インタビュー・ウィズ・ニンジャ(ブラッドレー・ボンド=サンへのIRCインタビュー)

ニンジャスレイヤー翻訳チームによる、執筆者のひとりブラッドレー・ボンド=サンへの貴重なIRCインタビュー (2010/12/15 日本時間AM11:00) ニンジャスレイヤーについてはこちら http://togetter.com/li/73867
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ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

インタビュー・ウィズ・ニンジャ(翻訳チームによる、ブラッドレー・ボンドへのIRCインタビュー・2010/12/15 日本時間AM11:00)

2010-12-16 17:17:37
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

(今回、ライティングやニンジャ学の講演会で多忙を極めるブルックリンのブラッドレー=サンへのヒアリングに、まとまった時間を取ることができました。基本的に原作者とのコンタクトはメールを通じてのものであり、IRCテクノロジーの恩恵にあずかれた事は大変有益でした。)

2010-12-16 17:22:56
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

(現在、皆さんのお力添えによってばくはつ的に拡大しつつある国内でのニンジャTwitterシーンを踏まえたエキサイティングなトークを抜粋し、皆さんにお報せできることを、翻訳チーム一同は誇りに思います。ワッショイ!)

2010-12-16 17:26:03
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

---今日はよろしくお願いします。 「ドーモ。本当はもっと早くに時間を取りたかったのですが、なかなかうまくいきませんでした。ゴメンナサイ」

2010-12-16 17:28:20
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

---そちらはいかがです? 「思っていた以上にニンジャ学の論文の反響が大きくて、とても大変です。三ヶ月後まで講演のスケジュールが詰め込まれてしまって……なかなかクレイジーな状況ですね。」

2010-12-16 17:31:37
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

---日本における連載は順調で、まとめサイト http://d.hatena.ne.jp/NinjaHeads/ の開設が先日実現しました。 「とてもクール。実際、Twitterという連載フォーマットはニンジャスレイヤー・サーガのスタイルにマッチしていると思います。」

2010-12-16 17:35:29
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

---まさにその、「Twitterにマッチしたスタイル」について今日は特に伺えればと思ったのです。 「そうですね。つまり、時系列のカットアップについてです。」

2010-12-16 17:37:21
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

「ニンジャスレイヤーは常に、エピソードの時系列をバラバラに並べ替える形で連載しています。執筆の順番も、そうです。つまり私達は最初にあの『ゼロ・トレラント・サンスイ』を執筆し、世に送り出したわけですね。」

2010-12-16 17:42:34
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

「確か初出は……『ジ・アンスポークン』誌の『ライジング・スシ』企画だったと思います。そこへ、複数の作家が日本をテーマにしたサスペンスの短編を寄せたわけですね。いつの事だったかは、あまりはっきりと覚えていないのですが。」

2010-12-16 17:44:21
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

---では当初は単発の掌編で、続き物というわけではなかったのでしょうか。 「もちろん、構想自体は頭にあったのです。ニンジャスレイヤー、ダークニンジャ、ラオモト・カン。サンスイと翌月掲載したレイジ・アゲンスト・トーフ#2が私達の予想以上の反響を得て、それは具体的な形となりました。」

2010-12-16 17:48:30
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

「とくにミニットマンの匍匐前進速度はアメージングだったようですね。アメリカ人はそれまでコマーシャルなエスノ・アイコンとしてのニンジャしか知らず、本当のニンジャの身体能力というものには全く無防備でしたから。あのシーンが、彼らの眠った頭をアンブッシュしたわけですね。」

2010-12-16 17:51:30
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

---なるほど。 「そして、バンディットとのダークなカラテ戦闘。ニンジャの格闘技の基盤となるジュー・ジツについては、アメリカ国内の複数のニンジャセンター団体は勿論、メキシコにまで出向いて取材しました。『イヤーッ、グワーッ』という叫びは、その取材の成果ですね」

2010-12-16 17:57:30
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

---その後もエピソードはバラバラの時系列で書いて行ったのですか? 「そうです。物理的・コンセプト的、どちらの要因もあります。」

2010-12-16 18:09:55
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

---つまり? 「まず物理的要因として、当初からニンジャスレイヤーは複数の雑誌に単発的な読み切りとして掲載されて行ったという事です。私達は常に注意を払う必要がありました、『過去のエピソードを読まないと今のエピソードは楽しめない』という事の無いようにね。」

2010-12-16 18:58:47
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

「なにしろ、掲載誌も違えば時期も違う、そんな中で順を追って読んでもらうというのは……それを前提に話を作るというのは、あまり現実的な選択肢ではなかったわけです。であれば、初めからカットアップしてしまったほうがエキサイティング。『毒食う虫は皿も大好き』と日本のことわざにある通りです」

2010-12-16 19:03:42
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

---なるほど。掲載フォーマットにあわせた必然的な手法であったと。 「イグザクトリー。エピソード、エピソード、瞬間瞬間に全力の起承転結を用意したわけです。何も知らない人が突然エピソードを読んでも楽しめるように。一方で、私達の作品を追いかけてくれる人には、手がかりとなる伏線を。」

2010-12-16 19:08:15
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

---コンセプト的な要因というのは。 「つまりこれは、『神話性』に関する問題です。私とモーゼズはニンジャスレイヤー・サーガを編纂して行く中で……そう、編纂です……巨大な神秘とコネクトする手掛かりを得ました。ハワードは『蛮人コナン』を時系列に沿った形で書きはしなかった。」

2010-12-16 19:12:52
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

「太古のハイボリア時代の闇の奥から、コナンが現れます、その姿はまだ幼い青年期であるかもしれず、王となった壮年期であるかもしれず、海賊時代であるかもしれない。ここにハワードは己のエゴを挟みはしなかった。必要なのは各時系列の整合性です。順序はバラバラに。そうすることによって、」

2010-12-16 19:16:12
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

「そうすることによって、コナンという一個人のドラマに縛られた形ではない、巨大な実在、神話世界そのものを創り上げてみせたわけです。ニンジャスレイヤーにおいても同様の意識を働かせました。つまり、」

2010-12-16 19:18:39
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

「ネオサイタマのネオンの闇の中からニンジャスレイヤーは現れます、それはナラク・ニンジャに打ち克ったのちの姿であるかもしれず、ナラクに支配された未熟なフジキドかも知れず、ボールブ(以下、訳者により削除)です。そして再び闇へ消えて行く。キンメリアのコナンのようにね」

2010-12-16 19:22:04
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

「一方で、これは読者の皆さんへの挑戦でもある。エピソード間の時系列的矛盾は……願わくは、ですが……注意深く排除してあります。このサーガは、浮かんでは消えて行くエピソードの時系列を正しく並び替える、迷宮的神話パズルでもあるのです」

2010-12-16 19:25:05
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

---なるほど。ありがとうございます。ええと、アゴニィ=サンの出てくるエピソードは時系列的には初期ですね?まだニンジャスレイヤーはドラゴン・ゲンドーソーと会っていない……「イグザクトリー。」

2010-12-16 19:28:58
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

---メリークリスマス・ネオサイタマは?「あれはマルノウチ抗争から一年も経った時点と書いてありますね?よってゲンドーソーのインストラクションも済んでいる。このように、手掛かりが極力残してあります。あとはニンジャスレイヤーの状態や、ソウカイ・ニンジャのコメント等に注意してみて」

2010-12-16 19:32:45
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

---なるほど。 「わからないときは、わからないでよいのです。ニンジャスレイヤーがニンジャを殺す。全てはパラレルな、神話的起承転結なのです。大事なのは、ただそのときそのときのエピソードを、感じること。とにかくそれです」

2010-12-16 19:36:52