マイアミVSアサイラム 第三次合同演習inワールドツアー Part3
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orphe
@orphechin
「ここに一億のキャッシュがあります」 「…」 飛行機内。アサイラムの叢雲(ついでに井上提督)とマイアミ提督は差し向かいで対峙する。 「そしてここで指を鳴らします」 マイアミ提督がそうすると、CA衣装の陸奥が現れる。警官からの華麗な転職であった。 #マイ鎮特別編
2015-05-30 20:55:55
orphe
@orphechin
「グレンフィディック64年ボトルとキャビアでございます」陸奥の差し出したそれを、マイアミ提督は受けとり、叢雲のグラスに注ぐ。クリスタルのグラスに琥珀色の芳醇が満たされる。一方井上にはミルクが振る舞われた。「どうぞ」二人は一気にそれを飲む。「ご感想は」 #マイ鎮特別編
2015-05-30 21:01:06
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@orphechin
「…なにこれ」 頬を紅潮させながら叢雲はグラスを見つめる。それを見てマイアミ提督はもう一杯注ぐ。「これが一年分届きます。すべては那智のおかげであります」叢雲は一気にそれを飲み干し「もう一杯」 #マイ鎮特別編
2015-05-30 21:04:25
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@orphechin
マイアミ提督は悠々と三杯目を注ぎつつ、札束の山から一塊を取りだし陸奥に渡す。当然チップ込みだ。 「七百万がこれで消えました」 「高い！」叢雲が叫ぶ。彼女の生活費は月4万であった。 「しかし九千三百万が残ります」 「凄い！」繰り返すが叢雲の生活費は月4万であった。 #マイ鎮特別編
2015-05-30 21:08:29
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@orphechin
「そこで半額を叢雲さんに」 「ナンデ！？」 「これで薄い本が！」 「無駄遣いダメ！これだけあれば水道周りも整備できる…あとは滞納してるガスに電気…」 計算に熱心な叢雲を見つつ、マイアミ提督はグラスを傾けつつ言う。「そちらさんのおかげで臨時収入が入ったからな」 #マイ鎮特別編
2015-05-30 21:16:13
orphe
@orphechin
「臨時って何よ」叢雲の質問にマイアミ提督は手を振る。「世の中にはいろいろあるのでね、知らなくていいこともあるんだよ」「知らんでいいと言われれば是非聞きたい所でありますなあ」ファーストクラスの扉が開き、車椅子の音が響く。 #マイ鎮
2015-05-30 21:21:16
orphe
@orphechin
「我々の勝負で一儲けとはやってくれるな」車椅子の片方を押しているのは那智。もう片方は、「最初からそんなつもりだったなんて……最低です！」目に涙を浮かべて片手に釘バットを持つ羽黒であった。 #マイ鎮特別編
2015-05-30 21:23:25
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@orphechin
「待て待て待て、俺はただ収入を得るチャンスを逃さなかっただけなんだ。確実に儲かる機会を逸するバカはいねえだろ？それにアサイラムだって得をしてる。お前の治療費だってここから出すんだあきつ丸。誰も損してないだろ」 #マイ鎮特別編
2015-05-30 21:27:02
orphe
@orphechin
マイアミの両肩を二人の妙高型が掴む。羽黒が釘バットをあきつ丸に渡す。「わかった、俺の取り分はなしだ！お前にやるよあきつ！」「お二方、ビジネスクラスへどうぞ。ここは少々汚れます故」あきつが促すと、井上と叢雲は札束をつかんでその場から離れる。 #マイ鎮
2015-05-30 21:30:27
orphe
@orphechin
「治療費は自分の稼ぎから出すんだな」那智が告げる。「降りてからも"お話"があります」羽黒が感情のない声で言う。あきつ丸が立ち上がり、釘バットを構える。提督が叫ぶ。「ベースアップするからさあ！」あきつ丸が笑う。「ありがたい、そいつぁ貰っておいてやりますよ！」 #マイ鎮特別編
2015-05-30 21:33:24
orphe
@orphechin
ファーストクラスから響く絶叫を聞きながら、霧島はバドワイザーを飲みながらうんざりした声で呟く。「まったく集中できませんね。次の試合が控えてるってのに。ねえ長門さん？」霧島のビーフジャーキーを噛みながら、長門はわおん、と吠えた。 #マイ鎮特別編
2015-05-30 21:36:09