成長戦略を語る
- yumiharizuki12
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日本製ドローンがないからと言って、政府が国策でドローン開発を振興する必要はないのではないか。民間として製品化しようという動きがなかったのだから。 その意味では、教育ではいつまでも国策による誘導が大威張りでまかり通るのも不思議。補助するからには誘導しなければならないという官僚思考。
2015-04-28 17:08:52改革加速というけれど、予算総額を増やして成功したら褒賞を与えるのではなく、予算は減らして失敗したら罰するという仕組みなので、平均的にはパフォーマンスが悪くなるのは明らかと、経済学者なら誰でも思うだろうに、お役人様は違うのかな。
2015-04-28 17:20:26政府は医療費や教育費をさも経済成長の足枷みたいに考えて減らそうとするけれど、アメリカでは、両方とも増えてGDPに占める割合が高くなっている。むしろ医療費や教育費がGDPに占める割合を増やすことこそ成長政策かもしれないではないか。
2015-04-28 17:24:07おそらく政府の頭の中は、あいかわらずモノづくり、モノの輸出が成長という観念が支配してるのだろう。とにかく製造業を振興して、原発でも新幹線でも外国に売り込まないと日本は終わり、と思い込んでいる。だから従来型の産業政策しか出てこない。
2015-04-28 17:29:52猪木先生の昭和史の本を読んでいたら、「日本の経済成長は輸出促進のおかげというのは神話」と書いてあった。確かに、日本経済の輸出依存度は先進国中でも最も低いクラス。アメリカもそうだけれど。要するに成長の原動力は内需というわけ。ところが、政府は内需をムダのように考えてる。
2015-04-28 17:34:24受益者負担といっても、必ずしも利用者が負担すべし、ということではない。アメリカの大学の運営経費のうち、授業料収入でまかなってる部分は一部。高額の医療費だって、その裏に大規模な医療保険のシステムがあるからまかなえる。医療も教育も、「一部の人しか使わない」のが本質。
2015-04-28 17:49:36その高額の医療費や教育費は、医療や教育が巨額のGDPと雇用を生み出しているという事実の裏側である。利用者負担を増やしたら、利用者が減ってGDPが減るだけ。介護にも似たようなことが言える。
2015-04-28 17:54:10「モノづくりが経済成長の源泉で、税金や保険は成長の足枷」という観念こそ、一刻も早く捨てるべし。消費税で消費が減ったからダメ、みたいな話にも、私は全然賛成しない。
2015-04-28 17:57:05モノづくりがなぜダメかというと、イノベーションの結果、価格が下がっても需要がそれほど増えず、価格×数量=収入がかえって減ってしまうから。成長戦略というのは、イノベーションが起こって価格が下がった時、価格低下以上に需要が増える産業を支援することですよ。代替弾力性>1の産業ってこと。
2015-04-28 18:17:13日本の製造業も主力がどんどん変わっている。かつて花形だったソニーやパナソニックは凋落して、今のリーダーになってる東芝や日立は、確かにまだアジア諸国が簡単には追いつけないことをやってる。原発やリニア新幹線を必死で成功させ、いずれ世界に売り込もうという産業政策はわからないではない。
2015-04-28 18:24:52実は、日本とフランスって似てるんだよね。どちらも原発や高速鉄道で頑張っている。今さら消費者家電やスマホで頑張っても市場では勝てないので、この選択は正しい。日本がリニア新幹線で成功しなかったら、世界市場をフランスに取られるだけ。
2015-04-28 18:29:18原発だって、日本でやると地震や噴火による事故のコスト期待値が高いので採算性は微妙かもしれない。しかし、輸出する分には悪くないでしょう。成長の方向としては正しい。なかなか最終的治療法が見つからない、癌やエイズのような難しい病気の治療法開発を補助金出して支援するのと同じ。
2015-04-28 18:34:31私はまだ家電買う方で、HDDレコーダーは古いモデルから数えてソニー1台、東芝1台、パナソニック2台持ってるけれど。若い子はブルーレイ・ディスクなんて買わないでしょう。PCに標準搭載されてないのもネック。DVDで十分という感じ。とにかく家電は需要が飽和してる。
2015-04-28 18:56:46実は医療と教育も似ている。消費者が生産要素という点が共通している。教育については有名な論文がある。医療の質は、患者が実験台となってデータを提供するから向上するのだ。だからあまり医療ミスを言い過ぎない方がいいかもしれない。逆に、難病患者は大威張りで助成を受けていいと思う。
2015-04-28 19:14:07教育については、有名なRothchild-White (JPE, 1995)という論文はこれ。 jstor.org/stable/2138699…
2015-04-28 19:21:12@DeficitGamble 本来、当たり前のことですが、漠然と、イノベーションが起こる産業の需要が伸びると信じ込んでいる人が多いと思います。
2015-04-28 19:23:07何が成長産業かを知るには、相対価格を見ればよい。歌舞伎公演の平均賃金に対する相対価格は、戦後一貫して上がっている。これが成長分野ということ。歌舞伎は江戸時代から同じようなことやってるのだからイノベーションはゼロw 同じことをボーモルが、モーツァルトの弦楽四重奏曲の例で言ってる。
2015-04-28 19:27:04そう考えると、地方創生には、自動車産業支援という産業政策の性質もあるかもしれない。水素自動車でも何でもいいけれど、どんなイノベーションをしたところで、東京の道路事情では、自動車利用拡大には限界がある。これに対し地方なら自動車中心の生活が可能である。
2015-04-28 19:45:17もう少し正確に言うと、相対価格が1%下がった時に、需要が1%以上伸びないと、イノベーションの結果がその産業の成長に結びつかない。それは、効用関数において、代替弾力性>1の場合である。実際には代替弾力性<1である場合が多いので、イノベーションが盛んな産業ほど雇用が減る。
2015-04-28 19:52:25イノベーションが起こって価格が安くなっても、テレビの2台目は買わない。節約した金で他のもの買いますよね。日本経済に起こってるのは要するにそういうこと。
2015-04-28 20:03:29