「中国人の科学者ら、ヒト胚を遺伝学的に改変」

粥川準二 @kayukawajunji

シラノスキほか「中国人の科学者ら、ヒト胚を遺伝学的に改変」（『ネイチャー』4/22） nature.com…/chinese-scientists-genetically-modi… 「生殖細胞系改変の噂は本当だとわかった。倫理的論争が再燃するのは確実」

粥川準二 @kayukawajunji

「世界で初めて、中国人の科学者たちがヒト胚のゲノムを編集したことを報告した。その結果は、『プロテイン＆セル』というオンラインジャーナルで発表され、そのような実験が実施されたという噂が確認された」nature.com/news/chinese-s…

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「中山大学の遺伝子機能研究者Junjiu Huangが率いるチームは、“生きられない”胚を使うことによって、そのような懸念を防ごうと試みた。“生きられない”胚は生児出生には至らないもので、地元の不妊クリニックから入手したものである」nature.com/news/chinese-s…

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「同チームは、致死に至る可能性のある血液疾患βセラセミアの原因となる遺伝子を改変しようと試み、CRISPR/Cas9として知られる遺伝子編集テクニックを使った。…医療への応用にこの方法を使うためには深刻な障害があることが…」nature.com/news/chinese-s…

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「Huangのチームが使ったテクニックは、CRISPR/Cas9という酵素複合体を胚に注入することである。CRISPR/Cas9は特定の場所でDNAを結びつけ接合する。この複合体はある問題のある遺伝子を狙うようにプログラムする」nature.com/news/chinese-s…

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「このシステムはヒトの体細胞と動物の胚でよく研究されている。しかし、ヒトの胚で使用したという報告は公表されていなかった」nature.com/news/chinese-s…

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「彼らが不妊クリニックから入手した胚は、体外受精に使うためにつくられたものだが、余分の染色体を１セット持っている。２つの精子が受精してできたものだ。このことによってその胚は生児出生に至ることができないのだが、発生の第一段階を経験する」nature.com/news/chinese-s…

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「HuangのグループはCRISPR/Cas9システムの能力を研究し、HBBと呼ばれる遺伝子を編集した。HBBはヒトβグロブリンタンパク質を暗号化している。この遺伝子の変異は、βセラセミアの原因である」nature.com/news/chinese-s…

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「86個の胚に注入し、48時間待った。CRISPR/Cas9システムとその分子がその失われたDNAと入れ替わり活動するにのに十分な時間…その間に胚はそれぞれだいたい８個の細胞に成長…そのうち71個の胚が生き残り、54個が遺伝学的に検査」nature.com/news/chinese-s…

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「それらのうちほんの少しだけが差し替えられた遺伝学的物質を含む…「もし通常の胚にこれを行いたいのであれば、100%に近づける必要があります」とHuangは言う。「それが、私たちが中止した理由です。…この技術はあまりに未熟…」nature.com/news/chinese-s…

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「 「また彼のチームは、驚くほどの数の「的外れ」変異を見つけた。そうした変異は、ゲノムのほかの部分にCRISPR/Cas9が働いたことによってもたらされたのだと考えられている…生殖細胞系遺伝子編集をめぐる安全性についての大きな懸念」nature.com/news/chinese-s…

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「変異の率は、マウスの胚やヒトの体細胞での遺伝子編集研究で観察されたものよりもずっと高い。…彼のチームは非意図的な変異の一部だけを検知…というのは、彼らの研究は、エキソームとして知られるゲノムの一部だけを見ていたからだ」nature.com/news/chinese-s…

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「Huangは、この論文は『ネイチャー』と『サイエンス』に却下された、と言う。一部は倫理的な反対のためだと。両誌ともこの主張についてコメントするのを断った。（『ネイチャー』のニュースチームは、研究編集チームとは編集的に独立している。）」nature.com/news/chinese-s…

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「この論文を批判する者たちは、低い効率ときわめて多い的外れ変異はこの研究で使われた異常のある胚に特有なものであるかもしれないと指摘…正常な胚で遺伝子編集を行った例はないのだから、このテクニックが正常な胚では異なって機能するかどうかを…」nature.com/news/chinese-s…

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「しかし、この胚はもっと意味のあるモデルの準備となる、と彼は主張する。また、動物モデルやヒト体細胞を使うものよりは、正常なヒト胚に近いだろう、と」nature.com/news/chinese-s…

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「私たちはデータを世界に見せたかったのです。人々がこのモデルで何が起こったのかを知ることができるように。データなしで起こりうることをしゃべっているよりもいいでしょう」と彼は言う」nature.com/news/chinese-s…

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「Huangは現在、ヒトの体細胞や動物モデルを使って、的外れ変異の数をいかにして減らすのかを解決することを計画している。彼は異なる方法論を検討している」nature.com/news/chinese-s…

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「CRISPR/Cas9は比較的効率がよくて使いやすいのだが、TALENというシステムは非意図的な変異がより少ないことが知られている」nature.com/news/chinese-s…

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「この分野の研究開発に詳しいある中国人の消息筋は、中国では少なくとも４つのグループが、ヒト胚の遺伝子編集に取り組んでいるという」nature.com/news/chinese-s…

粥川準二 @kayukawajunji

（『ネイチャー』のニュースなどをざっと読んだところでは、効率はあまりよくなく、非意図的な変異も多い。つまり技術としてきわめて未熟らしい。そもそも３月30日に受け取って４月１日に採択って、事実上査読なしだろう。ジャーナルとしても、あえて公表して世間に問題提起したかったのかな…。）