心ゆさぶれ！先輩 ROCK YOU 漫画家　浦沢直樹先生登場回

心ゆさぶれ！先輩 ROCK YOU @senpai_rockyou

本日の先輩は浦沢直樹さん。コミックの売り上げが累計が1億部以上。さらに国内はもとより、海外の様々な賞を受賞し、評価され続けている先輩です。扱うテーマはカルト集団にロボット、歴史的な事象に基づいた作品も。

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本日の先輩は－－加藤「木南『20世紀少年』の映画に出たから」木南「そうです。打ち上げで、私、小泉響子って役だったんですけど…」加藤「知ってますよ」木南「小泉響子をちょっと私風に描いて下さって、サラサラサラって。それは今だに家に額にちゃんと飾って」

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加藤「それ嬉しいよね～。でも似てますよね！」浦沢さん「似てる！キャストオーディション、カンナのオーディションだったの」木南「そうなんです」加藤「カンナで行ったんだ！」木南「カンナ役でみんな受けてて…」

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浦沢さん「で、さぁどうでしょう？ってなった瞬間に、僕がね『小泉響子はいましたね』って言ったんですよ」加藤「へぇ～それが木南？」浦沢さん「そう」木南「でも自分は完全にカンナとして受けてる」一同「（笑い）」

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デビューから30年、壮絶な仕事量をこなしてきたという浦沢さん。緻密な線を動くのに、腕を10時間以上も固定し続けた結果、左肩を脱臼した事もありました。

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しかし情熱は冷める事はなく、例えばこの番組（『浦沢直樹の漫勉』）、漫画家という仕事のすごさを伝える為、自ら企画し、放送局に売り込んだとか…。今日は漫画界を牽引する浦沢さんにストーリー作りの秘密や漫画の奥深さ、たっぷり教えてもらいます！

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加藤「ちょっと待って下さい！腕10時間固定して脱臼ってどういう事ですか？」一同「（笑い）」浦沢さん「この構えでいるじゃないですか？それが十数時間やるじゃないですか？一日」加藤「で、ガクンってなるんですか？」浦沢さん「ある朝起きようとしたら、肩がついてこないんですよ」

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浦沢さん「ウワッ～って悶絶して、ベッドで転げまわって、脂汗かいて、コレはもう描けない！と思って、編集部に『もうダメです！』って電話したら、『分かりました。じゃあ今の原稿仕上げたら倒れて下さい』」一同「（笑い）」加藤「ムチャクチャ言うな！」木南「厳しいな～」

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加藤「今回なんか色々な物、お持ち頂いたという事ですけど…」浦沢さん「私の歴史的な感じで考えると、これ10歳の時、こんなの（10歳で描いた漫画）」加藤「うわ、スゴイワ～！」木南「え～面白い！」加藤「3年生？この辺の感じは手塚治虫さんに影響受けてるような画が…」

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浦沢さん「眉毛がさ、『巨人の星』でしょ？」加藤「『巨人の星』！これとかね」木南「スゴイ！うまい！手とかめちゃくちゃうまい！」大東「ホンマやな！これ学校持って行って、同級生とかに見せたりするんですか？」浦沢さん「あんま見せなかったね」大東「え？そうなんですか？」

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加藤「『うまいな～』って周りに褒められて、どんどんどんどんやる気になってたとかあるんですか？」浦沢さん「あのね～嫌な子なんだけど、僕の持っている漫画感というのは“皆にはわからない”と思ってたんですよ」一同「（笑い）」加藤「あ～くそ生意気なガキですね」

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浦沢さん「中学なると、ペン使い出す」加藤「ウワッ！これ全然変わってきた、またこれ」木南「クオリティが上がった」加藤「でもちょっと石ノ森章太郎さんぽい感じもあるんですね？」浦沢さん「ちょっとやらしい話ね、売れセン狙ってるんですよ」一同「（笑い）」加藤「ちょっと変わってきた？」

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浦沢さん「あんまり、マイナーなのばかり描いててもラチがあかないぞって。で、売れセンやったら、自分でダメだな、こんなに売れセン描いてちゃっなんて思ったりして」加藤「中学校で？」浦沢さん「そう」大東「すごいコマ割り！」浦沢さん「この頃からサッサッサとね…」加藤「出来ちゃうんだな～」

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漫画って皆さん、こんな風に思っていません？――加藤「絵のうまい人がサラサラサラって描いてるようなイメージで勝手に思ってますよね？」大東「だって毎週、当たり前に読んでるわけやから」加藤「連載休止とか今週休みとかなったら、なんだよ～って普通に俺ら言ってますもんね」

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浦沢さん「もともと週刊連載って始める時に、1959年にマガジン、サンデーが創刊してるんですけど、『漫画を週刊で描くなんて絶対無理！』ってみんな言ったんですよ。『試しにやってみようよ』って言って、お試し期間で55年過ぎたって言うとこですよね」

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浦沢さん「80年位に、大友克洋さん、『AKIRA』を描き出した時に、あの画がスタンダードだった段階で、週刊連載って実は、無理になったんですね」加藤「大友さんのあれ、細かい画ですもんね？」

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浦沢さん「これが漫画のクオリティってなった段階で、元々無理だって言ってたのに、彼が登場した事で、絶対無理ってなって、それから目次の最後のとこに、今日なになに先生はお休みですっていうのが、ズラ～って並ぶようになったんですよ」

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加藤「そーなんだ！誰かが結局でも変えたでしょうね？大友さんが出てこなくても」浦沢さん「そうそうそうそう、時代の趨勢でね」

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浦沢さんの相棒がピンチです！――浦沢さん「使ってるペン先なんですけど、必要とされなくなってるっていう時代が。下手したらこれなくなっちゃうんじゃないかなと…。これ手塚先生よく使ってるカブラペンっていうんですね。これがGペンね」木南「細い」

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（浦沢さん、実際に描く）加藤「こんな音するんだね」大東「ねっ！削るような音がすんねん」（加藤、大東、木南、実際に描いてみる）木南「うわっ！スゴイ！気持ちいい！」加藤「あ～へぇ」木南「でもガリってなる」浦沢さん「そう、方向性があるの」加藤「動かない、これ鉛筆と全然違うわ！」

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浦沢さん「方向性をちゃんと把握していかないと…」木南「（浦沢さんの画を見て）スゴイ！うまい！うまいとかじゃないけど…」一同「（笑い）」加藤「漫画家さんにうまいってさ！！」木南「（浦沢さんが描いているの）加藤さんじゃないですか？」

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加藤「ホントだ！全然違うわ！今これ使ってる人って、やっぱり少なくなってきてるんですか？このペン先？」浦沢さん「ペンタブレットみたいなもので、描けちゃうので」加藤「そういうのがあるんだ？」木南「将来的に、やっぱなくなりそうですか？

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浦沢さん「そうね～何しろこれの使い方を、技術を身に着けなければいけないっていうのが、まず漫画だったわけじゃないですか？タブレットで誰でも描けますってなってきちゃうと、果たしてこれの寿命は、あとどれ位なのかな？っていうね…」

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浦沢さん「スクリントーンというのも…（浦沢さん、スクリントーンを貼る）」大東「うわ～早い」加藤「これ、1ページずつやるんですもんね？」浦沢さん「そうですね～」木南「一コマ、一コマ」浦沢さん「これがまたね、新人のアシスタントとかね、原稿用紙切っちゃうんですよね」大東「あ～」