浅間山について【火山たんの連続ツイート】

火山たん/三原あかり/地学系Vtuber @volcano_tan

それじゃ、今夜の連続ツイートを始めるね。今回は噴火警報が出された浅間山について話していくんだよ。

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まずは浅間山の場所だけれど、群馬県と長野県の県境にあるんだよね。麓には嬬恋村や軽井沢の別荘地などの有名な場所があるんだよ。 pic.twitter.com/uM9DVQDXxy

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一般的には浅間山と呼ばれる火山は、実際には大きく3つに分けられる火山の複合体なんだよね。かつて活動していた黒斑火山と仏岩火山、そして約1万年前から現在まで活動しているのが写真にある前掛火山だよ。 pic.twitter.com/ElQrM5N5d0

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最近の浅間山は主に安山岩質のマグマで活動しているんだよね。これは桜島と同じような感じなんだよ。そういう事もあって、起こす噴火のタイプも桜島に近くて…だいたいは爆発的な噴火で、ごく稀に噴煙柱を空高くまで噴き上げるような本格的な噴火になるんだよ。

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プリニー式と呼ばれる本格的な噴火は、前掛火山の誕生から10回ほど発生している事が分かっているんだよ。そのうち、有史以降では1108年と1783年の2回の大噴火が有名かな。そのどちらも、成層圏まで到達するような噴煙柱を形成して、噴火の中で火砕流が発生したんだよ。

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浅間山の本格的な噴火の特徴としては、この噴煙柱から発生する火砕流があるんだよね。この前の口永良部島の噴火でも話題になった火砕流だけれど、プリニー式の噴火に伴って発生する場合は規模が大きくなりがちなんだよね。

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浅間山の場合だと…1108年の噴火で発生した火砕流は、地形に妨げられて主に北と南の2方向に向かったんだよ。最長で12kmほどまで達したと考えられている火砕流は、その堆積物が現在も浅間山麓に地層として残っているんだよ。

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また、江戸時代の1783年に起きた天明噴火では、プリニー式噴火で噴煙柱が火口から立ち昇っているのと同時に溶岩流が発生したんだよね。これが現在、浅間山腹で鬼押出しと呼ばれているんだよ。

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天明噴火では火砕流も発生したんだけれど、そちらは大して被害が無くて…それよりも重大だったのは、北側の斜面で発生した鎌原岩屑なだれかな。これが起きた原因には諸説あるんだけれど…ある説によると、鬼押出し溶岩流が山腹の湿地に突入した事で爆発が生じたというのが原因とされているんだよね。

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この爆発によって大量の土砂が動いて、それが雪崩のように北に向かって流れたと言われているんだよ。岩屑なだれは流路にあった鎌原村を飲み込んで壊滅させ、さらには吾妻川に流れ込んで泥流になって下流へ向かったんだよ。この一連の出来事で1000人以上が犠牲となったんだよ…

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これらの大噴火を起こす浅間山だけれど、それ以外の時も小規模ながら噴火をしている事があるんだよね。もちろん、規模が小さいとはいえ火口とかに近づくと危険なんだけれどね…

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記録がしっかり残っている江戸時代以降は、活動的な時期だと数年おきに噴火を繰り返していた頃もあったんだよ。そういう時期の噴火は静かに火山灰を噴き上げるか、今の桜島のように爆発するか…って感じかな。いきなり爆発すると火口の近くに居た登山客に被害が及ぶ事もあったんだよね。

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戦後も1950年代とかは頻繁に噴火を繰り返していたんだよね。その後数十年は割と大人しくなるけれど、それでも20世紀では1973年、82～82年、90年と噴火していたから日本の火山では活発な方になるかな。

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21世紀に入ってからの浅間山は、2003～04年と2008～09年に噴火をしているね。このうち、2004年と2009年には火山性地震などのデータから噴火の直前予知に成功しているんだよ。

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浅間山の火山研究は戦前から始まっていて、長年の観測によってデータが蓄積されているんだよね。そのおかげで、ある程度ではあるけれど、噴火を予測できる事もあるんだよ。今回の噴火警報も、そういった観測に基づいているんだよね。

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これは気象庁の資料お一部だけれど、一番上の表が噴火した時を表していて、上から3つ目の表は火山ガスのうち二酸化硫黄の放出量を表しているんだよ。なんとなく、それらは関係していそうだよね。 pic.twitter.com/bLBAQ2VeTN

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噴火警報が今日発表されたというのは、おそらく最新の火山ガスの観測データが要因だと思うんだよね。このところ量が少なかったんだけれど、6月8日は500トン、11日は1700トンと急増しているんだよ。 pic.twitter.com/Jlj7ZoaKv8

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それに加えて、ここ1～2ヶ月の火山性地震の増加もあるかな。ただ、それ以外のデータは今のところ異常は無いと発表されているね。だから、現状では小さな噴火が起こるかもしれない…って感じだよ。実際に噴火するかどうかは火山にしか分からない事だけれど…

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現在のところは噴火警戒レベル2だね。浅間山の山頂火口から基本的には約2kmが警戒範囲となっていて、それに基づいて地元自治体が立入禁止の区域を設定しているんだよ。そのエリアには特に観光施設とかは無くて、登山道だけみたいだね。 jma.go.jp/jp/volcano/for…

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浅間山にとっては、これくらいの変動は割とよくある事って感じかな。現時点では火口周辺以外には影響は無いとされているし、過度に怖がらなくてもいいと思うんだよ。

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このところ口永良部島での噴火とか箱根山の地震増加とか、火山が騒がしくなっている感じがするよね。けれど、そのどれもが小さな変動や噴火なんだよ。それよりも、変わったのは火山に関する情報の量かな。去年の御嶽山噴火の後から、そういう情報が報道されやすくなったと思うんだよ。

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最近は私がやっているみたいにtwitterなどネット経由で火山の情報を簡単に入手できるようになったし、テレビや新聞も細かな情報まで伝えてくれるようになったと感じているんだよ。多少は火山活動も活発になっているかもだけれど…それでも、こういう活動はずっと昔から続いてきているんだよね。

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もちろん人間からしてみれば噴火は怖い現象だから、気にしておく事は必要だけれどね。恐れすぎず、かといって甘く見ないという付き合い方が自然現象に対しては重要かな。今更ではあるけれどね。

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今回の浅間山の活動が本当に噴火に繋がるかどうかはまだ分からないけれど、数年ぶりのこの機会に浅間山について少しでも関心を持ってくれると嬉しいんだよ。

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という事で、今回はこんな感じで浅間山について話してみたんだよ～。これからも何か情報が入ったら浅間山について話したりしていくね。