世俗化するムスリム国家としてのインドネシア

WideExit @wideexit

昨日から６日間インドネシア出張。今年は体調の関係で躊躇していたが９年連続の調査と講義、しかもプロジェクト絡みで思い切っていくことに。この９年インドネシアは高度経済成長の最中。モダンムスリム国家変容のプロセスを見られた事はなによりの僥倖。この国の発展は世界にとっての一つの重要な型。

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この９年大きく変化したのが世俗化のプロセス。特にこの数年の経済成長と反比例するように、モスクから大音量で流される礼拝の呼びかけであるアザーンががめっきり聞こえなくなってきている。ブブカ（頭にかぶるスカーフ）の比率もショッピングモールでカウントしてるがこれも少しずつだが低下してる。

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もともとチタルム河の環境調査が一つのミッションで、来た当時はだれも現地に調査に行かず、怪しいNGOコンサルが「俺は何でも知っている」と跋扈していたのを、とにかく現地へと訪れ、スカベンジャービジネスによるチタルム浄化のプロセスを企業調査。これが面白くて現地企業と顔見知りになり８年。

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そのプラスチックリサイクル工場が、焼き入れ加工などの中小下請け工場に変貌を遂げるところを見る事ができ、感動したのもつかの間。従業員の事故とそれに対する保証やケアをやり、まともな銀行やシャリアバンクから運転資金借りられずカラス金で借金を抱えた工場は昨年遂に人手に渡った。

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昨年は最後の経緯を伺うことはできなかったが、今年は顔見知りのもと経営者の方に連絡が取れてヒアリングさせてもらう予定。一つの中小企業の始まりから終わりまでの事例調査は、バンドン工大と共同でケーススタディにする予定。中小企業施策がまだ十分出ないインドネシアにとってよいケースとなるか。

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アザーンに関してはやや修正。アザーンはモスクが流すので、モスクの多い古い住宅街では変わらずなそうな。新興住宅や新たなホテルの周辺で少なくなるのは自然の流れということか。まあ日本でもそんなもの。とはいえ巨大ショッピングモールの観覧車など見ると９年前とは隔世の感があるのは確か。