なぜデータを重く見るべきなのか

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イヌノオー@ @inunohibi

.@otanoshimi_ex さんの「稲田朋美政調会長「少年犯罪が凶悪化~」→根拠はあるの? Twitterの議論まとめ」をお気に入りにしました。 togetter.com/li/789102

2015-03-06 11:44:18
イヌノオー@ @inunohibi

さっきの、稲田朋美氏発言をまとめたトゥギャッターの意見について。

2015-03-06 12:39:06
イヌノオー@ @inunohibi

「量ではなく質が変わった」という議論は危うい。量を無視してしまえば、後は自分の主観的思い込みでどうにでも映る。マルクス主義経済学が、スタンダードな経済学を「数字だけ見ている」と批判していたこと、そしてそれには一理あったが、すっかり進歩をやめて取り残された事を知っておく必要がある。

2015-03-06 12:39:22
イヌノオー@ @inunohibi

「データは現実を表していない」というのは一種の無敵論法であり、これを言うだけでは詭弁論理である(飯田泰之「ダメな議論」)。

2015-03-06 12:39:42
イヌノオー@ @inunohibi

天動説と地動説の長年の争いは、ニュートンの「プリンピキア」が決着をつけたが、それは地動説を数学的原理で完璧に証明したことにある(佐々木力「科学論入門」)。

2015-03-06 12:40:48
イヌノオー@ @inunohibi

それ以前にも地球は太陽の周りを回っていると考えるものはいたが、「そのほうが形が美しい」とか「天体の運行をシンプルに説明できる」といった素朴なものだった。こういった直感的な地動説は、結局天動説を突き崩す決め手にならなかった。

2015-03-06 12:41:04
イヌノオー@ @inunohibi

このことからも分かるように、数字よりも自分の印象や実感を重んじるなら、それは天動説と地動説、どっちが正しいのかもよくわかっていない。

2015-03-06 12:41:16
イヌノオー@ @inunohibi

たとえば1965年の朝日新聞東京版。1月24日、長野県で女高生殺し。高校生が自首。1月28日、中学生が教師に脅迫状「400万円よこせ」。2月6日、高校生の放火犯、「学校でしかられ、腹いせ」。23月15日、中学生が銀行爆破計画。

2015-03-06 12:47:54
イヌノオー@ @inunohibi

広田照幸「教育言説の歴史社会学」は、犯罪統計を見た結果、特徴として、「少年の凶悪犯罪は減っているが、それ以上に成人の凶悪犯罪が減っている」ことをあげた。大人の社会が穏便になったため、相対的に少年達が「凶悪に見える」という事ではないか、と分析する。

2015-03-06 13:08:14
イヌノオー@ @inunohibi

そして広田氏は、大人の犯罪がもっと少ないという事は、現行の少年法が機能して、むしろ「更正」という目的を果たしているのではないか、と提起する。

2015-03-06 13:09:49

追加

イヌノオー@ @inunohibi

付記。加藤幸雄氏は、「戦後はどの時期も、凶悪・悪質犯罪を評して「単純な動機で重大な結果」という記述が見られる」としている。

2015-03-06 13:36:07
イヌノオー@ @inunohibi

赤塚行雄という評論家は、1978年に「恐るべき子供たち 現代少年暴力論考」という本で、序章を「暴力少年時代の幕開け」と題している。

2015-03-06 13:39:20