金田一耕助シリーズ感想。横溝先生は鍾乳洞がお好き?

角川文庫版の金田一耕助シリーズを読んだ感想をまとめてみました。 あくまでいちファンの私的な感想であり、マニアというわけではないので齟齬や誤読など多々あると思います。またところどころ「悪魔の手毬唄」が「手鞠唄」となっているのは変換ミスです。以上ご容赦ください。 感想の順序は角川文庫の「金田一耕助ファイル」シリーズに則っており、刊行順ではありません(金田一耕助初出は「本陣殺人事件」)。
1

あらすじは電子書籍サイト「BOOK☆WALKER」からの引用させていただきました

金田一耕助ファイル1 八つ墓村

戦国の頃、三千両の黄金を携えた八人の武者がこの村に落ちのびた。だが、欲に目の眩んだ村人たちは八人を惨殺。その後、不祥の怪異があい次ぎ、以来この村は“八つ墓村”と呼ばれるようになったという――。大正×年、落人襲撃の首謀者田治見庄左衛門の子孫、要蔵が突然発狂、三十二人の村人を虐殺し、行方不明となる。そして二十数年、謎の連続殺人事件が再びこの村を襲った……。

名無。 @ggyo_

「八つ墓村」の感想。TVで見た映画「八つ墓村」のイメージが強すぎて原作十数年前に読んだのに覚えてなかった。ていうか映画怖いんだよ田中邦衛の落ち武者とか、山崎努の例の懐中電灯の姿とか。そのつもりで原作読み始めたらそこまで怖くなかった。いやまあ主人公の悲惨な過去とか酷い話だったが

2015-03-04 00:35:01
名無。 @ggyo_

しかし、主人公の目の前で人がどんどん死ぬ。うわあすごい偶然(棒読み)。そりゃ主人公疑われても仕方ねえわ。そしてここにも出てくる鍾乳洞。横溝先生は旧華族と田舎と鍾乳洞がお好き。しかし、原作は映画と違ってホラー色はそこまで濃くないし冒険譚の一面もあるのでよく読み返す

2015-03-04 00:44:37
名無。 @ggyo_

つーか八つ墓村の予告見てた。横溝正史本人が語っていた。つーか特報No.2の街頭インタビューがわざとらしくてワロタw しかし最後のキャスト一覧、マジにオールスターキャスト。名優ばかりがそろってる  映画『八つ墓村』 予告篇/特報①②: youtu.be/c-c8O4pORKk

2015-03-04 00:51:58
拡大
名無。 @ggyo_

けど怖いからもう八つ墓村見ない(´・ω・`)

2015-03-04 00:52:25

金田一耕助ファイル2 本陣殺人事件

江戸時代からの宿場本陣の旧家、一柳家。その婚礼の夜に響き渡った、ただならぬ人の悲鳴と琴の音。離れ座敷では新郎新婦が血まみれになって、惨殺されていた。枕元には、家宝の名琴と三本指の血痕のついた金屏風が残され、一面に降り積もった雪は、離れ座敷を完全な密室にしていた……。

名無。 @ggyo_

「本陣殺人事件」感想。全く○○厨(ネタバレにつき伏せる)って奴は。この一言に尽きる。トリックがすごい。しかしそれよりも金田一耕助の長広舌がすごい。最後しゃべりまくるしゃべりまくる。探偵が謎を解説しないいけないとはいえしゃべりすぎ。息継ぎしろ

2015-03-05 00:48:43
名無。 @ggyo_

トリックがさることながら、犯行の際鳴り響く琴を掻き鳴らす音。ちゃんと意味あってのことだけれど、これが雰囲気を盛り上げる。いかにも和風らしい、湿った、恐怖を煽る仕掛けが素晴らしい。話はともかく。あと、冒頭、近くを散策する作者の視界に伴われて舞台に導かれるのがいい

2015-03-05 00:54:58

金田一耕助ファイル3 獄門島

獄門島――江戸三百年を通じて流刑の地とされてきたこの島へ金田一耕助が渡ったのは、復員船の中で死んだ戦友、鬼頭千万太に遺言を託されたためであった。『三人の妹たちが殺される……おれの代わりに獄門島へ行ってくれ』瀬戸内海に浮かぶ小島で網元として君臨する鬼頭家を訪れた金田一は、美しいが、どこか尋常でない三姉妹に会った。だが、その後、遺言通り悪夢のような連続殺人事件が!

名無。 @ggyo_

「獄門島」の感想。娘が三人殺されるっていうのが「手毬唄」に似てるので頭の中でよくごっちゃになった。さらに「犬神家」が混じると「殺された三人娘の名前ってよき・こと・きくだっけ……」とかなってしまう。ひどい

2015-03-04 23:39:07
名無。 @ggyo_

獄門島の本鬼頭と分鬼頭、八つ墓村の西家と東家、手毬唄の仁礼家と由良家と岡山と瀬戸内海には二大勢力が必ず存在していたのだろうか。しかし、獄門島は仕掛けはすごいけれど強く惹かれるものがない。金田一が早苗さんとくっつくんじゃないかとハラハラしたという女性ファンの話の方が印象に残ってる

2015-03-04 23:49:54

金田一耕助ファイル4 悪魔が来りて笛を吹く

世の中を震撼させた青酸カリ毒殺の天銀堂事件。その事件の容疑者とされていた椿元子爵が姿を消した。「これ以上の屈辱、不名誉にたえられない」という遺書を娘美禰子に残して。以来、どこからともなく聞こえる“悪魔が来りて笛を吹く”というフルート曲の音色とともに、椿家を襲う七つの「死」。旧華族の没落と頽廃を背景にしたある怨念が惨殺へと導いていく――。

名無。 @ggyo_

「悪魔が来りて笛を吹く」読み返してた。帝銀事件によく似た強盗殺人事件、斜陽族、陰惨なフルート曲とともに現れる死んだはずの子爵。要素てんこもりやで! けれど面白いのは金田一耕助が神戸に行き、子爵の足取りを追う中盤。解説で中島河太郎が「事件と情景のたくみな融合」と言ってるとおり

2015-03-03 23:57:53
名無。 @ggyo_

そいや「悪魔が来りて笛を吹く」西田敏行で映画化されてるけれど、この予告を見ると「私はこの恐ろしい小説だけは映画にしたくなかった(横溝正史)」というのはどういう理由なのか。と考える間もなく、西田敏行のアップで吹いてしまうわけですが youtu.be/XSTzhey-8Ic

2015-03-04 00:02:20
拡大
名無。 @ggyo_

とりあえず古谷一行の「悪魔が来りて笛を吹く」は見てみたいので、例の隔週刊金田一耕助で発売になったら買う

2015-03-04 00:04:14

金田一耕助ファイル5 犬神家の一族

信州財界一の巨頭、犬神財閥の創始者犬神佐兵衛は、血で血を洗う葛藤を予期したかのような遺言状を残して永眠した。佐兵衛は生涯正室を持たず、女ばかり三人の子があったが、それぞれ生母を異にしていた。一族の不吉な争いを予期し、金田一耕助に協力を要請していた顧問弁護士事務所の若林がやがて何者かに殺害される。だが、これは次々と起こる連続殺人事件の発端にすぎなかった!

名無。 @ggyo_

次は「犬神家の一族」読む。以前映画観たときはすけきよが恐くて話全く分からんかった

2015-02-21 19:37:27
名無。 @ggyo_

「犬神家の一族」読了。雪の那須を舞台になんという、自分勝手な、切ない、悲しい話か。しかし、犯人が湖の例の逆さま死体について「(突っ込んだときは氷が薄かったけど氷が厚くなったせいで)なんともいえぬ変てこなことになってしまった」と語って情緒吹っ飛んだ。犯人も認める変てこ死体、すけきよ

2015-02-22 00:12:13

以下は映画「犬神家の一族」の感想

名無。 @ggyo_

扁桃腺炎で見ないまま返してしまった犬神家の一族をもう一回借りてきて見た。面白かった。上手くまとめてあって原作に沿っている。犯人変えてきた松竹八つ墓村とは大違いだ。坂口良子かわいい

2015-02-27 01:01:12
名無。 @ggyo_

あとチョイ役で横溝正史夫妻が出てた。奥さん台詞なかったけれど先生はものすごい棒読みだった。ヒッチコックみたいに出るだけで台詞ない方がよかったんじゃねw 「真説・金田一耕助」にも書いてあったけど、奥さんとの掛け合いなかったのが残念

2015-02-27 01:03:54
名無。 @ggyo_

そいや犬神家もほんのちょっとホモ要素あったよなあ。石坂浩二の「衆道の契り」とかいう台詞ちょっと嬉しかった腐ってやがる

2015-02-27 01:09:54

金田一耕助ファイル7 夜歩く

「我、近く汝のもとに赴きて結婚せん」という奇妙な手紙と佝僂の写真が、古神家の令嬢八千代のもとにまいこんだ。三日後に起きた、キャバレー『花』での佝僂画家狙撃事件。それが首なし連続殺人の発端だった……。因縁の呪いか? 憎悪、貪欲、不倫、迷信、嫉妬と、どす黒い要素が執念深くからみあって、古神家にまつわる、世にも凄惨な殺人事件の幕が切って落とされた!!

名無。 @ggyo_

「夜歩く」の感想。後半舞台が岡山の鬼首村に移るが、これは悪魔の手鞠唄の鬼首村と別だと思ってた(手鞠唄で金田一が初めての地として訪れてるから)。けれど別作品(悪霊島だったか覚えがない……)で同じ村扱いされててびっくりした。ってことぐらいしか語ることがない

2015-03-04 23:27:42