廃棄物日誌LOG：10

廃棄物13号@カクヨム連載中 @eibis_splicer

大和は子供に好かれると聞く。 当時は長門は日本の象徴とされていたので、それはいいのだが。 それがうちの大和、またの名を南方棲鬼の場合だと非常に困る。 横須賀で全裸の大和と異臭を放つ浜風並に困る。 #廃棄物日誌

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「はぁい♥皆今日も元気かしらぁ？」 そういって教室から校長先生と言う名の馬に乗って現れたのはうちの大和だ。 普段のジャケットにビキニ姿ではなく、SSのような制服で授業参観日にエントリーしやがった。 しかも、胸元は大きく開けられているし下はいつも通りだ。 #廃棄物日誌

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奴は校長から教壇へ飛び乗るとエロ蹲踞で淫らに腰を振って父親をこれでもかと挑発。 その後授業になったわけだが、意外と普通の内容だった。 それもそうだ。 「もし教室で乱交パーティーなんか開催したらお前を殺す」と釘を刺してあるのだから。 #廃棄物日誌

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その後当然の如くPTAに呼び出され、うるせえザーマスババアみたいのに絞られたので、永遠に黙っていただいた。 後日、海岸で鮫か何かに喰われたババアの死体が発見された。 警察は深海棲艦の仕業として捜査を進めているらしい。 「あまりおいしくなかったーそーりゅーぐるめー」 #廃棄物日誌

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だが、中学校高校での授業では奴は例の如く乱交パーティー（素敵なパーティー）を開催。 体育館が乱交パーティー会場と化し、騒ぎを聞きつけて私が来た時には既に女子生徒も男子生徒も完全に堕ちてしまっており、奴は校長と教頭の上に座って眺めていた。 #廃棄物日誌

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これにより大和には外出禁止令が出されたが、どうせ脱走してロクなことにならないのですぐに撤回された。 とはいえ演習では圧倒的な戦闘力を見せているし本人曰く「後二回の変身を残している」らしいのでプラマイゼロということにしよう。 マイナスぶっちぎりだが。 #廃棄物日誌

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ぼくは死者の国を見た。 そういうと天龍はそれがどうしたと粋がっていたけど、 その日の夜トイレに行くために龍田を起こしていたのをぼくは知っている。 ぼくはこの艦隊に救出された時津風だ。 元々はアメリカの特殊部隊に配属されていた。 #廃棄物日誌

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アメリカでとある作戦中にぼくは深海棲艦に拿捕され、MI諸島に護送された。 そこでぼくは色んなことを聞かれた。 艦娘への現代艦船の装備の配備状況や、各世界での艦娘普及率などをだ。 ぼくは知ってる限りの事を全て話した。答えは知らない。 #廃棄物日誌

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ぼくは何も知らなかったのだ。 何せ部隊にいた艦娘はぼくだけだし、建造されてからずっと陸で活動していたので海の香りも、飛び跳ねるイルカの美しさも知らない。 本当に何も知らないんだ。ぼくはあの時初めて海に出たんだ。 そういうと深海棲艦はぼくを独房へと入れた。 #廃棄物日誌

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そしてあの時、ぼくは傷だらけの中間棲姫によって釈放された。 それも砲撃の嵐で倒壊寸前の基地からだ。 どうにか地下水脈から脱出したぼくを、山城が保護した。 そうしてぼくは特殊部隊所属の少女兵から艦娘へと戻ったのだ。 #廃棄物日誌

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ぼくはまだ、艦娘として出撃はしていない。 何でも、戦力の見直しと資源確保を優先しているらしい。 その代わり、ぼくは特殊部隊の経験を生かして、生体人形達の教導を行うことになった。 彼女たちは、新米兵士と比べると格段に言う事を聞いてくれる。 #廃棄物日誌

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ある日、ぼくは出撃待機命令を受けた。 いよいよぼくも、艦娘として出撃するのだ。 その時は遠いかもしれない。と司令官に言われたけど、ぼくは健気に待つのだ。 半年ほど深海棲艦に拿捕されていたんだ。 半年くらい人形部隊の隊長をやる方が、ぼくにとっては楽だった。 #廃棄物日誌

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ごぼうしばき合い対決。 元々はマヤ文明にて語られる伝説を基にした神聖な祭事である。 その昔、モリマトポリカ（「悪食なる猪豚」を意味する）という魔物が若い男を攫っては喰らっていた。 魔物は恐ろしい力を有しており、人々は恐怖に慄くことしかできなかった。 #廃棄物日誌

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だがある時、遠い東方の国からホウ・セイ（「月の亭」または「山」を意味する）という男が現れ、その手にした二本の棍棒「ゴ・ボウ」にて魔物を退治した。 人々は彼に感謝し、彼の戦いと魔物の恐ろしさを忘れない為に、一人の巨漢を魔物に見立ててゴボウで叩き合う祭りを始めた。 #廃棄物日誌

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それが日本に伝わり、今まさに録画された合同演習一回戦でのゴボウしばき合い対決として親しまれるようになったのだ。 ゴボウは、男が持っていた二本の棍棒に酷似していたため、その名がつけられたのだという。 という話を泊地にしたら奴は自分のこめかみに指をあて言った。 #廃棄物日誌

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「お前、ここ大丈夫か？」 その言葉の直後、類まれな鬼クラスと人間の殴り合いに発展したのは言うまでもない。 #廃棄物日誌

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さて冗談は置いといて、資源とバケツがようやく溜まってきた。 そして響がいない。とうとう超国家主義者として逮捕でもされたか。 と思ったら深海棲艦に連れてかれたらしい。 何でもシベリアだか北極で入植活動のバイトをするとか。 #廃棄物日誌

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生体人形 「第二の産業革命」と呼ばれる飛躍的な技術進歩において産み出された人工生命体。 アニメキャラクターの姿をしているのは人造人間では権利的な問題が浮上するとして「いないもの」を模す事で回避しようとしたため。 基本的に奴隷・消耗品扱いされる。(続く) #廃棄物日誌

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生体人形は人工受精卵から作られ、そこからデザインされて様々なキャラクターになる。 ものによってはサイバネティクス技術で「造形」されることもある。 基本的にそのキャラクターと同じ性格、記憶を持つが主人に絶対忠誠を誓うようになっている。(続く) #廃棄物日誌

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軍用モデルと民間モデルの二種類があり、軍用モデルには名前の後にXをつけ、軍用モデル番号がつけられる。 軍用モデルから民間モデルに転向した人形にはリミッターがつけられ、無断解除は厳しく取り締まわれている。 軍用、民間モデルしかないものもある。(続く) #廃棄物日誌

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「ものによっては」と前述したが、現在ではどのモデルもサイバネティクス技術で造形されている。 これは、生体人形が生体工学とサイバネティクスの結晶の一つであるのと、技術向上におけるコストが軽減された為である。(続く) #廃棄物日誌