部分構造について

ぼんてんぴょん(Bontenpøn) @y_bonten

「群(G,・)の部分集合Hが演算・について群をなすとき、Hの単位元とGの単位元は同一であることを示せ」という問題がとても好き

のらんぶる @nolimbre

単位的環（乗法の単位元をもつ環）の場合との対照です（か）ね．

ぼんてんぴょん(Bontenpøn) @y_bonten

@nolimbre 知りませんでした……単位的部分環の場合は条件を陽に課さないといけないのですね。

ぼんてんぴょん(Bontenpøn) @y_bonten

.@y_bonten 群の場合の証明では「Hにおける単位元の、Gにおける逆元」を使うが、（単位的）環の乗法ではそれができない。「単位的環Rの部分集合SがRと同じ演算について単位的環をなす」というだけだと、Rの乗法単位元とは別の元がSの乗法単位元を演じる可能性がある！？

ぼんてんぴょん(Bontenpøn) @y_bonten

「部分●●」に共通する定義はないのだろうか。個々の構造で、実用上便利な必要十分条件に書き直されているために見通しにくい。

ぼんてんぴょん(Bontenpøn) @y_bonten

例えば部分群は、もとの群と同じ単位元を有すことが本来的に要求されているのか、あるいは「部分集合で、同じ演算に対して群をなす」という要請から、結果的に同じ単位元になると考えるべきなのか。それは部分群だけを知っていても分からない。

結城浩 / Hiroshi Yuki @hyuki

@y_bonten 部分集合が台集合になっていて、同じ公理を満たす、と嘘っぽいことをリプ

ぼんてんぴょん(Bontenpøn) @y_bonten

@hyuki 「同じ公理を満たす」の定義が問題となりますね。単位元を持つだけでいいのか、同じ元が単位元を演じることまで要求されるのか。

結城浩 / Hiroshi Yuki @hyuki

@y_bonten なるほど。役割を変えずに部分集合を取る、と。削り取るような何かが必要か。

ぼんてんぴょん(Bontenpøn) @y_bonten

@hyuki 「削り取る」とは、ある種の原型をとどめる感じですね。親の単位元とは別の元が単位元を演じる例が出せるといいんですけど、ちょっと出て来ない……

のらんぶる @nolimbre

@y_bonten そもそも群の定義のところで G と・しか与えないのが，（大所高所から見れば）一意性をいいことに少しサボっていて，群とは (G, ・, ー, e) なるデータ（・:GxG→G, ー:G→G, e:{*}→G，各々2,1,0項演算）だと考えると見通しがよいですね．

ぼんてんぴょん(Bontenpøn) @y_bonten

.@nolimbre あぁ～なるほど！目から鱗です。そう考えれば、部分構造に単位元や逆元を同じ役者で引き継がせることが充分正当に見えます。

結城浩 / Hiroshi Yuki @hyuki

@y_bonten たとえばグラフ理論の部分グラフは辺を減らしていったりしますね。

ぼんてんぴょん(Bontenpøn) @y_bonten

@hyuki よく知らないのですが、グラフにも部分グラフがあるのですね。調べてみます（枝ハサミで剪定するイメージなのかな……）

TS @ta_shim_at_nhn

@y_bonten universal algebra (普遍代数学) という分野では、代数構造は型を持ったもの (例:群の型は (・, {}^{-1}, e) ) と考えていて、部分構造や準同型という概念は代数系の型に付随したものとして定めています。

ぼんてんぴょん(Bontenpøn) @y_bonten

@ta_shim_at_nhn ありがとうございます。「型に付随」ということの定義を理解していないのですが、語感からは例えば「単位元さえ存在すれば別の元が演じてもよい」という感じがします。そうではないのでしょうか？

TS @ta_shim_at_nhn

@y_bonten すみません。これだけの文章ではわかりませんね。 部分構造での単位元は元の構造の単位元でなければなりません。

Hiroyasu Kamo @kamo_hiroyasu

@ta_shim_at_nhn @y_bonten 「埋め込み写像が準同型になること」でどうでしょう？

TS @ta_shim_at_nhn

@kamo_hiroyasu @y_bonten はい。そう書いた方がよかったですね。

TS @ta_shim_at_nhn

別の方法としては、部分構造の演算は元の構造の演算の制限という前提はあるものとして、定数は 0 項演算という説明もありますね。

ぼんてんぴょん(Bontenpøn) @y_bonten

@ta_shim_at_nhn ありがとうございます。了解しました。

ぼんてんぴょん(Bontenpøn) @y_bonten

@kamo_hiroyasu なるほど、「埋め込み写像」で書けるのですね。どんどん定義を追い詰めていきます。ありがとうございます。

TS @ta_shim_at_nhn

この流儀では部分構造や準同型という概念は群の公理と無関係に定義され、2項演算・, 1項演算 {}^{-1}, 元 e は文字通り何であってもかまいません。 この定義の下では、次は証明すべきことになります。 ・ある構造が群ならば、その部分構造も群となる。

TS @ta_shim_at_nhn

公理と準同型という概念を分離したため、次の事実が簡潔に記述できるようになります。 ・型 (・, {}^{-1}, e) の構造で考える。 群から (群とは限らない) 構造への準同型写像の像は群となる。 この事実は、正規部分群による剰余系が群となることの証明の中で使われています。

ぼんてんぴょん(Bontenpøn) @y_bonten

@ta_shim_at_nhn なるほど、この流儀では部分構造が構造を保存することは定義に入ってないのですね。