栄光の打線史 第二回『No Limit打線』

まとめました。
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コイに恋する鯉千歳@ハートに炎を! @Chitose_carp

おまたせしました。 千歳の野球小話第二回、スタートです。

2015-05-24 00:05:21
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埼玉西武ライオンズ。 かつての西鉄ライオンズ時代からパリーグ屈指の強豪球団として名を馳せた伝統ある球団です。 その強さは本拠地を福岡から埼玉は所沢に移しても変わる事はありませんでした。

2015-05-24 00:07:05
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元来打者の育成には定評があるチームとしても有名です。 中西選手、秋山選手、清原選手……数々の強打者がこの名門球団で育ち、チームの顔として活躍しました。

2015-05-24 00:08:05
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そんなライオンズも名将・森監督がチームを率い、黄金期と呼ばれた80年代後半~90年代を過ぎると以前のような圧倒的な成績を残すことは難しくなってきていました。 他球団も打倒ライオンズを目標にチームの強化を図り、戦力が拮抗してきたのです。

2015-05-24 00:09:06
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それでも2002年、2004年と優勝、日本一を成し遂げたライオンズでしたが、 2005年は3位ながらも借金を持ってフィニッシュ。 2007年には優勝どころか連続Aクラス入りの記録が25年で途切れてしまうなど、常勝軍団の立場は段々と苦しくなってきていました。

2015-05-24 00:10:39
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そして、2007年オフ。 そんなチームに追い打ちをかけるかのごとく戦力が流出してしまいます。

2015-05-24 00:12:07
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まずは遅咲きのクラッチヒッター・和田一浩選手がFA権を行使し幼いころからの贔屓球団であった中日ドラゴンズへと移籍。 首位打者を獲得するなど「ベンちゃん」の愛称で親しまれていた和田選手の移籍は非常に痛いものでした。 pic.twitter.com/pgmZL3aqjx

2015-05-24 00:14:13
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さらに、史上最強の外国人打者の一人として今でも名前が上がるアレックス・カブレラ選手との契約がまとまらず退団。 まさに危機的状況と言って差し支えない状態でした。 pic.twitter.com/sWyDr3rndE

2015-05-24 00:15:35
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翌年、2008年。前任の伊東監督に代わり、二軍監督を務めていた渡辺久信さんが監督に就任します。 球団はスワローズから石井一久投手を獲得しましたが、監督交代初年度という事もあり、下馬評は決して高くありませんでした。 pic.twitter.com/NcGqribud8

2015-05-24 00:17:18
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また、打線の補強も目立った補強は新外国人選手のブラゼル、ボカチカ両選手のみに留まり、 この二人で和田、カブレラ両選手の穴が埋まるかどうかと言われればYESとは言い難い状況にありました。

2015-05-24 00:18:53
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そこで、空いた穴を他球団からの補強で埋めるのではなく、伸び盛りの若手選手で埋めるという方針で戦う事を決意します。 これが後に功を奏すことになりました。

2015-05-24 00:20:23
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迎えた2008年シーズン。下馬評に反してライオンズは快スタートを切ります。 開幕直後の3月こそ負け越したものの、4月は14勝7敗。5月は15勝9敗と快調に飛ばしていきました。

2015-05-24 00:21:55
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そんな新生ライオンズ打線のポイントゲッターになっていたのは、「おかわり君」こと中村剛也選手。 2005年に高卒3年目で22HRを放ち一躍注目されるも、2006年は9本、2007年は7本と伸び悩みの傾向にありました。 pic.twitter.com/Q7WuqK4MSE

2015-05-24 00:24:05
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しかしこの年からコーチの指導でミートポイントを手元より前にずらしたことが転機となります。 三振が増えるというデメリットがあったものの、これにより持ち前の長打力が花開きます。

2015-05-24 00:25:26
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3、4月で早くも昨年のHR数に並ぶと、そのまま勢いは止まらずHRを量産。 特に勝負所の8月、9月には21HRを放つなど押しも押されぬホームランバッターへと成長したのです。

2015-05-24 00:26:40
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そしてもう一人忘れてはいけないのがこの年2年連続の盗塁王を獲得した片岡易之選手。 前半戦だけで前年の盗塁数を上回るという量産っぷりで最終的には50個の盗塁を決めています。 pic.twitter.com/pLhgIHs1Cz

2015-05-24 00:28:28
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1番でありながらも積極果敢に打っていくスタイルでチームの元気印として活躍。 この年はシーズン167本の安打を放ち、自身初となる最多安打のタイトルに輝きます。

2015-05-24 00:30:03
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また、得点圏での勝負強さもこの年は光っていました。 1番打者ながらチームトップとなる得点圏打率.382を記録。 下位打線が作ったチャンスを片岡選手が生かす……といった場面もよく見受けられました。

2015-05-24 00:31:17
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また、打線全体で見ても片岡選手だけではなく、2番栗山選手も同本数の167安打で最多安打を獲得し、 3番の中島選手も走者を返しつつ自らも繋ぐというバッティング(この年3割20本、最高出塁率のタイトルを獲得)をしており、 チャンスメイクという意味ではこれ以上ない布陣だったと感じます。

2015-05-24 00:32:56
コイに恋する鯉千歳@ハートに炎を! @Chitose_carp

そして出たランナーを4番ブラゼル選手、5番G.G.佐藤選手、6番中村選手の長打で返すという理想的な攻撃が可能で、 例え返しそびれても7番の石井義人選手や8番細川選手、恐怖の9番ボカチカ選手が返すという抜け目のない打線になっていました。

2015-05-24 00:34:05
コイに恋する鯉千歳@ハートに炎を! @Chitose_carp

そしてCSになってもこの『No Limit打線』に限界は来ません。 この時はファイターズとのCSを4勝2敗で突破したのですが、勝った試合はすべて9点以上取って勝利という恐ろしい結果を残しています。

2015-05-24 00:37:39
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この『No Limit打線』の勢いはシーズン終盤まで衰えず、途中ブラゼル選手が怪我で離脱するなどはあったものの、 強力な投手陣とも相まってライオンズ4年ぶりのリーグ優勝を果たしました。

2015-05-24 00:36:25
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迎えたジャイアンツとの日本シリーズ。CSの時のように打線爆発、とまではいかないものの、 ルーキー岸投手が完封の後中2日でリリーフ登板し勝利投手になるなどの活躍を見せしぶとく勝利を勝ち取り、 日本シリーズは3勝3敗で最終第7戦へと突入しました。

2015-05-24 00:39:18
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第7戦、ライオンズはジャイアンツ先発内海投手の前に1点に抑え込まれ、1点ビハインドで8回表を迎えました。 ここから『No Limit打線』がその底力を発揮します。

2015-05-24 00:40:49