「現行の生活保護制度は、最低最悪である」

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イヌノオー@ @inunohibi

ベーシック・インカムについては、反対意見も多い。反対する心理は、生物学的に説明できる。最近生物学にはまって、繰り返し生物学の本を好んで引用しているくせに、うっかり忘れていた。

2015-03-12 20:16:25
イヌノオー@ @inunohibi

人間には、分かち合いの意思があるものと進んで分かち合い、分かち合いをしないものを罰する、という心理的傾向を持っている。それが勤勉な人間を支え、怠け者を懲らしめているというモラル感覚を満足させる。

2015-03-12 20:16:47
イヌノオー@ @inunohibi

無差別型の福祉、福祉のばらまきが嫌われるのは、実に人間本性に根ざしているようだ。

2015-03-12 20:17:12
イヌノオー@ @inunohibi

そこで話を変えてみよう。「ベーシック・インカムのよさ」ではなく、現行の「生活保護制度の悪さ」についてだ。これも松尾匡「ケインズの逆襲、ハイエクの慧眼」にある。まず生活保護制度は、一旦受け取ったら、稼ぐだけ損になる。収入を得たら生活保護の分差し引かれるが、

2015-03-12 20:24:16
イヌノオー@ @inunohibi

働かなかったら差し引かれない。ベーシック・インカムは「ただ現金を配るだけ」なので、働いた分だけそこから儲かることが出来る。経済学の想定する合理的個人とは、生活の為に働くのではなく、もうけること自体を求めているから働く。

2015-03-12 20:24:32
イヌノオー@ @inunohibi

人間は最低限の生活が成り立っていても決して満足せず、より快適な生活とか、趣味や遊びのためにもうけたいものだ、というのが想定されている。そしてこれは資本主義各国の経済成長の歴史を見れば、おおむね正しい。働くのをあほらしくしているのは、むしろ生活保護制度のほうである。

2015-03-12 20:24:57
イヌノオー@ @inunohibi

だからこそ「本当に必要な人のため」にだけだ、といわれるかもしれない。しかしそれを判断するのは、窓口の受け付けやケースワーカーである。2012年に札幌市白石区で、姉妹が餓死していた事件があった。姉は3度福祉事務所に助けを求めていたが、

2015-03-12 20:27:46
イヌノオー@ @inunohibi

「まだ若いから働ける」と追い返されていたそうだ。さて彼女達は「本当に必要な人たち」だったのか否か。

2015-03-12 20:27:56
イヌノオー@ @inunohibi

餓死したという事は、必要だったのだろう。しかし若かったらしいから、働けたかもしれないのも事実だ。全知全能の神でもない我々人間に、本当のところは全く分からない。しかし「本当に必要な人」を振りかざす人は、ケースワーカーごとき画全知全能だとでも思っているのだろうか。

2015-03-12 20:29:28
イヌノオー@ @inunohibi

しかもケースワーカーは、その判断の責任を直接負わない。発覚しなければ、マスコミが報道し、世論から批判を受けて、市町村自治体が対応する、といった段階を踏む。松雄氏は、もっといい仕組みや代案を考え抜いている。

2015-03-12 20:33:26
イヌノオー@ @inunohibi

数十年前はもっとひどかったようで、就労指導を苦にして自殺した人、ケースワーカーが生活保護を受けている監視下にある女性を、食事に誘ったり、身体を求めたり、あるいは飲み屋で「未亡人をずいぶんごちそうになった」と自慢していたり、怖気の走るような告発がいくつも載っている。

2015-03-12 20:37:49
イヌノオー@ @inunohibi

ベーシック・インカムのメリットの一つは、「役所が誰が必要なのか、判断しない」ということである。自動的に現金が給付されれば、現場の裁量に腐敗が入り込む余地はない。

2015-03-12 20:39:54