鍵RT >無線機を、無線打つのに手回しの発電機があって、それを使ってなんか、 >「お前これ回せ」って回させられたら >、手に電線つけらてあるやつがバチバチッと。死ぬほどじゃないけど感電 するんかね。 cgi2.nhk.or.jp/shogenarchives… MW2で見た
2015-04-24 20:28:46魚雷の気室の製造について、溶接じゃなく切削加工でやってたって証言が入ってて興味深いですねえ 200気圧ぐらいの特殊鋼製の圧力容器ですから、そうでもないとダメって思われてたんでしょうが、昭和19年に米軍の51cm魚雷と比較したところ現状より10kg/mm^2ほど弱くて十分だった、と
2015-04-24 20:35:36戦前日本の(Ni節約Cu添加型)魚雷用気室用鋼材V7の機械的性質規格が降伏点100kg/mm^2以上、、引張強度が110kg/mm^2以上、ブリネル硬度320-385なんだそうですけど、他でいうところのどの程度のレベルの鋼材に当たるのやら…
2015-04-24 20:48:51@Jagdchiha 引張と降伏だけでいうなら戦艦の徹甲弾がだいたいそのレベルですね。でかい鋳造インゴットからの切削加工という点でも似てますな
2015-04-24 20:55:00米軍の魚雷用気室は厚板を巻いた自動溶接で作ってありショックだったともあるんで、安全係数の見込みが少々過剰だったんですかしらね 昭和17年に沈没した伊33潜の内部で魚雷気室が爆発してたのが見つかり問題になりましたけど、これは結局蓄電池の硫酸と海水が混じったものがかかったせいでしたし
2015-04-24 20:39:54@Jagdchiha いや、発想の問題なんだと思います。別に溶接でなくても厚板を筒状にしてボルト止めもアリでしょうし、日本の気室だって前後に蓋あってボルト止なんです。だから「ああ、その手があったか」的な面もあったのかも
2015-04-24 20:48:55なんか素材系クラスタへRTされてるようなんで、さっきのV7鋼材の成分は C:.22-.3% Si:.05-.3% Mn:.6-1.0% P:.035%以下 S:.035%以下 Ni:2.5-3.0% Cr:.9-1.3% Cu:.8-1.0% Mo:.4-.6% だそうで
2015-04-24 21:11:25ともかく日本としては添加用のNiが不足するので以前のV3鋼材(Ni:2.5-3%)からNi使用量を減らしたのがV7材で、かわりにCrとCuともに0.2%以下だったのが0.8-1.2%へ(Moは0.3-0.7%から0.4-0.6%)と増されてるんですね
2015-04-24 21:20:19ただ戦中はNiだけでなくCrもCuもMoすらも不足してきたので、V7に変わってNiを一切使用せずCuやMoも抑えた(変わりにCとSiとMnとCrは増える)V8材、Niを減らしつつCrとCuとMoも抑えるV9材と進むんですが、機械的規格が緩められた雰囲気が一切ないってことは…
2015-04-24 21:25:47@Jagdchiha 規格に満たないと破裂事故起こしますからね。酸素魚雷じゃ恐ろしいし、飛行機も空中でやられたら・・・てなわけで、大丈夫だと彼らが信じる強度は維持したかったんではないかと
2015-04-24 21:27:26どうもよく分かりませんねえ、110kg/mm^2をMPaに変換してみたら1078.7315MPaなんて出ましたが、なんだか60年代になってようやく出てくるような超高張力鋼レベルになっちゃってるような…
2015-04-24 21:33:34@sudo_simoigusa @Jagdchiha 経験的には合金工具鋼のSKD1のがっつり焼入れした感じかな?と。大体1.1GPaくらいでモロりと砕け壊れる奴なんで。構造には流石にこいつを使わない(わざと壊れやすくする場合はオラならSKHだし)けど、いい感じで壊れてくれまん。
2015-04-24 21:29:07そういえば魚雷気室の重量ってどんなもんなんでしょうね?8年式魚雷の物で厚さは13.7mmだとか言いますが、鍛造前の鋼塊が91式で2.15トン六角形状とか93式で8.5トン八角や7.5トン十六角ってぐらいで、完成した気室の重量がわかんない
2015-04-24 20:55:47@Jagdchiha FF外からですが、ものすごい適当に計算(主気室長さと鋼板厚さから円柱形の気室を想定)して667kgとなりました。直径は60cmとしてますし結果は前後すると思いますので参考程度にどうぞ。
2015-04-24 21:30:43「魚雷の容積の半分位を占め、重量も価格も部品の中で最大であった」 海軍製鋼技術物語の魚雷用気室の項の序文ですが、いやはやこれはそうもなりますよ
2015-04-24 21:37:35ただまあ、別に原料材としてそういう性質の物を用意してきてそこから加工するってんじゃなく、荒鍛造後に切り捨てる余部で機械試験片を取りますからキモはこの製造工程なんでしょうよね
2015-04-24 21:40:1093式の場合ですと、1640度で出鋼した8.5トンの鋼塊をまず6時間で1250度まで加熱し4時間保持、そこから2000トンプレスで円柱状に鍛造してから頭部20%、尾部5%を切り捨てる この切り捨てた箇所から取った試料を機械強度試験へ回すと
2015-04-24 21:42:49さらに再度6時間で1250度、4時間保持ののち4000トンプレスでポンチを使って穿孔、重量およそ6トン(外径660mm、内径447mm、全長4495mm)のコップのような形にすると ここからまた8時間で700度に加熱して10-15時間保持した後300度まで20-60時間かけ空冷
2015-04-24 21:45:45荒切削で外径621mm、内径500mm、全長3930mmへ減肉してから調質を行う 830度で2時間半保持してから油中へ投入し焼入、次いで580度で4時間保持油冷する焼戻を行って熱処理はおしまい 強度試験はさっきは誤り、この調質を終えた後で改めて部材前後から試験片を取るようですね
2015-04-24 21:49:24ただ戦時の増産においてこの荒切削前の軟化処理がもっとも時間的(そして設備や燃料的にも)大浪費で、なんとかここを短縮できないかと試したところ、830度で5時間保持したのち640度で15時間保持して空冷したところ切削効率に差が見られないまま所要時間を一気に半減することに成功したと
2015-04-24 21:56:43昭和10年頃から18年近くまで、艦政本部主催で呉工廠製鋼部、大阪の住友金属、室蘭の日本製鋼所の関係者が会場持ち回りで年1、2回の気室製造研究会を開催して技術交流と生産増強に効果を上げていた、とあるけれど、これが昭和18年で終わってしまう理由が「青函連絡船が危険になったため」って…
2015-04-24 22:06:28ああ、海軍の一般高張力鋼についても載ってますね 電気溶接が可能であり、板や条材として量産可能な引張強度55kg/mm^2以上、伸び20%以上、アイゾット衝撃値7kg-m以上のものを昭和16年から開発していたと 昭和18年には実用化を急ぎ試製に入る
2015-04-24 22:15:27ドイツから指導に来ていたハンス・シュミット博士の支援もあり板厚22mmで降伏点35.5kg/mm^2、引張強度55.3kg/mm^2、伸び27.5%のものを見事つくりあげ、シュミット博士も独St52に匹敵すると太鼓判を押すものが完成したと
2015-04-24 22:19:15これが新鋭の伊201高速潜で使われ深々度試験をパスするも、出動準備中に終戦… しかし戦後の昭和27年に産業界から電気溶接用高張力鋼を頼まれたときに海軍向けに開発したのと殆ど同じものが採用されて、昭和34年にはSM50としてJISに制定されたってのは、無駄じゃなかった気がしますねえ
2015-04-24 22:22:29そうなるとさっきのシュミット博士は日本にとっての大恩人になるわけですけど、この人って実は昭和18年の夏にU-511潜(後の呂500潜)に乗って渡って来た人なんですよね ゆーちゃんいい仕事した(そう締めるか
2015-04-24 22:24:43