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■ 1 明日は大切な彼女の誕生日。 俺にとって初めての彼女やし、 初めて迎える誕生日やから、 プレゼントを考えていた。 「とはいってもなぁ〜」 中学生やからそんなに金もあらへんし、 高いものは買えへんなぁ。
2015-05-07 20:32:48■ 2 ネックレスとか似合いそうやな… これとか… 手にとった華奢なゴールドのネックレス。 値段を見ると、 「うへぇ…買えへん…」 どしたらええんやろ、 何が欲しいんやろ? でも聞くわけにもいかんし…
2015-05-07 20:33:40■ 3 店内をぶらぶら歩くと、 赤いリボンのヘアゴムがあった。 「これ…」 凄くあいつっぽい。 あのサラサラの長い髪をこれでポニーテールとかしたら… なんて考えてるだけで、 顔が真っ赤になってるのが自分でもわかる。 どきどきが止まらへん。
2015-05-07 20:34:22■ 4 値段も自分の出せるぎりぎりの金額だった。 よし、これに決めた! あいつ…喜んでくれるかな? 明日が楽しみやな…// 綺麗にラッピングされたプレゼントを バッグに丁寧に収めた。
2015-05-07 20:35:09■ 5 ___翌日 いつものデートと同じ、 駅で待ち合わせ。 だけどあいつの誕生日やから、 いつもと違う緊張感。 喜んでくれるとええけどなぁ… 待ち合わせの時間の15分も前に着いてしまい、一人でそわそわする 『あっ、りゅうちゃん!』 「うぉあっ!○○ちゃんっ!」
2015-05-07 20:35:52■ 6 背中の方から声をかけられ、 変な声が出てもうた…っ 恥ずかしいっ// 「いやあっ、ごめんびっくりした//」 『りゅうちゃんったら!笑』 えへへ〜今日も可愛いなあ、○○ちゃ… って、 「んんっ!!?あれっ!?」 『あはは、気づいた?』 「そら気づくよ〜」
2015-05-07 20:36:37■ 7 あ、あらへんっ 『似合う?どう?』 「うん、かわいい、、」 うそやん? あんなに長かった髪が、肩にもつかへんくらいのショートになっとる… 『…ほんとに思ってる?』 あかん、顔に出てもうてる? 「うん、似合っとるって! あは、は〜」
2015-05-07 20:37:23■ 8 「そ、それよりさ、誕生日おめでとう!」 『あ、ありがとう//』 どうしよ、プレゼント… 「今日は思いっきり楽しもうな?」 あげても、つけられへん…よな… 『うんっ!』 ……どしたらええんやろ?
2015-05-07 20:37:46■ 9 電車で近くの遊園地へ行く。 アトラクションに楽しそうに乗ってる○○ちゃん。 俺も楽しいけど、プレゼントのことが気がかりで、なんか心からは楽しまれへんかった。 渡さんっていうのはありえんよな。 期待しとるかもしれんしなあ…。
2015-05-07 20:38:43■ 10 やっぱりこれを渡すしかないんか。 バッグの中のかわいくラッピングされた包みを覗く。 ……渡そうか。渡すしかないよな。 その後、幾つか乗ると、 日が暮れ始め薄暗くなる園内。 『…ねぇ、りゅうちゃん、今日なんか変だよ』 「…ん?何が…?」
2015-05-07 20:47:11■ 11 『なんか上の空だし、ぼーっとしてる』 「ごめんて、、」 あかん、バレとるやん… 『……』 ちょっと、怒ってる…? 「な、なあ、あの噴水のとこ座ろ?」 少し強引に手を引いて連れていく。
2015-05-07 20:47:49■ 12 「なあ、ほんまにごめん」 『…』 頬を膨らませてそっぽ向くとか、 「なぁ、こっちむいて」 言いたいことも言えんやん 「……」 思わず俺は○○ちゃんを抱きしめていた。 『…っ、りゅうちゃん…!?』
2015-05-07 20:49:42■ 13 初めて抱きついた○○ちゃんは思ってたよりもちっちゃくてびっくりした。 甘い香りがふんわりした。 「…誕生日やん、今日。 プレゼント買ったんやけどな、ええもん買ってあげれんくて」 『そんな… りゅうちゃんからなら何でも嬉しいよ…?』 「ほんまに?」
2015-05-07 20:50:23■ 14 『うんっ。』 その言葉、信じるで? バッグからプレゼントを取り出す。 「これ…はい。 誕生日おめでとう。」 『うわぁ…ありがとう//』 「でっ、でもな、開けてもがっかりするで?」 そう言ってる俺をも気にせず包装紙は開かれていく
2015-05-07 20:51:08■ 15 「あんな、俺、知らんくって! ほら、そのー、な?」 そうしていると赤いリボンのヘアゴムが出てくる。 『えっ…』 「…ほらな、ごめん。 髪切ったとは知らんくって…」 『ううん、かわいい…// すっごくかわいいよ…っ!』 「えっ、ほんまに!?」
2015-05-07 20:51:42■ 16 『髪はくくられないけどー…』 すると前髪を束ね始める○○ちゃん 『ほらっ!これなら付けられる!』 「…ほんまや!」 やばい、○○ちゃんおでこ出すの似合いすぎやって// 『ふふ、りゅうちゃんありがとね?』 「いやぁ、喜んでもらえて良かったわぁ〜」
2015-05-07 20:52:14■ 17 「それに、前髪上げるの似合っとる…//」 『ほんとに?嬉しい// りゅうちゃん、顔赤いよ?笑』 「しゃーないやん//」 俺はまた○○ちゃんを好きになる。 「○○ちゃん、好きやで?」 『わたしも…』 そんな伏し目がちに言われてもうたら キスしたくなるやん?
2015-05-07 20:52:49■ 18 「○○ちゃん…」 『…ん?』 「キス、していい?」 『…いいよ…//』 うわ、やばい、可愛すぎる… 俺は○○ちゃんの肩を持ち、顔を近づける 目を閉じて俺を待ってる○○ちゃんの唇に自分の唇を優しく重ねた。 ■ end.
2015-05-07 20:56:42