「求められたい」という思い、「選ばれない」悲しさ

幾原邦彦監督がオーディション終了後に感じたこと。
4
幾原邦彦 @ikuni_noise

オーディオスタジオなう。これから声のオーディション2日目!

2010-12-23 11:29:34
幾原邦彦 @ikuni_noise

オーディション、中休みなう。半分終わったかな?

2010-12-23 13:26:29
幾原邦彦 @ikuni_noise

若い人はこの不況で就職が大変な状況だと聞いた。思えば自分は「就職する」とか「働かねば」みたいはことを、これまで真剣に考えたことがない。

2010-12-23 19:22:46
幾原邦彦 @ikuni_noise

今、思い出すと暗い渓谷の渕をフラフラしていたことが何度もあった。その意味でも本当に運がよかった。あぶなかった。(まあ、だからと言って、今後が安泰だという人生ではないだろうが)

2010-12-23 19:26:18
幾原邦彦 @ikuni_noise

若い人にちょっと弁解すると、僕の若いときはバブルと呼ばれていた時期だったが、僕はまるでその恩恵を受けていない。いや、僕の周囲の人でその恩恵を受けた人は殆どいない。

2010-12-23 19:27:55
幾原邦彦 @ikuni_noise

バブルの中で、自分の未来のことを思うと本当に悲しかった。これも僕だけじゃないだろう。多くの友達が、そのことで心が折れてしまって業界を去っていたのだから。

2010-12-23 19:29:53
幾原邦彦 @ikuni_noise

何が言いたいかというと。どんなラッキーな就職ができたとしても、その時代なりの厳しさと対峙しなければならない瞬間は必ず来る。

2010-12-23 19:32:41
幾原邦彦 @ikuni_noise

だから逆もまたしかり。どんなに厳しい状況であっても、「どうしても、これがやりたい」というものさえあれば、それを「心の糧」にして耐えることができる。

2010-12-23 19:35:45
幾原邦彦 @ikuni_noise

そもそも思い返せば。自分は誰かに「あなたが必要だ」と求められたことがほとんどない。

2010-12-23 19:49:24
幾原邦彦 @ikuni_noise

「ちょっと違います」とか「あなたではなくBさんにします」みたいな言葉をたくさん聞いた。

2010-12-23 19:50:58
幾原邦彦 @ikuni_noise

僕は今もまだそんな場所にいる。

2010-12-23 19:59:56
幾原邦彦 @ikuni_noise

なんでそんなことを、つらつら書く気持ちになったかと言うと、多分、オーディションがあったからだ。

2010-12-23 20:02:00
幾原邦彦 @ikuni_noise

かなりの数の人に会った。ひとりひとりの真剣さに頭が下がった。キャリアがあるないに関わらず、そこは全て切実だった。「求められたい」という熱が凄かった。

2010-12-23 20:10:02
幾原邦彦 @ikuni_noise

真剣な場所であるほど「選ばれない」悲しさとは必ず対峙する瞬間がある。その恐怖を置き忘れるには「熱中」しかない。

2010-12-23 20:18:05