田中ロミオをめぐる対話1

『家族計画』『CROSSCHANNEL』『最果てのイマ』について。ブログ記事の捕捉として。 http://d.hatena.ne.jp/tukinoha/searchdiary?word=%BA%C7%B2%CC%A4%C6%A4%CE%A5%A4%A5%DE&.submit=%B8%A1%BA%F7&type=detail
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tukinoha @tukinoha

『最果てのイマ』論(4)書けました。 http://d.hatena.ne.jp/tukinoha/20100226/p1 5000字書いた時点で、まだ終わりそうもなかったので、残りは次回に回しました。

2010-02-26 01:04:09
tukinoha @tukinoha

書いている最中に結構論旨が変わっているので、その混乱(と、内容がまとまらないことの苛立ち)を反映して、今までに書いた文章で一番読みづらいと思います。同人誌に寄稿するときはちゃんと書き直します。

2010-02-26 01:07:55
@ttt_ceinture

@tukinoha 2を読み進んでるときに4がもう5000字も出てきて涙目展開です。

2010-02-26 02:02:29
tukinoha @tukinoha

@ttt_ceinture 福嶋氏の『イマ』論が20000字くらいで、読んでいる最中は「長い、長すぎる」と思ったものですが、気がついたら同じくらい書いてましたね。

2010-02-26 02:44:04
@ttt_ceinture

@tukinoha でもツキノハさんのは丁寧に書こう書こうオーラが激しく、福嶋氏とはちょうど対照的かな。福島氏のは、簡潔かつ、論旨がぐいぐい進むから、ある意味読みにくい。

2010-02-26 02:48:04
tukinoha @tukinoha

@ttt_ceinture 確かに。福嶋氏の『イマ』論は、とにかく論点が多岐にわたっていて、論旨と関係ないんじゃないかと思うような話も出てくるのですが、ちょっと圧倒されますね。逆に将来、福嶋氏の思想の見取り図を描く際には、ちょうどいいサンプルになるかもしれません。

2010-02-26 02:53:13
@ttt_ceinture

@tukinoha ブログの過去ログ読んで、カフカの手紙の話と、あのシナリオ構造の情報の不確定性などがダイレクトにつながってて面白かった。イマ論では、いわば、そのシナリオ構造と自他の関係の話に主に焦点が当たってるわけですね。

2010-02-26 02:51:42
tukinoha @tukinoha

@ttt_ceinture ここ1年ほどの間考えているナラティブ論を、違った題材で表現してみた、といったところでしょうか。歴史学が専門なので、「歴史をどのように語るか」という技法についての考察を色々なメディアに応用している感じです。

2010-02-26 02:57:00
@ttt_ceinture

@tukinoha 返答見落としてました。福嶋氏の思考がかなり出ているとは同感です。あまり彼の文章は読んできてなかったんですが、イマ論で鮮明に感じた。写生文への関心とか。

2010-02-26 22:44:16
@ttt_ceinture

@tukinoha 歴史をどう語るかは私もとても関心あるところなので、あのイマ論と線がつながる思いをしました。語り手としての自己、記録としての材料、そのときの自己と他者の関係性が同時に記述行為や話法やシナリオ構造の問いになってるわけですね。

2010-02-26 22:52:11
tukinoha @tukinoha

@ttt_ceinture さらにいえば、決して私に反論できない他者、亡霊のように私に呼びかけながら、それに反応しようとするとアドレスがすれ違ってしまう他者を扱っているという点でも、『イマ』論と通じるものがあるように思われます。

2010-02-26 23:07:53
tukinoha @tukinoha

昨日『イマ』論を書く前に、ジュンク堂で坂上なんとか氏の田中ロミオ論を立ち読みしてきた。相容れない、と思うのは初発の問題意識の違いだろう。

2010-02-26 23:13:09
tukinoha @tukinoha

柄谷や浅田は、外国人のような「完全な他者」ばかり取り上げていたが、我々にとって現実的な問題はむしろ、身近な人物が時折見せる他者性ではないか、と坂上氏。外国人の他者性に対しては身構えられるが、身近な人物のそれには身構える余裕がない。

2010-02-26 23:15:52
tukinoha @tukinoha

だからそれを「見ない振り」する「コミュニケーションの捏造の技法」を学ばなくてはならないのだ、と。しかし、コミュニケーションが成り立っていないのに成り立っているように見せかける「捏造の技法」って、今さら坂上氏が取り上げるまでもなくつねに・すでに成り立っているのだから、

2010-02-26 23:17:18
tukinoha @tukinoha

それを取り上げることで何をどうしたいのか、よくわからない。ただ、他者論が往々にして「他者性を直視すれば(どういうわけか)すべて上手くいく」的楽観主義に陥ってしまうのに対し、他者性から逃走することを堂々と肯定する、というのは新しいかもしれない。

2010-02-26 23:19:40
tukinoha @tukinoha

ただ、他者の他者性を「見ない振り」して済ませることのできるあなたの特権的な立場は無批判に受け入れてしまっていいのか、ということは当然問われるべきであって。

2010-02-26 23:20:44
tukinoha @tukinoha

柄谷にとって『探求』の他者論は、ある意味「次善の策」だったように思われる。内面が成立すると同時に、代補的に発生するはずの余白は「風景」として自己の外部に投げ出されてしまう。内面は異種混淆性を欠いたフラットなものであるため、内面の変革の契機は自己の外部に求めざるを得ない。

2010-02-26 23:24:49
tukinoha @tukinoha

まあ、柄谷のいう「内部/外部」って、外部と言いつつ内面に食い込んでいたりして、よくわからないのだけど。柄谷の他者論は「自己と世界をどう変えていくか」という実践的な動機に貫かれていて、単なる技術論に還元して批判するのは、柄谷批判としてはイマイチかなぁ、と。

2010-02-26 23:28:16
tukinoha @tukinoha

@ttt_ceinture あと、私が『イマ』を読み終えた直後にお話したとき、tttさんは『神樹の館』の紫織編を引きながら「ロミオには戦争というモチーフがずっとあったのかもしれない」と仰っていましたが、そこから発想した部分は結構大きいです。

2010-03-02 03:40:33
tukinoha @tukinoha

@ttt_ceinture よく考えてみると『家族計画』の春花編にも「戦争」が関わっていて、亡霊のような過去からの呼びかけに応えようとしてアドレスがずれていることに気付く、というモチーフは田中ロミオ作品にずっとあるのかもしれない……。

2010-03-02 03:44:06
@ttt_ceinture

@tukinoha 家計の春花はたしかにそうですね。あと、ロミオ原案なのかは知らないけで、家計ラジオドラマの一枚目は高屋敷家が劉兄妹込みで1945年にタイムスリップする話で、設定は面白かった。

2010-03-02 03:52:55
@ttt_ceinture

@tukinoha そういえばたしかに、家計ヒロインで、各葛藤の原因であり現在に生きている「人」と対面にいたるのは春花だけか。青葉祖父は死んでるし、準は両親と離れてるし、茉莉両親死んでるし。

2010-03-02 04:03:51
@ttt_ceinture

@tukinoha ラジオドラマのは、プロットそのものは退屈で困ったんですがねw 家計で私が気になったのは寛で、かつて家族ものでは父が狂ってる場合、家父長的強権に目覚め、家族解体、となったんですが(『逆噴射家族』)、

2010-03-02 04:09:31
@ttt_ceinture

@tukinoha 寛の場合は逆なんですよね。狂ってるときにギャグキャラとして準家長として振る舞い、ツッコミ役家長の司を機能させている。だから寛が覚醒したら家族計画終了。まともになったら一気に擬似家族が壊れるという。

2010-03-02 04:15:12
@ttt_ceinture

@tukinoha まあ前にツキノハさんが言ったように「ロミオは逆説が好きなんだろう」でまとまる気がしないでもなくて、いわれてみればそういう構図でもあるんだな、と。意思によって計画が企画・維持されているのではなく、寛における亡霊としての過去でまさに維持されているんですよね。

2010-03-02 04:24:05