その１５、兜

クロカジー @RBssBO

敵を知り得物を知れば百戦危うからず 冒険者になりたいキミも、そうでないキミもとりあえず聞いておけ クロカジーの武器学だ、今日のテーマは・・”兜"

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いやー、武器ではなく防具になってしまったな、ははは だがこれも重要な事だからな、ちゃんと聞くんだぞ～ さて・・以前盾については触れたな、あれがいわば人類最古の防具であるわけだ 体の防御力を高める、と言う意味なら衣類とかもあるが・・ま、それは目的が違うからな～

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人類はまず鈍器で殴り合う事を覚え、それを盾でもって防ぐ事を覚える やがて鈍器に石をくくりつけたりして、柄頭を作る事を発見するんだな すると体の末端や、体そのものへの打撃は確かに痛い、痛いが、そこまで致命傷にはなりえなかった 頭部への直撃こそが一撃必殺であり、致命傷だったわけだ

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すると当然、頭部を守る事を考え始める、それが兜の誕生につながるわけだな 最古の兜は神話にも登場するんだが、獣の皮を頭に巻き付けた簡素な物だった、レザーキャップ程度だ その後、パットをいれた頭巾等が開発され・・やがて金属の発見にいたり、金属製の兜、つまりヘルムへと発展していくわけだ

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さて・・と言うわけで 今日は金属製の兜をいくつか用意した 尤も～・・私達にとって兜はどちらかとゆーと脇役だな、ははは 人形乗っけてる奴も多いしなぁ・・鍛冶屋としてはゆゆしき事だが～、私も鉢巻まいてるしな と、まぁ兜って言うのは以外と種類が多いんだ

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えー、まずは～ このクローズヘルメットや、ゴヴニュの兜のような形状 頭部をすっぽり覆い、鼻筋までカバーしている、防御力は万全だな こういった形状の物をコリント式と言ってな、最古の金属製兜はおおよそこういった形だった 見た目通り防御力に関しては優秀だったと言っていいだろう

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欠点としては・・ 使ってる金属量が多いため、とにかく重い事 そして・・見た目からわかりそうなものだが・・耳を覆ってるため命令が聞こえにくい事だった たしかに防御力は優れてたんだけどな・・指揮官の声が聞こえないと言うのは大問題だと思うんだが・・

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その後、このヘルムを代表とする、ヴァルキリーヘルムや、モリガンのヘルム 頭部を守り、場合によっては頬、そしてうなじのあたりをカバーする形式に進化していく これをアッテカ式や、カルキディケ式と言う 特徴は勿論、耳を完全に露出する事で、命令が聴こえるようになった事だ、大進化だな

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さて、ちょっと違うが今度はスカラバ達の頭と言うか・・兜を用意した ついてる角は・・このさい無視しよう 問題となるのは形状だ 一見ハットに見えなくもない形状をしている事がわかるな こうした形状の兜をモリオンと言うんだ

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本当に帽子のようなひさしのついてる物をピークト・モリオン何て言ったりもするな 今回の場合はひさしが小さいため、どちらかと言うとキャバセットと呼ばれる物に近い あるいは、シャペル・ド・フェと言ったスチールハットと言う物に分類されたりもする

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こういった形状の兜は、世界の冒険家達に愛されてな 我々のさきがけのような存在の方々だな、タートルアイランドに遠征に言ったような方々だな、つまりは ヘルムようにがっちりしてなくて、扱いやすかったのが最大の特徴だ 故に、弓兵達に愛用されたりもしたんだな～、軽いから

クロカジー @RBssBO

帽子のような、と言えばオーク族のヘルムもあるな ・・・・角はやはり忘れよう 原始的な、とあるが～、こうした球状で、周りにひさしのついた兜をボイオチア式と言うんだ これは古代の騎兵達に愛用されていた兜でな、もっとひさしが長くて・・それこそ麦わら帽子に近い物もあったんだ

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そして・・兜と言えばこれだ、シュミッツのヘルム！ 全国50万人のクルセイダー、並びにパラディン憧れのシュミッツのヘルム！ ・・・・さて こうしたシュミッツのヘルムのような顔を覆い尽くす兜はいくつかあるんだが～ 分類としてはグレイトヘルムに近いな

クロカジー @RBssBO

さて、当初ヘルムと言えば、まるでバケツのようなものでな、筒状にした金属板のてっぺんをふさいだものだったんだ 目が見えるように、目の部分だけ穴をあけて、他にもムレないように空気穴をぽんぽんとあけてな つまり顔を完全にすぽっと覆い尽くす事ができたんだ

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その後、てっぺんを丸くすれば、衝撃を受け流せるんじゃね！ と言う画期的な発見により、丸みを怯えた形状になる こいつぁすごいやと戦場で活躍したヘルムだったが～・・すでに火器が戦場の主役になっててな そんな物かぶってられないとばかりにすたれていった

クロカジー @RBssBO

しかし、後に騎士が職業的な物でなく、称号的な物へと変化していくと 我こそが騎士であると言う連中が相次いで登場するわけだ そこで連中が騎士の証明をするために開催されたのが～・・トーナメントと言うわけだ そこで再び登場するのが・・顔をすっぽり覆うタイプのヘルムだったわけだな

クロカジー @RBssBO

そのトーナメントの中でも、尤もエキサイティングだった競技がジョストと言って、小脇にランスを抱えた騎兵同士がすれ違いざまにぶつかり合うと言う競技だ その衝撃はかなりの物で、ジョスト専用に鎧や兜が作られた それは他のヘルムよりも重厚だったために・・グレートヘルムと呼ばれたわけだ

クロカジー @RBssBO

時代背景もあることから、ジョスティングヘルムなんて呼ばれたりもしたけどな～ シュミッツのマスクはそういった荘厳な時代背景の再現と言えるな まさにロイヤルガードを象徴するにふさわしい兜と言えるだろう

クロカジー @RBssBO

兜は鎧と共に発展してきた防具だが・・実はその歴史は鎧よりも深いわけだ こうして目を閉じればはっきりと・・ヘルムとえらヘルムとアイアンケインをつけた騎士がはっきりと・・ と、まぁ 確かに鎧や武器程目立たないが・・戦場に常にあった存在な名脇役と言える、それが兜だ

クロカジー @RBssBO

よし、こんなところだな～ 兜をバカにしちゃいけないんだぞ、兜を ヘルムオブジェムストーンなんてものもどっかにあるんだからな 決して兜をないがしろにしてはだめだぞ と言ったところで今日の授業はお開きだ～、おつかれさ～ん