〔『北海道新聞』2015年5月3日記事「札幌の男性、労災認められず 福島第1原発で収束作業後にがん併発」と関連記事〕

原発事故収束のための被ばく労働に関する労災認定の新聞記事を紹介しました。
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宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

『北海道新聞』2015年05/03朝刊29面 記事 「札幌の男性、労災認められず 福島第1原発で収束作業後にがん併発」 dd.hokkaido-np.co.jp/news/society/s… 以下引用

2015-05-03 07:06:46
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

東京電力福島第1原発事故 の収束作業で、2011年に4カ月間従事した後に三つのがんを併発した札幌在住の元作業員男性(57)の労災申請=社会面のことば=が、認められなかったことが2日分かった。

2015-05-03 07:07:14
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

同原発の地元の労働基準監督署が不支給を通知した。記録上の被ばく線量や被ばくから発症までの期間が認定の目安以下だったためとみられる。男性は労基署の決定を不服として福島労働局に審査を請求した。(改行)

2015-05-03 07:07:52
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

厚生労働省によると、福島第1原発での被ばく作業を理由にした労災申請は全国で9件あり、3月末までにこの男性を含め6件が不支給と決定された。同原発の収束作業では、多くの作業員が高線量の被ばくを強いられたが、発がんとの因果関係の立証は難しく労災認定のハードルの高さが浮き彫りになっている

2015-05-03 07:08:52
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

(改行) 札幌の男性は11年7月から、福島第1原発の中でも特に線量の高い3、4号機原子炉建屋周辺などでがれきの撤去作業を行った。被ばく線量が原発作業員の通常の年間法定限度である50ミリシーベルトを超えたため10月末で現場を離れた。

2015-05-03 07:09:48
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

12年5月に膀胱がん、13年3月に胃がんと結腸がんが見つかった。転移ではなく、それぞれ独立したがんだった。13年8月、がんは被ばくが原因だとして労災申請した。(改行)

2015-05-03 07:10:50
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

厚労省の記録に残る男性の被ばく線量は56・41ミリシーベルト。厚労省は福島第1原発事故後、被ばくによる膀胱、胃、結腸の各がんの労災認定の目安を《1》被ばく線量が100ミリシーベルト以上《2》被ばくから発症までの期間が5年以上―と定めている。(改行)

2015-05-03 07:11:19
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

一方、札幌の男性以外の申請者の居住地や年齢は不明だが、他の8件の申請のうち5件は不支給が決定。1件は申請者が申請を取り下げ、残る2件は現在も審査中。被ばくによる発がんについては、福島事故以前にも胃がんなどの「固形がん」では認定例はない。(改行)

2015-05-03 07:12:05
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

札幌の男性は作業当時、線量の上限を超えないよう 線量計 を外していた時間があったと証言している。男性は「実際の被ばく線量はもっと多い。労災が認められなかったことは納得がいかない」としている。男性は東京電力や収束作業を請け負ったゼネコンへの損害賠償請求も検討している。(引用終了)

2015-05-03 07:12:44
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

続いて解説記事 「作業実態に応じた認定必要 原発労災」 (引用)

2015-05-03 07:14:42
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

<解説> 東京電力福島第1原発事故 の収束作業で被ばくした後、がんになった札幌の男性の労災申請が認められなかったのは、労働基準監督署が、厚生労働省が認定の目安とする被ばく線量「100ミリシーベルト以上」を厳格に適用したためとみられる。

2015-05-03 07:15:36
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

ただ、 内部被ばく も含め収束作業中の被ばく線量が正確に把握できない中で、申告した 線量計 のみの数字で労災か否かを決めるのは、しゃくし定規な判断と言わざるを得ない。(改行)

2015-05-03 07:16:31
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

男性は重機オペレーターとして同原発の原子炉建屋周辺でがれきの撤去作業などに従事。被ばく線量は実働した4カ月間だけで、原発作業員の通常の年間法定限度である50ミリシーベルトを超えた。

2015-05-03 07:17:14
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

男性は当時、自分の被ばく線量の上限を超えるのを避けるため、現場の放射線量が高ければ高いほど、線量計を外して作業することがあったという。また、記録上は男性の内部被ばく線量は「0」とされ、過酷な作業実態を反映していない可能性が高い。(改行)

2015-05-03 07:17:58
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

この男性を含め、収束作業に携わる作業員の正確な被ばく線量が把握できない中で、厚労省の目安の被ばく線量のみで発がんとの因果関係を判断するのは疑問が残る。原発作業員の労災認定には、それぞれの現場環境や作業実態に応じた弾力的な運用を求めたい。(改行)

2015-05-03 07:18:43
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

一方で、厚労省の労災認定の目安は被ばく線量とともに、被ばくからがんの発症までの期間を5年以上としている。福島第1原発事故の収束作業で、2011年3月から今年3月末までに被ばく線量が累計100ミリシーベルトを超える作業員は174人いる。

2015-05-03 07:19:46
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

大半は事故後1年以内に被ばくしており、事故から5年たつ来年春以降は「5年以上」の条件を満たす人が出てくる。(改行)

2015-05-03 07:20:08
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

厚労省の目安を厳格に適用すれば、来年以降は逆に被ばくと発がんとの因果関係を否定するのが難しくなるだろう。福島第1原発では今も1日に約6千人が働き、 廃炉 の作業は今後30~40年続く。

2015-05-03 07:20:36
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

優先されるべきは過酷な現場に従事する作業員の権利だ。今後、労災申請が急増した場合、厚労省がどう対応するのか注視していく必要がある。(関口裕士) 以上 引用終了。 続いて、朝刊29面掲載「社会部のことば」「原発作業員の労災」 (以下引用)

2015-05-03 07:27:43
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

原発の定期点検などで長年にわたり被ばく作業に従事した作業員の労災は、これまで、白血病で6件、悪性リンパ腫5件、多発性脊髄腫2件の計13件が認定されている。臓器などに塊となって発生する固形がんについては認定された例はない。

2015-05-03 07:31:44
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

東京電力福島第1原発事故の収束作業での被ばくが原因でがんになったとする労災も認定されていない。ただ、収束作業による熱中症やけがなどの労災は昨年度で64件ある。 以上『北海道新聞』2015年5月3日朝刊関連記事引用終了。

2015-05-03 07:35:07