【ヒエキヤマ】12話 扶桑と姉たち

姉と言われる、ネームシップたちに話を聞いて回る扶桑。 こちらのまとめを修正した最終決定版がpixivに上がっています こちらからどうぞ→http://www.pixiv.net/novel/show.php?id=5186017 続きを読む
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待っている山城 @hiekiyama

私は扶桑は長門の部屋の前に来ています。コンコンとドアをノックすると、長門が出てきました。私は陸奥と話すことが多いので、長門はすぐに陸奥を呼ぼうとしました。 「今日は長門に用事があって....今大丈夫?」 #12話_扶桑と姉たち

2015-04-16 20:05:02
待っている山城 @hiekiyama

「ああ、大丈夫だ、ということで陸奥、少し出てくる」 「あ、待って私、用事を思い出したからこの部屋でいいなら使う?」 陸奥は気を遣ったのか椅子から立ち上がります。陸奥は私とすれ違い様に「今度おごりなさい」と耳打ちして部屋を出ていきました。 #12話_扶桑と姉たち

2015-04-16 20:10:22
待っている山城 @hiekiyama

そして長門は私に椅子を引きます。いつも陸奥はこういう艦娘なのに紳士なところ、そんなところも格好いいとよく話していました。そういう椅子を引くようなある種の気を遣うっていう行為も山城のとは何故か違うような感じがします。 #12話_扶桑と姉たち

2015-04-16 20:15:44
待っている山城 @hiekiyama

山城じゃないからと言われたらそれまでかもしれません。私が感じたのはそういうところではなくて....少し曖昧でうまく説明できないですね....。 「私、妹のことで最近考えることがあって、長門の考えも聞いてみたいと思って....」 #12話_扶桑と姉たち

2015-04-16 20:20:33
待っている山城 @hiekiyama

「そうか....、たまにはそういう話も悪くないかもな....で、何に悩んでいるんだ?」 「私、山城に姉らしいことができてないんじゃないかって思ってて....」 長門は「扶桑らしい悩みだな」と言って少し考えている様子でした。 #12話_扶桑と姉たち

2015-04-16 20:25:45
待っている山城 @hiekiyama

「逆に長門は陸奥のことで悩んだりしたりしない?」 「私も同じだよ。最近陸奥は何かが不満な様子なんだ。その原因はおそらく私。一緒にいる時間が少し減ったことなんじゃないかと思う。 #12話_扶桑と姉たち

2015-04-16 20:30:09
待っている山城 @hiekiyama

フフ、皆は陸奥が大人な印象を持っているだろう?でも私の前では妹、いや、違うな"乙女"なんだよ」 そうか、長門は陸奥を妹としてではなく陸奥個人として見ている....そんな感じがします。姉妹といいうより恋人同士のような....そんな関係。 #12話_扶桑と姉たち

2015-04-16 20:35:34
待っている山城 @hiekiyama

「長門から見て私は山城を妹として接していると思う?それとも山城個人としてだと思う?」 「扶桑は妹として接しているんじゃないかと私は思う。 #12話_扶桑と姉たち

2015-04-16 20:40:49
待っている山城 @hiekiyama

でも、妹としてだろうが、個人としてだろうが大切に思っているのは変わりないわけだろう?ここで大事になってくるのは相手がどう接して欲しいかというところじゃないか?」 #12話_扶桑と姉たち

2015-04-16 20:45:09
待っている山城 @hiekiyama

今まで私は姉らしいことができていないという思考に捕らわれ、本当に山城が望んでいることを知ろうとしていなかったのかもしれません。長門からは金剛とはまた違う姉としてのあり方を教わった気がします。少し答えが見えてきたような....。 #12話_扶桑と姉たち

2015-04-16 20:50:26
待っている山城 @hiekiyama

でも、こうやって普段話さないことを話すのはなんだか、楽しいかもしれません。 私が次は翔鶴とも話すと言うと長門も一緒に話を聞きたいというので、一緒に部屋を出ます。長門も同じ気持ちだったのかしら? #12話_扶桑と姉たち

2015-04-16 20:55:46
待っている山城 @hiekiyama

部屋に着きノックすると翔鶴が出てきました。瑞鶴は外に出ているようで部屋に案内されました。翔鶴は人数分の座布団を用意してお茶を入れ始めます。 #12話_扶桑と姉たち

2015-04-16 21:01:10
待っている山城 @hiekiyama

準備する翔鶴に経緯を話し、長門も興味があって付いてきたことを話しました。小さなちゃぶ台を三人で囲んで座ります。 「私、妹のことで最近思うことがあって姉たちに話しを聞いて回ってるの、翔鶴にも話しを聞きたくて」 #12話_扶桑と姉たち

2015-04-16 21:05:40
待っている山城 @hiekiyama

「扶桑は自分が姉らしいことできていないんじゃないかっていう疑問に悩んでいるみたいでな」 「....扶桑さんが姉らしいことできてないなんて言ったら大抵の姉たちはできてないっていうことになってしまいますよ」 #12話_扶桑と姉たち

2015-04-16 21:10:59
待っている山城 @hiekiyama

翔鶴はそう言うと理由を聞いてきました。山城が私に気を遣いすぎて少し申し訳ないということを話しました。それと金剛と話したことを二人にも話しました。 「なるほど、流石金剛といったところか。山城が妹らしくない妹とはよく知らないと見抜けないところだろうな」 #12話_扶桑と姉たち

2015-04-16 21:15:23
待っている山城 @hiekiyama

「私、あの時、目から鱗が出ました」 「面白い見解ですよね。しっかりしすぎた妹だから、姉として物足りなさを感じてしまうっていうのは少しわかるような気がします。 #12話_扶桑と姉たち

2015-04-16 21:20:35
待っている山城 @hiekiyama

瑞鶴は私を頼ってくれる妹らしいところと、私を引っ張ってくれる頼もしいところもあるので、どちらとは言えないかもしれないですね」 「扶桑はどう感じている?山城は頼ってくれるか?それとも引っ張ってくれるか?」 #12話_扶桑と姉たち

2015-04-16 21:25:51
待っている山城 @hiekiyama

「山城は引っ張ってくれることより頼ってくれることの方が多い気がするわ」 「そうか....以外だったな。私から見ると逆に見えていたのだが、扶桑がそう言うならそうなのかもしれないな」 #12話_扶桑と姉たち

2015-04-16 21:30:12
待っている山城 @hiekiyama

長門は私が山城に引っ張られていると思っていたの?確かに山城は頼もしいところもあるけど....。 「扶桑は山城と喧嘩とかしたりするのか?」 「あまりしないかも....」 #12話_扶桑と姉たち

2015-04-16 21:35:31
待っている山城 @hiekiyama

「やっぱりそうなんですね。....扶桑さんと山城さんは硝子と硝子がお互いを割ってしまわないように気をつけているようなそんな繊細な関係のような気がするの。たまにでいいから、お互い正直にものを言い合って喧嘩するぐらいの方がいいこともあるんですよ」 #12話_扶桑と姉たち

2015-04-16 21:40:46
待っている山城 @hiekiyama

たしかに喧嘩とまで行かなくても正直に言いたいことを言うっていうのは必要だと思ってはいました。本音を言う機会というのはあったとは思います。 #12話_扶桑と姉たち

2015-04-16 21:45:11
待っている山城 @hiekiyama

山城の進水日の時に私を心配して何かできないかと聞かれました。その時が本音を言い合える瞬間だったのかもしれません。その時は私が逃げたのです。次がいつあるかはわかりません。でも、あるとしたらもう逃げたくない、そう思っています。 #12話_扶桑と姉たち

2015-04-16 21:50:20
待っている山城 @hiekiyama

さて、次は伊勢のところです。長門はもちろん、翔鶴までついてきました。伊勢の部屋に着きノックをすると、伊勢がでてきました。部屋には日向が瑞雲を片手に、最上に向かって話し込んでいるようでした。最上にも話しを聞きたかったので丁度よかったです。 #12話_扶桑と姉たち

2015-04-16 21:55:42
待っている山城 @hiekiyama

私、長門、翔鶴、伊勢、日向、最上の六人が集まった部屋は少し狭いような気がしましたが座布団に座り話し始めました。 「なるほどね。たぶん、みんなそういうことで少なからず悩んでいると思うわよ。ねえ?」 #12話_扶桑と姉たち

2015-04-16 22:01:08
待っている山城 @hiekiyama

「まあ、でも扶桑は気を遣いすぎかもしれないね。そんな難しいこと気にしなくても山城だったら付いてきてくれるさ」 最上の一言に全員頷きます。 #12話_扶桑と姉たち

2015-04-16 22:05:39