茂木健一郎(@kenichiromogi)さんの連続ツイート第1515回「そこには民主主義の多声性はない」

脳科学者・茂木健一郎さんの5月28日の連続ツイート。 本日は、感想と提案。
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茂木健一郎 @kenichiromogi

連続ツイート第1515回をお届けします。文章はその場で即興で書いています。本日は、感想と提案。

2015-05-28 06:55:28
茂木健一郎 @kenichiromogi

昨日、安保法案(aka 戦争法案)の審議中に熟睡している議員さんたちの写真を見て、実に胸が傷んだ。戦後の日本の歩みを根底から変えるような、(ぼくから見れば)愚鈍な法案が審議されているのに、眠ってそれに参加しない。これはひどい。情けない。しかし、まてよ、とぼくは考えた。

2015-05-28 06:56:44
茂木健一郎 @kenichiromogi

なぜ寝ちゃうのか。(おそらくは安保法案(aka 戦争法案)を支持していると思われる人たちから)質問や審議がつまらないからだ、というツイートが複数来たが、授業がつまらないから寝る、という言い訳が自己正当化であるのは、小学校時代から変わらない。あくまでも、本人たちが悪いのだ。

2015-05-28 06:58:25
茂木健一郎 @kenichiromogi

そこで、ぼくは提案する。日本の国会の運営の仕方は、根本的に変えるべきである。なによりも、質問者と回答者をあらかじめ指定して、答弁書も用意して、筋書きの決まった三文芝居を進行させるような形式的審議のあり方は、やめるべきだ。なぜならば、そこには、民主主義の多声性がないからだ。

2015-05-28 06:59:55
茂木健一郎 @kenichiromogi

誰でも、いつでも、起立したり挙手したりして発言、質問できるようにすればいい。現に、英国議会は間違いないそうしているし、米国議会も、そのような光景を見た記憶がある(誰か裏付けしてください)。誰でも質問できるという緊張感の中で審議していれば、眠る議員の数も減るだろう。

2015-05-28 07:01:24
茂木健一郎 @kenichiromogi

複数の人が質問を求めて起立した時に、誰を指名するかは、議長の実質的な仕事になるし、議場が活性化することは請け合い。それでは、どのような質問が来るかわからないから困る、というのは、そもそも民主主義の根本を理解していない官僚的な発想であって、国会の現場にあるべきではない。

2015-05-28 07:02:42
茂木健一郎 @kenichiromogi

昨日の国会審議を一部拝聴したが、野党側からの質問に対して、安倍晋三首相が答弁されているときに、明らかに手元の答弁書を読み上げている時間帯があった。その答弁書は誰が書いたか? 官僚であろう。日本の国会審議は、あらかじめ内容がわかっている質問に、官僚が答えを書く。形骸化しているのだ。

2015-05-28 07:03:55
茂木健一郎 @kenichiromogi

本会議や、委員会での審議は、いつでも、誰でも、質問や発言ができるようにする。当然のことだと思うのだけど、なぜ日本の国会ではできないのか? そこには、形式主義や、官僚主義、単なる惰性、さまざまな要因があるだろうが、いずれにせよ、そこには民主主義の多声性はない。

2015-05-28 07:05:15
茂木健一郎 @kenichiromogi

以上、連続ツイート第1515回「そこには民主主義の多声性はない」をテーマに、7つのツイートをお届けしました。

2015-05-28 07:06:07