専門的なデータを読むという事。

専門的なデータを読むにあたり、素人ながらに思うところがあったのでまとめてみました。
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題材は千代田メディカルさんの【ガラス線量計の基礎的性能
―診断領域の適応―】という論文の図4です。

yoka72 @yoka72
【ガラス線量計の基礎的性能―診断領域の適応― ※PDF】 c-technol.co.jp/cms/wp-content… 図4a、図4b pic.twitter.com/sfYb4Ky4gm
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図4は蛍光ガラス線量計の線量率特性を見る為の図で間違いありません。

表4で管電圧の違いは補正されているので、【原理的には】管電圧の違いは意識しなくて良いというのも間違いありません。

なので、特に図4のcとdを見る限りでは、蛍光ガラス線量計は低線量域でばらつきが大きくなり、また指示値が小さくなる傾向があるというのは【図4を素直に読み取った解釈としては】正しいです。

ここで図4の各プロットの照射した放射線の管電圧を確認してみます。各プロットと放射線の管電圧の関係は元資料の表2にあるのですが潰れてしまって見えません。ここでは@simesaba0141さんが再生してくれたデータを使用してみます。

simesaba0141/MJ号 @simesaba0141
表2のデータ。修正最終版です。まず、こちらがそのまま復元したものです。 pic.twitter.com/VYKnheumNK
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simesaba0141/MJ号 @simesaba0141
次に、こちらが線量率で並べ替えたものです。 pic.twitter.com/3r2yaYUqs6
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yoka72 @yoka72
赤く囲った所は、管電圧50kVで照射した際の値をプロットしたものです。一様に低い値を示しているのがわかります。 pic.twitter.com/q7Uishtoa0
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もともと図4のaとbは低線量率のところで特に値がばらついているわけではないので、図4のcとdを見てみます。すると、管電圧50kVで照射したデータが一様に低くなっているのがわかります。

フィルター付きの線量計の管電圧50kVで照射したデータに見られるばらつきですから、線量率との関係よりも、管電圧との関係を疑う方が自然です。

ここで何が言いたいのかというと、表面的な整合性や正しさは、周辺知識まで含めて解釈した正しさとは異なる場合があるという事です。

僕たち素人は、表面的な正しさにとらわれて、事実を見誤る可能性がままあります。十分注意する必要があり、自戒も込めてまとめてみた次第です。

以下に、この図4に関しての議論もそのまま付けておきます。

温風式チェロ弾き @tonkyo_Vc
@yoka72 つか、これ単にエネルギーに対してガラスバッジ素子のレスポンスが臨床で使うエネルギーのレンジできちんと直線性を示す、ということ以上の情報何もないですよね。応答の誤差も示してないわけで。
温風式チェロ弾き @tonkyo_Vc
@yoka72 図4にしても、もし相反則不軌があるなら、プロットの左端が下がっていくことが認められるはずなのに、それもみられないです。
温風式チェロ弾き @tonkyo_Vc
@yoka72 確かにグラフの左端に向かってばらつきは大きくなっているかも知れないですが、これはバックグラウンドのノイズが線量率に対して相対的に大きくなると容易に考えられるので、性能云々の話ではないと考えるのが妥当と思われます。
温風式チェロ弾き @tonkyo_Vc
@yoka72 まあ、この文書の目的がそもそも違いますからね。 その割にはもっと別の偏りとかをガンガンに含んだデータで構成されるLNTとか平気で外挿して計算してしまう、という神経は到底理解しがたいですが。
温風式チェロ弾き @tonkyo_Vc
@yoka72 それに、もしガラスバッジでそんなに自然放射線レベルで相反則不軌が深刻になるのであれば、フィルムバッジで取ったデータに基づく原発等での業務従事者の疫学データなんてほぼ全て線量過小評価で結果リスク過大評価になっている、ということになりますよね。
simesaba0141/MJ号 @simesaba0141
@yoka72 議論はおしまい、という事らしいですが、今更ながらGD-302Mの表4bを貼ります。 pic.twitter.com/qpeCysDL60
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simesaba0141/MJ号 @simesaba0141
@yoka72 私の見解ですが、まず右上の◆100mR、中略して●2000mRは、それぞれトータルの照射線量を示すと見ています。次に下の軸ですが、mR/minが単位です。ここで、時間はminに固定されている事が意味を持ちます。
simesaba0141/MJ号 @simesaba0141
@yoka72 例えば500mR/minであれば、●の2000mRを照射するためには、2000÷500で4分が必要だと解釈します。一方2000mR/minならば1分です。つまり、左に行くほど単位時間当たりの照射線量は減るので、左に行くほど照射時間は長くなっています。
simesaba0141/MJ号 @simesaba0141
@yoka72 逆に右に行くほど照射時間は短くなる訳です。この事が示唆するのは、2000mRの大照射量では時間によらずバラつきが大きく、小照射量になるほどバラつきは少なく、かつ照射時間の長短に影響されない、と言う事かと思います。
simesaba0141/MJ号 @simesaba0141
@yoka72 縦軸との関連ですが、これはGD-302Mで測定した照射線量と、リファレンス線量計で測定した照射線量との差を示すと解釈します。つまり、GD-302Mは大照射量になるほど測定値が過大になる傾向がある、という事でしょう。但し、それは校正でどうにでもなりますが。
simesaba0141/MJ号 @simesaba0141
@yoka72 今から出かけるので、ここで離脱します。ごめんなさい。
yoka72 @yoka72
@simesaba0141 (これは違っていると思います)
yoka72 @yoka72
しかし、twitter.com/simesaba0141/s… これの低線量率のところに揺らぎの大きさを見るかなぁ。データの感覚が狭いからそう見えるだけに思えるけど。
yoka72 @yoka72
@simesaba0141 照射線量が大きい方がばらつきは小さくなると思います。誤差の絶対値ということであれば照射線量が大きい方が大きくなるかもしれませんが。
simesaba0141/MJ号 @simesaba0141
@yoka72 まず確認ですが、下の軸に着目した場合ですが、左に行くほど長時間、右に行くほど短時間、これは良いですよね?
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コメント

simesaba0141/MJ号(ボンクラ技師党代表) @simesaba0141 2015年3月8日
こうして時系列で並べて見ると、表2を再現するまで自分自身にも誤読があることがはっきり解って気恥ずかしいなあ。と同時に、論文って表とか図だけで解釈しちゃいけない。例えば、スペースの関係で貼れる図に制限があるから仕方ないにしても、20倍も照射線量に差があるデータを同じスケールに押し込んだら、そりゃ下の方は潰れてバラついていないように見えるのは当然、という事なども判るのでそれなりに貴重。
simesaba0141/MJ号(ボンクラ技師党代表) @simesaba0141 2015年3月8日
simesaba0141です。まとめを更新しました。
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