#トラ泊神戸支部～激闘の本土近海決戦編③

ですか @desuka_desuyo

北上の雷撃が敵駆逐艦に突き刺さり、大爆発を引き起こす。それに続けと言わんばかりに青葉たちも主砲を構えた。 「制空権、確保しました！」 千歳からの連絡。チラリと確認すると、自分の放った水偵が敵艦上空を旋回しているのが見えた。 「よく見えますねぇ」 #トラ泊神戸支部

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そう呟いて主砲を放つ。砲弾は敵軽巡を掠め、損傷を与えた。被弾した軽巡がこちらに主砲を向ける。砲撃によって拉げた仮面の隙間から、憎悪の眼差しがこちらに向けられているのが分かった。 だが、その一撃を打たせるつもりはない。水偵からの情報で微調整し、もう一撃を放つ。 #トラ泊神戸支部

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放った砲弾が敵の腹部艤装を貫いていく。遅れて爆発炎上。敵軽巡は見る見るうちに水面下へと没していった。 「青葉！来るよ！」 後ろから古鷹の声が響く。サッと視線を横にずらすと、戦艦タ級の姿が見えた。主砲はまっすぐこちらに向けられている。その砲門が火を噴いた。 #トラ泊神戸支部

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放たれた砲弾は頭上を飛び越え、大きな水柱を立てた。 「よくも……主砲狙って！撃てぇー！」 右腕を身体の右側へ突き出すようにして古鷹が主砲を斉射する。その砲撃はタ級の顔面に突き刺さった。中破相当の損害を受け、タ級が怯む。その隙をついて鈴谷と北上が砲撃準備に入った。 #トラ泊神戸支部

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「うりゃー！」 鈴谷が気の抜けそうな叫び声を上げて主砲を放つ。もうちょっとその言い方はなんとかならないのだろうかと思うのだけれど、しっかりと敵軽空母を沈めたので、練度の方は十分なのだろう。その間に北上がそつなく敵駆逐を沈めていた。 #トラ泊神戸支部

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敵艦隊は壊滅し、こちらへの攻撃は唯一無事の駆逐艦一隻と、中破したタ級のみとなった。一矢報いようとタ級がこちらに砲撃を放つ。だが、頭部を損傷したタ級は狙いを定めることが出来ないのか、見当違いな方へ砲弾が飛んでいくのが見えた。 #トラ泊神戸支部

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「やっちゃいますよ~」 敵艦隊に最も近付くという瞬間、北上が一斉に魚雷を放った。青葉たちも続けて魚雷を発射する。回避行動をとりつつ敵艦隊から離れると、大きな爆発と共に敵駆逐が爆ぜるのが見えた。タ級も先ほどよりもさらに被弾して損傷している。 #トラ泊神戸支部

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壊滅した敵艦隊に対して青葉たちの損害はほぼゼロ。まさに大勝利である。 「まっ、こんなもんよね～」 北上が戦果を確認して呟くと、司令室から通信が入った。 「一先ず前哨戦お疲れ様。この先はさらに強敵が待ち構えているようだ。気を引き締めて進軍するように」 #トラ泊神戸支部

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「じゃ、提督もこう言ってるし、引き続き気を引き締めてやっていきましょ～か」 北上の気の抜けそうな掛け声を合図に、青葉たちは敵艦隊の中心に向け進軍を始めた。 #トラ泊神戸支部

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トラ泊神戸支部～2nd season 次回：激闘の本土近海決戦編④ 早ければ明日更新予定。 #トラ泊神戸支部