死ぬのがこわくなくなる話 その4 「あなたを永遠にするシステム」
前回分に戻る
入会した人を不老不死にする会員制サービスが、実在する。SF小説ではなく、今のインターネット上に、だ。先に書いたアイデアは、全てここから剽窃したものだ。
2011-09-10 00:54:10「SHINE」と題されたホームページに、自己責任で、アクセスしてみてほしい (http://t.co/d9BonAx) 。表面上は会員制のSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス) を標榜している。
2011-09-10 00:56:11註: 短縮URLは
http://shineshineshineshine.web.fc2.com/
にリンクされていたが2015年現在403エラーになっている。
というか、コレハひどいですね。デザイン的にも、技術的にも。どうしても、いかがわしく見えてしまうサイトだ。うたわれている主旨も、かなりエキセントリックだ。人によっては見ているだけで気分が悪くなってしまうかもしれない。
2011-09-10 00:58:58「あなたに再興(筆者註:ママ)の”死”をデザインします」「そして永遠の”生”をプレゼントします」……これがヘッドコピーだ。これを見て思い出したのは、信者に不老不死を約束したあげく真逆ともいえる集団自殺に走ったアメリカのカルト教団だ。実際そのたぐいと、読みとれないこともない。
2011-09-10 01:00:48さらに詳細を知りたければ会員登録をしなくてはならない。その入会金は、1億円だ。1億。その数字を見て正直これはどこかの暇人の冗談だと僕は感じた。宗教や詐欺にしては稚拙すぎる。
2011-09-10 01:01:08いずれにせよ、真に受けるべきものではないと、僕も最初はそう思った。にもかかわらず、ページを閉じることができなかった。部分部分に、非常に鋭い視点があるからだ。
2011-09-10 01:01:21「いまいちど考えてみてください。この世でいちばん大切なことは何ですか。あなたは死にます いつの日か必ず死にます。そのことを忘れてしまっていませんか?」
2011-09-10 01:01:35まさにその通りではないか。今すぐにあなたが取りかかるべきことは、あなたにとって最も大切なことは、目の前にある仕事ではない。勉強ではない。上司の命令より、得意先からのクレームより、宿題より、受験勉強より、それは大事なことのはずだ。
2011-09-10 01:04:26あなたの寿命を倍に伸ばすことができるだけでも、そのために2、3年仕事を休むことや、10年や20年浪人することに代えてもお釣りがくる。
2011-09-10 01:04:45それが技術的に可能なことだとしたら、何をおいても真剣にそれを追うべきなのだろう。いかに困難なこととしても、あなたにとってそれ以上大切なことがあるだろうか。なにしろそれをやらないと、あなたは必ず、まもなく、死んでしまうのだ。
2011-09-10 01:05:09このサイトは、そのことを、教えてくれているようだ。もしかしたら狂気によって生み出されたものかもしれないが、その根本に精密なコンセプトがあるようにも見受けられる。それはただの偶然なのだろうか。
2011-09-10 01:06:00この組織が本物だったら。もし本当に自分の記憶と記録と、DNA……つまり外在的データと内在的データの全てを、預けることができるものだとしたら。死に際してあなたは、自分の全財産を信託することをためらわないだろう。その額を1億と考えるとしたら、高くはないと言える。
2011-09-10 01:06:26ということで、連載の方向性を一時的に、転換する。このサイトのことを明らかにすることが、百万の考察に勝ると考えるからだ。これが悪い冗談だとしても、詐欺だとしても、その中の人に話を聞きたい。重要なヒントが見つかるはずだ。 つづきは、明日。
2011-09-10 01:07:18@kozysan こ、これはヤバいですね…!!! >「SHINE」と題されたホームページに、自己責任で、アクセスしてみてほしい (http://t.co/Gg8Pg6a)
2011-09-10 01:46:03