ユダヤ社会の「フォスター・ペアレント」とは何か?(内海聡の現代版「血の中傷」デマを解毒する)

【関連まとめ】 ・「内海聡、ユダヤ人に対する「血の中傷」デマの現代版を広める」(http://togetter.com/li/798996
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直立演人 @royterek
内海聡という医者が大好きな人がいるのは「蓼食う者も好き好き」としか言いようがないが、そういう人たちの口から、「あれがデマかどうかは自分には判断できない」といった言葉が次々と出てきたことにかなりショックを受けたので、「おまけ」として、内海聡のデマについてツッコミを加えてみましたw。
直立演人 @royterek
内海聡が「血の中傷」デマと結びつけている「フォスターペアレント」というのは、要は、ユダヤ人の里親制度のことだが、これは単にユダヤ人の孤児や、ユダヤ人の両親(ないし片親)が何らかの事情で子供を育てられない状況にある場合に、その子を養子にしてユダヤ人として育てるという制度に過ぎない。
直立演人 @royterek
詳細については調べたことはなかったが、ここにおおよその歴史と使命などが書かれてある。Jewish Family & Child - Foster Care:jfandcs.com/Client/JFCS/JF…
直立演人 @royterek
1868年、貧しいユダヤ人移民たちのケアを目的とした慈善組織「Toronto Hebrew Ladies' Sick and Benevolent Society(トロントのヘブライ淑女たちの病人と慈善のための協会)」が設立された。その後、北米の様々なユダヤ人慈善組織が誕生した。
直立演人 @royterek
「第二次世界大戦とホロコーストは、大量のユダヤ人移民の波を我々の岸部にもたらしました。(1943年に改編された)「Jewish Family and Child Service」(これが現在の組織の前身)はその財政支援事業を拡大し、1000人以上の孤児たちのための住居を提供した」
直立演人 @royterek
「(戦争とホロコーストで)孤児となった子どもたちはみな、ユダヤ人の里親の家庭の事実上の養子となり、引き取られた」
直立演人 @royterek
「Jewish Family and Child Serviceは、我々の間で最も傷つきやすい子供たち我々の子どもたちを保護することを責務とするようになり、ケア、保護、長期的な(養育)計画を必要としている16歳以下の子供たちのケアを任務としている。」
直立演人 @royterek
内海聡の「血の中傷」デマの現代版では、まったく別々の主題がごちゃまぜになっている。
直立演人 @royterek
まず、「フォスター・ペアレント」とは単にユダヤ人の「里親」制度であり、ユダヤ人家庭に生まれた子供たちに「ユダヤ性」を継承する要請から発達したものと考えられる。現在のように多文化主義が尊重されなかった時代には、一般の施設に入れば、キリスト教徒として育てられる恐れもあったからだろう。
直立演人 @royterek
次に、「彼等の生贄儀式」というのは、明らかに中世にヨーロッパ・キリスト教政界で蔓延した「血の中傷」(儀式殺人)デマのことである。しかし、このデマのポイントは、ユダヤ人が異教徒(すなわちキリスト教徒)の子供をさらい、悪魔的な儀式に則って子供を切り刻んで血を抜き取るという内容である。
直立演人 @royterek
少なくともユダヤ性の継承を第一と考えるユダヤ人の「里親」は、そもそもユダヤ人以外の子供を引き取ってまで育てることには、一般に関心がないと思われる。したがって、ユダヤ人の「里親」がユダヤ人以外の子どもたちを「連れ去る」という発想自体が、現実にはあり得ないのである(妄想は別として)。
直立演人 @royterek
ちなみに、「血の中傷」デマでは、ユダヤ人はキリスト教徒の幼い子供を浚って悪魔的儀式に則って切り刻んで殺害し、生血を吸い取って、過越し祭用の種無しパンに塗りこんで食すという定型モチーフがあるが、これも別々の要素のごちゃまぜである。
直立演人 @royterek
ユダヤ教では、適法(コシェル)な動物の肉は特別な屠殺人が儀礼用ナイフで解体し、血を抜き取る。だが、血には魂が宿るという信仰から、血は絶対に食してはならないという厳格なタブーが存在する。それ故、動物、ましてや人間の血、いわんやキリスト教徒の血を食すという告発ほど馬鹿げたものはない。
直立演人 @royterek
それどころか、過越し祭の種無しパンに血を塗りこめて食べるという発想は、非常にキリスト教的である。キリスト教徒は「聖体拝領」の儀礼で、ホスチアという聖餅と葡萄酒を摂取するが、聖餅はキリストの肉体を、葡萄酒はキリストの血をそれぞれ象徴する。要するに、この発想をデマに転じたに違いない。
直立演人 @royterek
内海聡のデマが「血の中傷」デマと異なるのは、「生贄」にされるという子供の属性が不明瞭で、「我が子を生贄」にするのが最も「サタンを喜ばす」「御利益がある」などと書いている点だ。これは言うまでもなく、アブラハムが神に命じられて息子イサクを捧げようとする聖書からパチったモチーフだろう。
直立演人 @royterek
ちなみに、戦後、ホロコーストを生き延びた多くの子供たちがポーランドなどから北米大陸に移送され、ユダヤ人の里親に預けられたが、それは、ナチス占領下でユダヤ人の親たちがせめて子供だけは助けたいと願って隣人のキリスト教徒に預けた子供たちだった。両親がナチに殺されたことは言うまでもない。
直立演人 @royterek
この件については、親ユダヤ的な法王として知られたポーランド出身のヨハネ・パウロ二世についての逸話が残されている。
直立演人 @royterek
この驚くべき物語は1988年に刊行されたYaffa Eliachの"Hasidic Tales of Holocaust"のなかに所収されている。かつてこの本の翻訳を試みたことがあり、実はすでに半分ほど訳しているのだが、Twilongerというアプリを使って以下に引用してみたい。
直立演人 @royterek
若き司祭の功績 (Hasidic Tales of Holocaustより) Read: tl.gd/n_1slcnqa
水那月 @Mina_Duki
@royterek 初めまして。子どもを生け贄にして「サタンを喜ばす」というフレーズは「悪魔的儀式虐待」http://t.co/yLD5J4AHTaというパニック現象を思い出します。
直立演人 @royterek
なるほど。この辺りが元ネタで、それをユダヤ人の里親制度に無理矢理結びつけたわけですね。本当にひどい話です。@Mina_Duki:子どもを生け贄にして「サタンを喜ばす」というフレーズは「悪魔的儀式虐待」goo.gl/OX776x というパニック現象を思い出します。

コメント

松平俊介@暑い @matu2syun 2015年3月28日
このまとめが奥の人に読まれるといいですね。
SY1698 @SY1698 2015年3月29日
だいたい日本酒でさえ醸造アルコール添加物をコシェルと認めない文化なのに血の中傷とかあたま湧いているのかと ヨハネパウロ2世の話は必読ですね
ゆきかぜまる(24) @ykkzmr 2015年5月10日
明治初期に「お雇い外人が女工の血を飲んでる」とか言い出した人と何にもかわらんですなあ。
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