「作家を25年続ける秘訣は？」と訊かれて ～太田忠司さんの場合～

太田忠司 @tadashi_ohta

昨日のNSK（名古屋書店員懇親会）で「太田さん、25周年でしょ。なんかやらないの？」と訊かれた。たしかに今年でプロ作家生活25年となる。でも、自分で何かやるのかなあ。それとも誰かにやってもらうものなのかなあ。

太田忠司 @tadashi_ohta

「作家を25年続ける秘訣は？」とも訊かれたけど、結局「続ける秘訣は続けることだね」としか言えない。目の前の原稿を誠実に書いていくこと。それを続けること。それしかなかったんだよ。

太田忠司 @tadashi_ohta

「作家としてやってはいけないことは？」と訊かれ、少し考えて「傲慢になること」と答えた。さっきの「誠実」とは繋がるんだけど、自分が書いてる原稿に対して、編集者に対して、読者に対して、傲慢になってはいけない。それは自分に言い聞かせてきたつもり。

太田忠司 @tadashi_ohta

他にもいろいろ訊かれていろいろ答えたけど、作家というのはひとりひとり資質も仕事の仕方も違うので、僕のやり方で同じように続けられるとは限らない。自分の方法を見つけるしかない。そのためには書き続けるしかないんだけど。

太田忠司 @tadashi_ohta

以前、大沢在昌さんの本に「10年も作家をやっていれば賞がもらえるようになる」と書いてあって「そりゃ違うよ」と思った。僕は大きな文学賞なんて候補にもなってない。続けていれば受賞するわけじゃない。でも大沢さんにとってはそれが「常識」だった。

太田忠司 @tadashi_ohta

逆に僕は「10年も作家を続けてれば、間違いなく作品が映像化される」と自分の経験から思っている。でも何十年もやっているベテランで映像化の機会が一度もなかった作家さんだっている。僕の常識は他の作家さんの非常識でもある。

太田忠司 @tadashi_ohta

つまりは「作家あるある」なんて、その作家ひとりの経験でしかないってこと。

安達裕章 @adachi_hiro

.@tadashi_ohta 田中さんも30年以上作家をやってますが、文学賞といえば「星雲賞」と「うつのみや子ども賞」だけですね。でも、二つとも読者の皆さんが選んで下さった賞ですので、田中さんは本当に嬉しいみたいです。

太田忠司 @tadashi_ohta

@adachi_hiro 性質が違うのでさっきのツイートでは触れませんでしたが「うつのみや子ども賞」の受賞は僕もとても名誉に思っています。子供たちが面白いからと授賞してくれたのが嬉しいですよね。

安達裕章 @adachi_hiro

@tadashi_ohta ですよね！あの授賞式と賞状は田中さんと私たちスタッフの本当に素晴らしい思い出になっています。田中さんのときは、宇山さんと同時受賞というのもありましたし。

太田忠司 @tadashi_ohta

そういえば以前にネットで「日本で専業で作家やってる人間なんて20人もいない」とドヤ顔で書いてるのを読んで「僕の知り合いの作家さんだけで20人超えてるんだけどな」と訝しく思ったんだけど、きっとその文章を書いたひとの周囲には、ほとんど専業作家がいなかったんだろうな。

折原一 😷 @1orihara

同感です。20人どころか……、ひとケタ違うと思います。 RT@tadashi_ohta そういえば以前にネットで「日本で専業で作家やってる人間なんて20人もいない」とドヤ顔で書いてるのを読んで「僕の知り合いの作家さんだけで20人超えてるんだけどな」と訝しく思ったんだけど…

太田忠司 @tadashi_ohta

@1orihara ですよね。日本に専業作家は百人単位でいるはず。