医療費はなぜ高額になるのか？

kiuchi satomi @panamantw

@slummy77 では、なぜ医療費がどんどん高額になり複合診療など負担形態の議論になっていくのかを考えてみました。少しずつツイートします。もともと医療行為は経験知識に基づく高度な技術、つまりどんどんアートになる技術だと思います。人為的であるが故に道具は出来ても機械化は進まない。

kiuchi satomi @panamantw

医療費1:医療行為が高度な技術であれば、研究は尽きることなく未解明問題を解決しようとする。新しい研究が進んでいる糖鎖なども解明活用の期待は高い。この研究には高額な投資が必要なことは当然である。国の予算から出ようが製薬会社の先行投資から出ようが資金は必要だ。医療コストの一部だ。

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医療費2:医療が高度な人為的活動だから人件費は大きな費用になるが、昼食もろくに摂れない医師やキツイ勤務シフトをこなす看護師を見てると医師や看護師や医療関係者の報酬が高いとは思わない。官や外郭などを含めて医療現場にはいない人達のコストがどこまで医療費に含まれているのかはわからない。

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医療費3:日本の医療費の総額はGDP比で8%だという。これは建設の総投資額に匹敵する。つまり50万社と500万人くらいが就労する建設のマーケット規模と同じくらいだということだ。建設は機械化は進めているが自動化ではなく高度な道具に過ぎず、実態は労務集約産業である。

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医療費4:医療も建設も肉体労働であるが、経験レベル、技術レベル、アートレベルの範囲と高さが異なるので、人件費の比較をしても意味はない。ただ医療費総額と建設総投資額が同規模だというスケール感が伝わればいい。医療費の他の費目で大きいのは材料費、設備費、機械費などだろう。

kiuchi satomi @panamantw

医療費5:医療行為には検査や診療や入院のための施設、つまり診療所や病院が必要だ。さらに高額な医療機器が必要になる。これらの固定資産はバカならない規模であることは容易に想像出来るが、病院経営のコスト内訳を見てみたいものだ。研究が進めば機器開発も進み、高度医療は止まることはない。

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医療費6:医療のこのような特性で、飽くなき追求がある限り人件費を抑えてもコストは膨らみ続けるだろう。だからと言って医療環境を健全に保ちながらコストを抑制することが出来ないわけでは無いはずだ。それには二つの観点があるように思う。一つは患者を減らす。もう一つは診療を合理化する。

kiuchi satomi @panamantw

医療費6:患者を減らすには一朝一夕で出来るわけではないが、小まめにヘルスケアが出来て健康状態から未病や医療が必要な状態に移行させないことが必要だろう。それにはパーソナルヘルスのライフログが必要になる。このログは臨床の判断にも極めて有用である。どこでも病院構想を拡張すればいい。

kiuchi satomi @panamantw

医療費7:もう一つの削減は診療の合理化だが、近年の診療を見ているとデータ診療のように思える。病気に応じた検査によって必要なデータを集め、診断に不足があれば追加のデータを求め、診断後の確定を病理に求めてフィードバックする。これ程データに依存するなら、そこにコスト抑制の鍵がある。

kiuchi satomi @panamantw

医療費8:患者のヘルスデータを共有するにはカルテの共通化はもとより、生活データなどヘルスレコードをライフサイクルで使う仕組みが必要だ。不必要な検査を排除することも出来るだろうしデータトレンドを見てより診断も容易になるだろう。データの信頼性に不安を感じた時は必要な検査をすればいい。

kiuchi satomi @panamantw

医療費9:私は医療の知識があるわけでもないし、実態を良く知っているわけではないが、農業や教育などと同様に関心が高い分野です。医療関係者と話す機会などを通じて問題意識を高めつつ、健康サイドから貢献できないかと考えて、医療費について連続ツイートしてみました。(完)

kiuchi satomi @panamantw

医療費について追加ツイート。医療費負担の国別の差は大きい。米国で子供が些細なことで病院に行ったら、800ドルくらい請求された。日本の保険料率から換算しても高すぎる。韓国は自己負担率が高い。だから予防に気を遣う。何でも面倒みようとする制度より、自己負担、自己責任を問う方が健全だ。