地政学的変化のなかの日本の未来 （NHKラジオ第１放送ビジネス展望２０１５年３月２７日放送分 ）まとめ

藤原直哉 @naoyafujiwara

NHKラジオ第1放送ビジネス展望3月27日放送分 地政学的変化のなかの日本の未来 Ｑ：日本も世界も株価が上がってきて世の中は良い方向に動いているのでしょうか。

藤原直哉 @naoyafujiwara

・今や全世界で政府中央銀行が恣意的に金融市場を動かしていて、根拠なく上がった株価や無理に引き下げられた金利というのは、逆に言えばそうでもしないと経済も政治ももたないという極めて厳しい現状が背景にある。

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・中国もインドも中東もブラジルも欧州も米国も、みな巨大なバブル崩壊で経済がどんどんおかしくなっていて、崩壊が止まる様子がない。

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・爆発的な不動産投資をした国で不動産価格の下落が止まらずに倒産が激増している国、原価の半分以下に割り込んだ原油ガス価格で増産せざるを得ない産油国、

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貿易の縮小で輸出が止まって経済が回らなくなった国、見かけの繁栄を装うためにサブプライムローンを手当たり次第に貸しまくって身動きがつかなくなった国など、その実態は様々だ。

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・しかし90年代の日本の経験を見ればわかるとおり、巨大なバブルが崩壊したら結局最後の大破綻まで行かないと物事は途中で止まるということはない。今は各国ともその途中段階にあり、どんどんひどくなる症状に各国政府や企業が振り回されているというのが実情だ。

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こんな状況で利下げをしても、財政を出しても効果は極めて限られているし、利上げなどしようものなら経済が吹き飛んでしまう。

藤原直哉 @naoyafujiwara

・昔の日本の経験を物差しに考えたら非常にわかりやすいことなのだが、各国とも自分達だけは昔の日本と違うと言ってがんばっていて、しかし結局同じようになりつつある。

藤原直哉 @naoyafujiwara

・でもそれ以上の地政学的変化がいま世界に起きている。 ・ウクライナで実質的に米国がロシアに負け、米国抜きで欧州がロシアと停戦を決めた。ロシアのユーラシア大陸および米国に対する影響力は格段に高まった。

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・アラビア半島南部のイエメンで事実上政府が崩壊し、米国が大使館も軍も国外退避してしまって国が武装勢力の手に落ちた。中東の親米国の未来を予兆する出来事だ。

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・イランと米国などの核協議がかなり進展している。最終合意は先送りになったが既にイランとパレスチナ武装勢力のヒズボラは米国のテロリスト・リストから削除されている。

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・中国主導のアジアインフラ投資銀行に英国と欧州は参加し、日本と米国は参加しないと言い、台湾は要請があれば参加すると言っている。新しいユーラシアの時代がもう目の前に来ている。

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・米国の退役軍人団体に属する元軍人がロシア政府が出してきた2001年の911テロに関する衛星写真をモスクワで検討した。それはあの時のビルの崩壊が爆破解体によるものであり、911テロが自作自演であることを示していた。

藤原直哉 @naoyafujiwara

そのことを含めてこの団体はロシアのプーチン大統領にその他、世界の平和を確保するために必要ないくつかのファイルを公開するように要請している。

藤原直哉 @naoyafujiwara

・日本でも安倍政権が安保法制、辺野古基地移転、原発再稼働、ＴＰＰ推進などの政策を推進しているがいずれも反対は根強く、与党内にも異論がある。本当に安倍氏の力押しだけでできることなのかはなはだ疑問である。

藤原直哉 @naoyafujiwara

Ｑ：ではこれから日本はどうなるのでしょうか。 ・前から述べているように21世紀は20世紀とは全く秩序が違う時代になる。システム的に行っても米国の一極とか、ドルの一極とか、自民党の一強といったように、

藤原直哉 @naoyafujiwara

ひとつだけ最後に強いのが残るという状態になるとその次はそのシステムが中から溶けてイノベーションが起きる。江戸幕府が行き詰って明治維新が起き、

藤原直哉 @naoyafujiwara

戦争末期の翼賛体制が行き詰って戦後の民主政治になり、昭和の一極化したバブル経済が溶けて平成のもっと分権化された新しい経済が生まれたようなものである。

藤原直哉 @naoyafujiwara

・米国の世界一極体制が溶けてロシアや中国、さらにいずれはそれらも溶けてユーラシア全体が各地域のヨコの共同体という形で安定するだろうし、ドルの一極が溶けて、場合によってはＥＵも地域の自立性が高まって地域ごとに基軸通貨がいろいろある状態になっていくだろう。

藤原直哉 @naoyafujiwara

・日本は現在の政治の一強も中から溶け、財政や経済や都市の一極集中も溶け、本格的な21世紀の日本に形が変わっていくだろう。その転換期においては財政や金融の行き詰まり、政府や企業の行き詰まりなどで我々も苦労が必要になる。

藤原直哉 @naoyafujiwara

今の超低金利や日銀による極端な国債買い入れができなくなった時点でその変化は急激に起きてくる。

藤原直哉 @naoyafujiwara

・さらに気象の専門家が言うようにこれから日本も世界も天変地異や気象災害に見舞われやすくなる。今までの社会インフラが地球の環境変化や地殻変動の活発化に耐え切れないからである。

藤原直哉 @naoyafujiwara

自然災害は天災だが、被害は人災である。これから我々はできるだけ早く被害が少ない国土に日本中を作り変えていかなければならない。

藤原直哉 @naoyafujiwara

・イノベーションが起きるのであるから、今問題になっている安心・安全の問題、格差の問題などの問題は新しい社会においては克服されているだろう。

藤原直哉 @naoyafujiwara

・こうした変化はどうだろう、半世紀もあれば相当進むのではないか。20世紀ですら1911年、まだ明治時代の辛亥革命からアジアの夜明けが始まり、