家族関係を契機とした貧困―「共助」を求める社会の限界―
今日は都内での生活保護申請に同行。相談者は幼少から父親から虐待され、それが原因で精神疾患も抱えているが、ようやく家を出て保護を受けながら一人で安心して生活したいという意思があった。あろうことか、役所は相談者に対して「父親の意見も聞きたいから明日一緒に役所に来なさい」と言った。
2015-01-13 22:15:59相談者は30代の方だが、これが未成年の子どもへの虐待だったり、妻へのDVだったら同じ対応をしたのだろうか? どちらにしても人権意識がないことには変わりないが。
2015-01-13 22:20:19我々が同行したら手のひらを返したように、申請を認め、父親には連絡しないと約束したが、支援者がいなければ確実に断念していただろう。ここで支援者がいてよかったという話ではなく、支援者がついてくることの方が少ないはずで、支援者がいなくても一人で申請できる保護行政に変えなければならない
2015-01-13 22:23:57今日同行した福祉事務所のケースワーカーは、ハサミや指輪の部分で殴られたり、「ブタ」「顔が汚い」などと暴言を吐くなどして、子どもを統合失調症にした親の行為を虐待と言わないと言った。この人権感覚はイカれてないか?
2015-01-22 14:38:00その上、父親とネットカフェに逃げた子ども(成人ではあるが)を同一世帯とみなそうとしている。相談者の病状と原因である家族関係を把握する主治医には全く話を聞かず、父親とだけ話をしていたのだ。虐待する親が自分の虐待を認めるわけがない。
2015-01-22 14:41:15先日に引き続き、父親からの相談者への暴力に無理解な都内某市での同行。今日ようやく保護開始となり、PSWが付きながらの精神障害者向けグループホームからはじめようという話になった。そこまでは納得できたが、問題はそこが今空いていないからSSSの無低に入ってくれという展開になったこと。
2015-01-26 19:18:54完全個室だと謳っていたが、保護費を約11万円徴収されてほとんど自由がない。そもそもこれまでのSSSの貧困ビジネスとしての「実績」を考えると、全く信用できない。したがって、無低は断って他の居所を探すことになった。
2015-01-26 19:21:06そもそも、生活保護は居宅保護、アパートや持ち家での保護が原則である。施設保護は例外であり、強制ができない。しかし実態は逆になっている。この相談者もアパートの一時扶助申請をしたが却下された。確かに一人暮らしが難しい人もいるが、その点について主治医と全く相談していないので根拠薄弱。
2015-01-26 19:24:03ケースワーカーが私に対して、「怖い顔しないでくださいよ、我々は敵同士じゃない」などと言っていたが、相談者に敵対してきたのはあなた方ではないか。だから私たちは役所のやり方を許すことはできないし、迎合することはない。
2015-01-26 19:27:33今日は都内の方からの相談を受けた。一通りアドバイスして本人だけで行ってもらったところ、すんなりと申請できた。その際に自作の申請書を持参してもらった。知られていないことだが、申請は口頭でも可、申請書の様式は決まっていないので自作でもOK。urx2.nu/gNoN
2015-01-30 19:26:50最近の傾向として、20代の方からの相談が多い。今日の相談者は高卒就職で低賃金労働に従事し、親元を離れることができなかった状態の上、家族との関係が悪く、家を追い出されてしまった。結婚して妻の実家に住んでいたが、体調不良で退職すると離婚され、家も追い出された。
2015-01-30 19:31:53体調不良で仕事を辞めた原因は、仕事自体の勤務時間の不規則性にあり、業種的に深夜・早朝勤務になること、人手不足でシフトが安定しなかったことで不眠症、動悸や震えが止まらなくなったという。職場環境が要因の退職に対し、「どんな理由があろうと働いていない人間は駄目」と元妻に追い出された。
2015-01-30 19:36:30単身で生きていけるだけの賃金水準ではないこと、低廉な住宅の供給があまりにも不足していることが、この方のようなホームレス状態を生み出してしまう。逆に言えば、いかに家族福祉に依存しているかを示している。家族関係が悪化すれば一気に貧困に陥る。
2015-01-30 19:39:47保護申請の実務で何度も面倒さを感じたのは世帯単位の原則だ。機械的に世帯を判定すると、やむを得ず居候している人、事情があって家を出ていかないといけない人などは一旦ホームレス状態となり、無料低額宿泊所などの施設に入らないと保護しないという運用になる。あまりにリスクがありすぎる。
2015-02-02 16:31:50家を借りることがリスクの時代:檻のない「牢獄」と化した実家(藤田孝典) - Y!ニュース bylines.news.yahoo.co.jp/fujitatakanori… 低収入で実家にいるが、親との関係が悪化して追い出され、生活保護を申請したいという相談は来ますね。入居費用と家賃が高すぎてアパートを借りられない。
2015-02-04 20:51:38若者が実家を追い出された場合、友人宅やネットカフェなどを転々とすることが多い。しかしそれも永遠に続けるわけにはいかないので、生活保護に行き当たる。でも生活保護の窓口では、居住環境が悪いことも多い無料低額宿泊所に誘導される。お金がないといつまで経ってもまともなところに住めない。
2015-02-04 20:58:51今日は東京都多摩地域での申請同行。相談者は離婚後に家を出ていき、友人宅に居候状態で福祉事務所に申請に行ったが、同自治体内に住み生保受給中の親と一緒に生保を受けろと執拗に言われ、申請書を出してほしいと言っても出してもらえなかった。親子ともに同居できる関係にないと考えていたのに。
2015-02-06 22:06:35我々が同行してもその姿勢は変わらず、優しげな口調だが「家族だから一緒に住んだ方がいい」などと「共助」を強調し、それがだめなら本人が拒む母子寮への入所を迫ってきた。職員は主観的には「本人のため」と思っているようだが、内容は極めてパターナリスティック。しかも実はCWでもなかった。
2015-02-06 22:11:19母子支援部局の職員の「説得」に応じなかったため、最後の最後に生活保護申請の受付担当の職員が出てきた。今度は友人宅に居候状態だと友人との同一世帯になるとの硬直的な世帯認定を示唆してきた。仕方ないから一時的にいるだけなのに、同一世帯とみなして一緒に保護をかけるというのは馬鹿げている。
2015-02-06 22:14:41保守的家族観を披瀝し、パターナリスティックな対応を取ろうとする母子支援職員と、本人のことを全く考えずに形式的にルールを運用しようとする保護課職員という二段構えの対応に辟易した。本人が言うとおり、このような対応を取られた人は他にもたくさんいるだろう。
2015-02-06 22:18:30今日は川崎市某区に申請同行。父親の退職を機に実家を追い出されたという30代男性で、いわばホームレス状態であった。すると、川崎市では生活保護申請の意思があっても、まずは自立支援センターへの入所へ誘導してきた。職員は自立支援センターが生活保護に優先する「他法他施策」だと誤解していた。
2015-03-04 23:52:49川崎市のホームレス自立支援計画を見る限りでも、自立支援システムによる就労自立は少数であり、それなりの規模で退所者がおり、残った人たちがようやく生活保護につながっていることがわかる。つまり、自立支援システムを通じて生活保護受給者を絞り込む効果を持っていると思われる。
2015-03-05 00:10:20