アニメ作品を鑑賞するとは?

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藤津亮太(連絡先はプロフィール欄に) @fujitsuryota

改めて】朝日カルチャーセンターなどで行っている講座「アニメを読む」は作品を見たあとの「感動」や「もやもや」をクリアにするのが狙いです。1)各種ムック・インタビューを参考にした作品成立の解説。2)作品がどういう要素でできているかの分析。ここもある程度資料にあたります。(続

2015-04-21 09:11:00
藤津亮太(連絡先はプロフィール欄に) @fujitsuryota

続)3)1と2を踏まえて、作品を読解します。読解なので、答えは一つではないし、まして作り手の気持ちを考えたりもしません。ここは受講者への投げかけですね。自分の中の「感動」や「もやもや」を位置づけるきっかけになれば、というわけです。ご興味あれば是非。 @fujitsuryota

2015-04-21 09:11:20
藤津亮太(連絡先はプロフィール欄に) @fujitsuryota

創作者は「親」、作品は「子供」。親は子供が育った来歴を知っているけれど、たとえば恋人から見た「子供の魅力」について全て知っているわけではない。だから最終的に作品を読む時に考えるのは、鑑賞者と作品の間に発生した「魅力(あるいはもやもや)」になります。究極的には親はどうでもよい。

2015-04-21 09:20:51
藤津亮太(連絡先はプロフィール欄に) @fujitsuryota

これは創作者=親の情報をまったく知らなくても、子供(作品)に恋をすることはままあることからもわかると思います。メイキングのおもしろさは、その「恋」を「相対化」したり、「文脈化」したりするときに役だってくるものではないかと。

2015-04-21 09:24:58
藤津亮太(連絡先はプロフィール欄に) @fujitsuryota

鑑賞者は基本的に「手遅れ」というか、完成した作品しか見られないわけで、完成した作品からどういう印象を受け取ったか、そこにはどういう根拠があったか、根拠にはどれぐらい普遍性がありそうか、を考えることからしか始められないと思うのでした。

2015-04-21 09:28:04
藤津亮太(連絡先はプロフィール欄に) @fujitsuryota

まあだから、「アニメを読む」は「正解」とか「作り手の気持ち」を考えるものとはちょっと違います。画面の中で起きていることを注視して、それがどういう意味として鑑賞者に届いているかを考えていく感じの講座です。その上で、「相対化」「文脈化」に必要な「解説」もありますよ、と。

2015-04-21 09:31:03
藤津亮太(連絡先はプロフィール欄に) @fujitsuryota

以上、「作品を鑑賞するとは?」を考えたことがある人にとってはわりと当たり前の話ですが、鑑賞の講座をやってるというと「作品に(上から)審判を下してる」とか、逆に「なんか難しい話をしているんじゃないか」みたいに思われることも多々あるわけですが、そんなことはないですよというお話でした。

2015-04-21 09:37:22