福島民報【川俣・無防備の戸惑い】

連載期間2012/05/11~2012/05/24
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リンク www.fukushima-plant.com 福島原発からの距離を地図上で調べる - 避難勧告の20キロ圏、30キロ圏はどこまで? 福島原発からの距離を地図上で調べます。避難勧告が出された20km範囲、30km範囲を同心円で地図上に表示します。
リンク 福島民報 [東日本大震災]【川俣・無防備の戸惑い1】防災計画に想定なし 国、県の「線引き」外 大型連休が明けて間もない8日、川俣町中央公民館で開かれた町議会全員協議会で、議員から町への要望が相次いだ。 「農地の除染を迅速に進めないと、作付けが間に合わない」 「農家に代替農地を提供できるように国に働き掛けてほしい」 昨年3月の...
リンク 福島民報 [東日本大震災]【川俣・無防備の戸惑い2】急きょ避難者を収容 町民の不安も高まる 携帯電話の着信音が夜明け間際の静けさに響いた。昨年3月12日午前6時ごろ、川俣町役場の町長室。東日本大震災の発生から初めての朝が訪れようとしていた。 町長の古川道郎(67)は、保健センターに設けた災害対策本部で、夜通しで陣頭指揮を執った...
リンク 福島民報 [東日本大震災]【川俣・無防備の戸惑い3】「取り残される」危惧 自主避難の動き始まる 「原発から一番近い場所に取り残されているんじゃないか」 昨年3月の東日本大震災から数日後、川俣町山木屋地区に住む大内和紀(57)は不安に駆られ始めた。町消防団の分団長を務め、住民の安否確認や被害調査のさなかだった。 消防団は町の指示...
リンク 福島民報 [東日本大震災]【川俣・無防備の戸惑い4】住民の避難止まらず 国、県の直接説明なし 川俣町のJA新ふくしま山木屋支店の駐車場に数10人の住民が集まった。標高550メートル前後の山木屋地区の気温は氷点下を示し、寒風が容赦なく吹き付けた。昨年3月18日早朝。東日本大震災から1週間が過ぎていた。 東京電力福島第一原発の危機的...
リンク 福島民報 [東日本大震災]【川俣・無防備の戸惑い5】白い防護服見て避難 子どもを車に乗せ西へ パトカーの中をのぞいた瞬間、心臓が高鳴った。白い防護服、顔には見たこともないマスク...。2人の警察官の姿が目に飛び込んできた。川俣町山木屋地区に住む女性は1年余りが過ぎた今も、その光景を忘れることができない。 昨年3月12日午後3時ご...
リンク 福島民報 [東日本大震災]【川俣・無防備の戸惑い6】「安全、どこまで保障」 国の線引きに不信拡大 川俣町内を通る114号国道は、浜通りから避難する「いわき」ナンバーの車で激しく混雑した。昨年3月12日午後4時半ごろ、震災から丸1日が過ぎた。山木屋地区に住む女性は2人の子どもを車に乗せ、自宅から西にある町中心部に向かった。 カーブが続...
リンク 福島民報 [東日本大震災]【川俣・無防備の戸惑い7】「区域指定」突然示す 風評対策 本格化の矢先 川俣町長の古川道郎(67)は被災した町役場の町長室で、内閣官房副長官の福山哲郎(50)を待った。昨年4月10日午後8時ごろ。約束の時間から2時間余りが過ぎていた。 翌11日は震災と東京電力福島第一原発事故から1カ月に当たる。この間、町は...
リンク 福島民報 [東日本大震災]【川俣・無防備の戸惑い8】手探り、近づく限界 独自計画づくりを指示 東日本大震災から数日後の早朝、川俣町長の古川道郎(67)は1人で福島市に向かった。行き先は県庁の西隣にある県自治会館の3階。県が設けた災害対策本部だった。 東京電力福島第一原発から20キロ圏に避難指示が既に出されていた。原発から30キロ...
リンク 福島民報 [東日本大震災]【川俣・無防備の戸惑い9】町独自に想定し対策 国、県の不備教訓に 東日本大震災から丸1年に差し掛かる3月上旬、川俣町は向こう10年間の町復興計画をまとめた。 24年度からの重点事業の中に、1つの項目が掲げられた。「町地域防災計画の見直し」。その内容を示す部分には「防災計画に『原子力災害対策編』を追加す...
リンク 福島民報 [東日本大震災]【川俣・無防備の戸惑い10】114号整備 舗装を優先 急カーブ、坂道が残る 川俣町長の古川道郎(67)ら町や県の関係者が木づちを振った。薄暗いトンネルの中に鏡開きの音と拍手が響く。 東日本大震災から1年を目前にした3月4日。町内の小綱木(こつなぎ)地区にある114号国道「小綱木トンネル」(646メートル)の貫通...
リンク 福島民報 [東日本大震災]【川俣・無防備の戸惑い11】「故郷への道整備を」 バイパス工事今も続く 「道路知事」と呼ばれた木村守江は昭和39年の就任直後から、県内の道路整備を県政の重点施策に掲げた。福島市と浪江町を結ぶ114号国道の舗装は40年代前半に一気に進んだ。 「三桁国道」は原則として県が整備した。凍雪害防止工事には国の補助金が...
リンク 福島民報 [東日本大震災]【川俣・無防備の戸惑い12】国の除染方針に不満 根強い「山林先行」の声 川俣町山木屋地区の計画的避難が昨年5月に始まってから丸1年が過ぎた。2度目の初夏を迎え、田畑の雑草が昨年以上に目立つ。野生動物が時折、道路を横切る。 「人が住まないことが当たり前になってしまう。地域の再生が難しくなる前に早く除染しなけれ...
リンク 福島民報 [東日本大震災]【川俣・無防備の戸惑い13】再び故郷へ 思い強く 健康、除染...課題尽きず 21日、川俣町山木屋地区の地域安全パトロール隊が浪江町との境に差し掛かった。車から出ると線量計の警告音が鳴り続いた。 隊長の大内和紀(57)ら隊員が視線を向けた先には、毎時約5マイクロシーベルトの数字が示されていた。 ■顧客の顔 日本...