安倍晋三首相、ヒトラー、ムッソリーニ、似ている？

イヌノオー@ウマシカliberalism @inunohibi

統一地方選。共産党が躍進。アベノミクスでも生活がちっともよくならない、いやむしろ物価が上がって、生活は苦しくなった、と思っている人にとって、最も判りやすいことを言っているからな。

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「ハイパーインフレ」などを空騒ぎしていた池田信夫氏のような経済右派が赤っ恥をさらす一方、低所得者対策は進んでいない。「富裕層が潤うだけ」という経済左派の言い分は、正しかったように見える（別に正しくはない）。

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世界恐慌のときも、ドイツで社会民主党のようなリベラル政党が議席を激減させて、ナチ党と共産党が躍進した。リベラルは学ばなければいけない。

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一部左翼は、安倍晋三首相をヒトラーになぞらえて猛烈に批判している。安倍首相は人種差別を公言したことはないし、第二次大戦に匹敵するような、世界から悪役に認定される危険な戦争に突入する大胆さもないように見える。

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しかし松尾匡氏は、経済左派の立場から、警鐘を鳴らす。

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ヒトラーが恐慌を克服して、完全雇用を実現し熱狂的人気を博す一方で、恐ろしい政策を次々と実行して言ったように、安倍首相が順調に効果を上げるアベノミクスで人気を保つ一方、９条改憲、愛国心教育、国家利益が優先される体制作りが進むかも・・・。

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私も安倍首相とヒトラーに類似する要素を見出す。まず国民が支持しているのは経済政策であるが、ヒトラーは経済にあまり関心がなかったし、安倍首相もたぶん最大の関心はそこではない。改憲とかこそが念願。そしてどちらも、一度大きな挫折を経験したあと、再起した。

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１９２３年にミュンヘンで武装蜂起をした頃のヒトラーは、「諸外国のケツなめ外交をする弱腰ヴァイマル政府への武力闘争」をあおるアジテーターに過ぎなかった。失敗して監獄送りになると、ヒトラーは自分たちの政治目的に反しない限りで、体制側のテクノクラートと協調することを考える。

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政財界とのコネ作りを行ったことは、世界恐慌でナチ党とともに躍進した共産党が、当然政財界と敵対していたので、支持される有利な要素になった。また、ハイパーインフレを収束させたライヒスバンク総裁として、人気の高かったシャハトを登用する。

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安倍首相も、閣僚の不手際や年金問題の発覚、病気も重なって一度は辞任する。そして第二次安倍政権では、誰もが予想しなかった金融緩和政策を打ち出す。

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安倍首相はたぶんヒトラーと同じで、インフレ政策を深く理解しているのではなく、「経済学の流行はこれだ」と利用できることに気付いたのだろう。経済学者として評価の高い岩田規久男氏を日銀副総裁にすえるやり方は、シャハトの起用を思わせる。

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デフレが経済危機につながる現象を理論化した（「デット・デフレーション」の理論と呼ばれる）アーヴィング・フィッシャーが、この理論を世界の指導者に伝えようとしたとき、イタリアの独裁者ベニート・ムッソリーニも快く面会に応じた。

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そのときイタリアは、通貨リラを安定させるためデフレ政策を採っていたが、それについてムッソリーニが尋ねると、フィッシャーはデフレだけは絶対にいけない、と強く念を押したようだ。ムッソリーニはフィッシャーの主張に納得したようで、

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イタリアのデフレ収束に舵を切ったが、やることはそこまでだった。フィッシャーは世界の通貨価値が安定することを望んでいたが、イギリスやフランスなどの先進資本主義国を憎んですらいたムッソリーニにとって、イタリア以外の国はどうでもよかったはずだ。

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これも中国や韓国を軽視する、安倍外交と似てなくもない。円安を誘導したことで、韓国や中国は輸出競争が不利になることを批判している（別に悪いことをしているわけではないのだが）。

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ドイツの社会民主党では、党における経済理論の権威であるヒルファーディングが、「財政出動はインフレをもたらすだけで効果はない」というドグマにしがみついてお流れになった。ここで我々は、「円高のほうが望ましい」といったドグマにしがみついたリベラル勢力、民主党を思い出す。

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安倍首相がヒトラーに似ているのは、民主党が無能だったドイツ社会民主党と似ているからだ。

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「安倍晋三首相、ヒトラー、ムッソリーニ、似ている？」というまとめは、コメント欄で嵐のような不評に見舞われた。自分ですでに書いてあるとおり、安倍首相は公に人種差別をしていないし、世界大戦を起こしてもいない。

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数ある独裁者の中でも、人種差別政策、世界大戦をやったからこそヒトラーは特に悪名高い。やらない限りはヒトラーでもないか・・・。

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ムッソリーニはどうだろう。彼の主な罪状は、思想の自由、反対派の弾圧、エチオピア侵略、第二次大戦に枢軸国側で参戦したこと、である。国際法で禁止された毒ガス兵器の使用、マッテオッティ暗殺事件（国会でムッソリーニの不正選挙を弾劾した勇気ある議員）もある。

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さすがに政敵の暗殺まではやらないだろうが、秘密保護法などで言論統制を強め、集団的自衛権を振りかざしてアメリカなどの正義なき戦争についていけば、ムッソリーニといえるかもしれない。

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とはいえ「何々はヒトラーだ」という罵倒はよくあっても、「ムッソリーニだ」とはあまりいわないあたり、有名なわりにはインパクトの弱い独裁者かも。双璧はスターリンとか毛沢東とか、左のほうになるかな。