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「これだけは世に送り出したい」 出版社と物別れになった冒険活劇『コヲロコヲロ』に永元千尋さんが込めた思い

追記: 本日5/25(月)~5/31(日)まで半額キャンペーン開催中!! シナリオライター/小説家の永元千尋さんは、長いブランクの末、2015年4月にオリジナルのライトノベル『コヲロコヲ』をKindleストアで発表。無料キャンペーンでしばらくランキングの上位に食い込むものの、期待ほどの手応えは得られずガッカリ。いったいどんな思いを背負った作品だったのかしら? 本人の許可を得てツイートをまとめさせてもらったわ。 もちろんどんな作品も、生まれるまでの物語を背負っている。あたしは、この作品だけが特別と言うつもりはないけれど、たまたまツイッターで知り合って、事情を聞いてしまうとやっぱり気になっちゃう。 続きを読む
書籍 文学 Kindle kdp 電子書籍 ラノベ コヲロコヲロ
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永元 千尋(ようもと ちひろ)は、日本のシナリオライター、小説家。男性。別名義に「こちふかば」、「史方千尋」、「Flypaper」等。(永元千尋 - Wikipedia

永元千尋 @libertyworks_cy
最近いろんな人から自著に対して「先月出したばっかで結論出すの早すぎませんか?」と言われるのだけれど、ラノベなんて商業出版だろうが個人出版だろうが発売後1~2週間が勝負の超初動型商品なんスよ、と言っても通じないので微笑んでごまかすしかないのだった。
永元千尋 @libertyworks_cy
自分としては過去のどの作品よりよく出来たと思ってるのであまり認めたくはないが、未だに反響ゼロという時点で正直もう終わってると判断しとります。誰かが「面白かった! 続き書いて!」と言わない時点で、作品とか作家なんてのは基本的に死ぬ運命なのだ。
永元千尋 @libertyworks_cy
そらまあ、奇跡なんてのが起きる可能性は皆無じゃないんだけど、奇跡を起こすのは著者じゃないんスよ。ましてや何の関係もないところで勝手に起きるものでもない。読んでくれて面白いと思ってくれた人が起こすもの。
永元千尋 @libertyworks_cy
ただ発表する方法はちょっと考えないとなー。 あれから一ヶ月、実体験コミで電書業界を眺めてきたけど、自分が書いたものを発表するのにkindleが最良の媒体だったかどうかはちょっと疑問だし。 小編から中編、高くても300円以下くらいがメインの世界だなんて正直知らんかったしなぁ。
永元千尋 @libertyworks_cy
考えれば考えるほど、一番いいのは完成原稿持って出版社を回ることだったんだろうとは思うけど、これはこれでトラウマというか何と言うか、今のラノベ業界に作家として仕事として噛みたいという気持ちは湧いてこんし、年齢的にも厳しいし……。 まぁ、話のついでだ。言うてしまおう。
永元千尋 @libertyworks_cy
自著「コヲロコヲロ」は、もともと某大手出版社のラノベ部門編集部とやりとりする中で立てた企画でありました。プロットを記したテキストのタイムスタンプは2011/02/15。もう四年以上前ですねー。
永元千尋 @libertyworks_cy
企画段階では大変好評で、序章から第一章の途中まで書き上げた時点で編集長チェックも通過。当時の担当氏が言っていた言葉がフカシの類でなければ、編集長も大変期待している、次の新人賞にノミネートして一次二次はパスさせていきなり本選に入れ込もう、などと言われておりました。
永元千尋 @libertyworks_cy
んが、第一章の途中あたりから雲行きが怪しくなってきます。通過したプロット通りに進めていたはずなんですが、担当氏が作品の方向を変えるように提案するようになってきたんですな。 曰く、沖継に銃や武器は持たせない方向で。曰く、コノはジャマだから削りましょう(!)とか。
永元千尋 @libertyworks_cy
最終的に自著が500ページ超の大長編になったことを鑑みれば、担当氏が「このままじゃマズい」と判断したのはわからんでもないんですが、この提案が物語を根本的に破壊しかねない指示であったことは、読者の方ならご理解いただけるかと。 ……で。ここでちょいと話を企画立案前に戻します。
永元千尋 @libertyworks_cy
僕は詳しくは知らないんですが、この担当氏、業界ではけっこう名の通った辣腕?のようで。企画時から僕にこんな提案をしてきていました。 曰く、これからはわかりやすいファンタジーがウケる。世界観は凝らない、面倒な設定も省略、細かいことはお約束で済ませて女の子とイチャイチャしていこう、と。
永元千尋 @libertyworks_cy
今現在のラノベの売れ筋やヒットするアニメを見ていると、この担当氏の言葉はまさに的確でした。あれから四年、まさにその通りの状況になってますよね。 んが、僕はこれを承服できなかった。D&Dやウィザードリィで育ったTRPG第一世代にゲームチックなお気軽ファンタジーなんて絶対書けないw
永元千尋 @libertyworks_cy
それに、この路線では当時すでに「まおゆう」が人気を博していた頃だったんです。担当氏の言葉は「ヒット作の劣化コピーをしてくれ」と聞こえたんですな。まおゆうから中世経済の疑似シミュレーション要素を省いて、ゲームっぽい面倒のない世界で女の子とキャッキャウフフする話を書いてくれと。
永元千尋 @libertyworks_cy
何故そう解釈したかと言えば、担当氏がこう言ったから。 「読者に期待をするな。今の読者はまともな作品なんか絶対読まない。モノカキとしての魂を売って売れ線に媚びてくれ」
永元千尋 @libertyworks_cy
僕も当時もう三十路の半ばを過ぎてましたし、理想論を振りかざすほど青臭くもありません。こう言っちゃなんだけど「タユタマ」を作ったあとですしね。売れ筋を押さえて結果を出すことに異議なんかあるわけがない。 ……でも、そこで「イエッサー」とやってしまう人は、そもそもプロに向いてませんw
永元千尋 @libertyworks_cy
四年経って振り返れば担当氏が正しかったことになりますが、まおゆうが伸び出してきた頃に、同作最大の特徴である中世経済シミュレーションという要素をスポイルした劣化コピーを書く勇気は僕にはなかった。ましてこれがラノベ業界への殴り込み第一作となるなら尚更です。
永元千尋 @libertyworks_cy
で、担当氏の求めるところと、自分的に求めるところを重ね合わせて、企画として盛り込むべき要素を絞り込みます。 1:どこまでも自分らしい作風で、2:美少女とのキャッキャウフフがあり、3:ゲーム的お気楽中世ファンタジーの「次の流行」を作りうる力のあるもの。
永元千尋 @libertyworks_cy
そうして出来上がったのが、コヲロコヲロの最初期のプロット(というか、現在書き上がった作品そのもの)でした。 作家としての魂なんか売ってもいないし担当氏の言うことも全く聞いちゃいませんでしたw が、これがまあ「面白い!」と大絶賛をいただきまして。
永元千尋 @libertyworks_cy
「面白いものを出してくれれば、こちらは相応の評価をしますよ」 という担当氏の言葉、当時は力強く思ったものです……というか、四年後の今になって見ると担当氏の眼力は確かだったと言えますが、編集者だって神様じゃありません。指示通り書いても当たるかどうかなんて謎なのです。そんなもの。
永元千尋 @libertyworks_cy
という訳で、拙作は順調に走り出しました……が。 最前に言った通り、途中から雲行きが怪しくなってきます。沖継が武器を持たず、幼馴染の滝野コノを排除しろというのは、この作品から戦闘要素と生身の女の子の情念を排除しろということ。悪い意味での「ライトノベル(軽い読み物)」になっちゃう。
永元千尋 @libertyworks_cy
さらにこれ、実務的に言うとプロット再構築と同じことなので、全ボツも同然になっちゃうんですな。それはさすがに僕が困る。当時はエロゲのシナリオ仕事で食い扶持を稼いでいて、ラノベの作業はまだ一銭にもなっていない。今からプロット組み直したら一ヶ月後の契約に問題が出ちゃう。
永元千尋 @libertyworks_cy
なので、担当の駄目出しを食い止める意味でこう言いました。とりあえず最後まで書かせてくれ、それ見て判断をしてほしい、と。面白ければ評価しますよ、という担当氏の言葉を信じた上での提案でもありました。
永元千尋 @libertyworks_cy
が、担当氏はにべもなし。 「これでは通用しない、絶対に売れない。家族の絆、父と子の繋がり、そんなものを今の若い読者たちは求めていない」
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コメント

瑞和 @mibuhibiki 2015年12月18日
たまたま見ただけですが、コヲロコヲロ読んでみます
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