杉山洋一:間奏曲I~Vの奏法メモ(大井浩明さん)
POCシリーズをやって気付くのは、早い時期(20代前半)に書かれた作品は「無茶ぶり」な難曲が多く、30代から40代を経るに従って、良くも悪くもmatureになる点。20代に書かれた曲は、20代の演奏家向きに書かれているように思える。オッサンには正直しんどい。
2010-12-26 14:41:46杉山洋一《間奏曲集》プローベにおける作曲者発言要旨をまとめます。《間奏曲I》・・・「Danzante」という指示を実現するためには、leggerissimo/ affrettato/ p~pppの上昇音型はアウフタクト扱い、一方grazioso/ dolce/ mpは下拍的に。
2010-12-26 14:54:42最後の2段半のノイズ半音階については、直前一段半(=ドミナント)に対する解決と看做せば落とし所が体感出来る。《間奏曲II》・・・pp.3-4のグリッサンド+クラスターは隙間無しに下降してゆくこと。最終音の左手クラスターは、ハーモニクスで無くそのまま残って良い。
2010-12-26 14:59:36ピアノのボディの右側をtapするのは、ソステヌート・ペダルで保持された開放弦をsuonareするため。ボディ下側のtap(左手)による発音については、鍵盤打鍵におけるレガート(アタック鈍)→スタッカート(アタック鋭)で、タップ・ノイズ低→高、となる(強弱とは一応別事象・・・)
2010-12-26 15:14:12《間奏曲III》・・・冒頭、延々と続く不規則高速アルペジオは、チェンバロのテクニックです。指先で弾いていると間に合いません。9段目、右手のテンポを4.16%加速して、24対25のポリテンポを行う箇所は、譜面をまるごと書き直すのが早いでしょう(以上大井私見)。
2010-12-26 15:06:23《間奏曲IV》・・・序文に書かれている「transform」とは、指定された指使いを用いていれば、音高はレガート線に沿って「connect gradually」して良い、という意味。それならそうと、早く言ってよねー。
2010-12-26 15:21:50