軍隊の崩れやすさ、崩れにくさ

ファンタジー中世で描かれる軍隊の崩れやすさから始まった、扶桑委員会による中世の軍隊と現代の軍隊を乱暴に比較しての崩れやすさの差の概説。
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Takashi Hatai @takashi_hatai

アルスラーン戦記とか進撃の巨人とか見てて いつも思うんだけど,部隊の練度が あまりにも低くて兵が小さなことに いちいち動揺しすぎ.疑心暗鬼や流言飛語で総崩れとか,普段の訓練で一体何してたのって感じ.こんなんじゃ敵軍どころか,きっと田村ゆかりさんのライブにすら負けてしまう.

2015-05-17 21:02:11
扶桑委員会 @fussoo_moe

いや、あんなもんだから。現代先進国の軍隊が異様に打たれ強いだけだから。

2015-05-18 10:19:32
扶桑委員会 @fussoo_moe

昔の軍隊が密集してたのも逃げにくくするためというのも一つの理由だしの。すぐ側に前進してるのがいると心理的に逃げにくい。そのかわり一カ所が崩れると伝播して総崩れになる。

2015-05-18 10:21:35
扶桑委員会 @fussoo_moe

現代の先進国の軍隊は義務教育により国民意識が叩き込まれ、軍では仲間との連帯を叩き込まれ(過去の軍隊よりはずっと)高い目的意識と職業倫理を持ち、困難な目的も達成できると確信できるほどの厳しい訓練を積んでいるので簡単には崩れなくなってる

2015-05-18 10:27:48
扶桑委員会 @fussoo_moe

そういう、国民意識の醸成や徹底した訓練や教育ができてない後進国の軍隊はそれまでの軍隊と同じように簡単に崩れてる。まぁね、みんな死にたくないからね、しかたないね。

2015-05-18 10:34:09
扶桑委員会 @fussoo_moe

ISILがシリア・イラクで猛威を振るってるのも練度が高いからじゃなくて簡単には崩れないからというのが大きい。というかシリア政府軍もイラク政府軍も簡単に崩れすぎ。

2015-05-18 10:41:15
扶桑委員会 @fussoo_moe

ちょっと伸びたので過去の軍隊がなぜ崩れやすいのかについて。教育の問題もあるけど国が滅んでも自分の生活はあまり変わらないことも戦争で命がけで戦わずに負けとみるやさっさと逃げる一因だったと思われる。

2015-05-18 11:21:08
扶桑委員会 @fussoo_moe

下民からすれば別に国王の首がすげ変わっても自分が仕えてるのは貴族の畑だし、その貴族が入れ替わってもまぁ大して生活は変わらない。貴族もよほど国王に近い立ち位置でなけれは国が滅んでもまぁ所領は安堵される見込みがある。となれば命がけでなんとかしようとするより逃げて生き延びたほうがいい

2015-05-18 11:23:24
扶桑委員会 @fussoo_moe

こういう環境では崩れにくい軍隊というのはそれだけで強い。ある方面で不利になってもそこが崩れず持ちこたえれば別の方面で巻き返すだけの時間を稼ぐことができる。スイス人傭兵が重宝がられたのも不利になっても簡単には崩れなかったから。

2015-05-18 11:26:06
扶桑委員会 @fussoo_moe

中世ファンタジーな創作世界では親衛隊が精鋭部隊とされてるけど、現実世界でも親衛隊は国王から直接雇用される常備軍であることが多く、彼らは国王なくして自分の生活は成り立たない。だから例え不利な状況でも決して引かずに戦い続けた。だから親衛隊がやたら強い描写されるのもある意味リアル

2015-05-18 11:29:29
扶桑委員会 @fussoo_moe

近代以降の軍隊は教育によって国民意識を醸成することで自らが国という巨大な社会の一員であることを自覚させるとともに、考える力が養われたことでなぜ戦うのかという理由を自分に納得いく形で言い聞かせることができるようになったというのも無視できない大きな部分かもぬ。

2015-05-18 11:35:47
蝉川夏哉 @osaka_seventeen

親衛隊以外の戦力は陪臣召集の貴族と傭兵なので、まぁ命を掛けて戦ってくれるかと言うと疑問ではある。常備軍の常備軍による常備軍のための戦争となった三十年戦争ドイツではガンガン死ぬし、時代によるとしかいえない。

2015-05-18 11:39:59
つむじ伯(混沌・善) @tsumuji_wind

古代ローマの親衛隊は、皇帝の親衛隊なのに「皇帝になる条件」として親衛隊からの賛同が必要になってしまったことで、親衛隊が皇帝個人から分離した独自の権威となったのが大きい気がするなぁ

2015-05-18 11:44:35
つむじ伯(混沌・善) @tsumuji_wind

親衛隊や近衛兵というのは出来れば地盤が無く、守る対象に依存していなければならない方が都合がいいんだが、絶対的な権力を守る唯一の存在として居続けると次第に権威や権力を持ち始めるから面倒

2015-05-18 11:47:24
扶桑委員会 @fussoo_moe

現代日本では国家や国民意識というのは空気のように存在してるし、近代国家的体制がない国の軍隊が簡単に崩れたり貴族が勝手やったりする現代的価値観からしてずれてる部分は、創作においては丁寧に描写する必要があるのかもぬ。

2015-05-18 11:48:24
扶桑委員会 @fussoo_moe

親衛隊というのはなにも過去の遺物ではなく、現代でも独裁政権ではよく見られる。フセイン独裁のイラクでは共和国防衛隊という実質フセインの親衛隊ともいえる軍隊があった。他の独裁政権も強固な忠誠を核とした精鋭部隊が置かれることはよくみられる。

2015-05-18 12:09:49