モトタキの妖怪雑談「井上円了的妖怪の四分類」「泥田坊」「冬は河童じゃなくなる和歌山の河童」「徳島の怖い妖怪」

物書きモトタキ @motoyaKITO

井上円了先生は、妖怪を四種に分けた。正体は自然現象である「仮怪」、誤認や恐怖感など生まれる、いわゆる枯れ尾花な妖怪を「誤怪」、人が人為的に生み出した妖怪を「偽怪」、そして現代の科学では解明できない妖怪を「真怪」。

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柳田國男先生が妖怪談話の蒐集をしている時ですら、井上円了先生が妖怪は前時代的とぶった切ってた。今はもっとそうなんだろう。だから、「あんたな。うちは田舎だから妖怪の話が聞けると思ってきたのか！馬鹿にしやがって」と否定的な言葉を投げかけられたとの記録がある。

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「現代」に妖怪の話を蒐集するのは、そりゃ不可能なんじゃないかね。妖怪なんていないものとされているのだもの。場合によっては恥とすらしているひともいるだろう。「水木しげるの創作だ」と叫ぶひとは、柳田國男先生に否定的な言葉を叫んだひとと同じ心理状態だった可能性はある。

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「今の時代」の「ある人物たち」に取材した結果が、「過去の時代」の「ある人物たち」と取材した結果が食い違うなんてよくあること。民俗学は生きた社会を見つめる学問だから。だからといって過去の取材を今の取材でひっくり返すのは、なんかおかしい。歴史学はコロコロ変わるけどね。

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あと、日本妖怪図鑑は、いろいろ出ているけども、適当なのも多い。でも、それでいい。妖怪は適当でいいよ。適当だから、揺らぐ。生きる。育つ。かっちり入れ込もうとする方が間違っている。

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そもそも、カッパの中には「皿のない」ものもいれば、「全身毛だらけ」のものもいる。季節によっては山の精になるやつもいる。カッパひとつとっても、「あれだろ！皿が合って嘴が合って尻子玉を抜いて甲羅があって腕がつながってて右を引っ張ると左が引っ込む」というのも妖怪的には真実ではない。

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カシャンボっていうのがね。和歌山のカッパが冬になると山に入ってなる妖怪の名前。芥子坊主な頭にむっつ、ななつの子どもの姿。 pic.twitter.com/vgUCJXxxtU

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泥田坊は日本のゾンビだよね。 pic.twitter.com/oHVKm5jnyp

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ひとから、妖怪となったものもチラホラ。鉄鼠もそうだし。弥三郎婆も、そうだよね。 pic.twitter.com/ifcl85Euqx

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幽霊は妖怪の一種だと思うんだよね。すくなくとも、鳥山石燕の画図百鬼夜行には、幽霊の項目がある。 pic.twitter.com/YJurnp50J1

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.@battleroyale001 元興寺の鬼ね！柳田先生は否定してるけども、妖怪の総称の児童語の元ともされた、由緒ある妖怪だからね！ pic.twitter.com/GbDE39AbZV

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未確認飛行物体は仙人か妖怪だったわけだし。今、否定されるのはよくわかる。ただ名称が変わっただけだよ。 pic.twitter.com/cMmCHC93JK

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ポルターガイストだと納得しても、家鳴りだと納得せん時代だもの。そもそも、なんでポルターガイストがよくて家鳴りがあかんのだ。共鳴現象なんてのも、眉唾じゃねぇか。 pic.twitter.com/ob2oV4U2td

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徳島の夜行さんはわりとまじでヤバい。百鬼夜行日に出会うと投げられて蹴殺されるから、マジヤバい。この理不尽さ、パナい。 pic.twitter.com/DOGaRdlvf8

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水木しげると鳥山石燕の滝霊王の似ても似つかなさは何とも言えない。 pic.twitter.com/DDdMwYuqeD

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歴史修正主義者ならぬ、ぼくは妖怪エンタメ主義者ですから。学者じゃないので。よくわからん嵌め込みをしようとする学者連中全員敵です。