和算〜江戸時代の連中は、なんちゅう計算をそろばんでしとるんだ〜

なるほどわからん
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RIG-026N1 @gesrausesl

まあ、教科書的には関孝和sugeeeee!*ってなるのかもしれないけどそれを引き継いだ建部賢廣の方が数学的にはヤバイと個人的には思うね

2015-06-21 06:16:55
佐藤賢一の中の人 @ke_1sato

@gesrausesl はい。もしかしたら、その建部の成果の一部を関はもっと前に知っていたかもしれないというのが、実は今日の話題でした。

2015-06-21 06:19:35
佐藤賢一の中の人 @ke_1sato

関のすごいところは、さっきのような計算による近似から、もっと精密な近似の式を導いたこと。グラフの青い線は、『研幾算法』での古い近似式と真値の差。赤い線は『括要算法』での新しい近似式と真値の差で、ほとんど0の直線と間違えるほど。 pic.twitter.com/f7DZLE8NdB

2015-06-21 06:35:07
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suzuki hiroco @hiroco2003

スプライン補間で暴れる隣値との間を思い出しました。 twitter.com/ke_1sato/statu…

2015-06-21 06:37:18
佐藤賢一の中の人 @ke_1sato

これ、まだそこまで行かないラグランジュ補間なんですよねw RT @hiroco2003 スプライン補間で暴れる隣値との間を思い出しました。 twitter.com/ke_1sato/statu…

2015-06-21 06:47:02
佐藤賢一の中の人 @ke_1sato

久しぶりに和算の話をしたような気がする。

2015-06-21 06:52:01
suzuki hiroco @hiroco2003

@ke_1sato ありがとうございます。ラグランジュ補間なんですか!(^^;

2015-06-21 06:54:53
佐藤賢一の中の人 @ke_1sato

@hiroco2003 それも一般形ではなく、単純な連立方程式から導く式でした。

2015-06-21 06:57:26
佐藤賢一の中の人 @ke_1sato

数学の歴史を研究するには幾つか注意しなければならないことがあると、自分でも常に意識している。現代の数学を語るには、もちろん数学科のような専門学科をしっかり大学院まで出た上でないと無理。しかし、時代が古くなっていくと、むしろ現代数学の知識が邪魔になる場合もある。そのさじ加減は大事。

2015-06-21 07:29:32
佐藤賢一の中の人 @ke_1sato

どうしても数学の話は抽象度が高いから、古い数学の内容を見ても現代的に解釈してしまいがち。その発想は当時有ったのかどうか?そこから考え直すためには、一度、現代の数学を忘れてみる必要がある。それがなかなか難しい。

2015-06-21 07:31:26
佐藤賢一の中の人 @ke_1sato

例え話をすると、交通史という分野がある。「江戸から京都まで東海道が通っていましたが、だいたい半月ほどかけて歩いていました。」これは歴史的な文章。ところが「現代ならば新幹線で2時間ちょっとで行けます」と付け加えると、これは全く歴史でもなんでもなくなる。数学史はその手の事をやりがち。

2015-06-21 07:36:00
佐藤賢一の中の人 @ke_1sato

新幹線のように現代の発明品は具体的で分かりやすいし、大昔にあったなんて到底思えない。しかし「三平方の定理」は、精神的・概念的な物。それが紀元前何世紀の遺物として出てきても、やはり三平方の定理は三平方の定理。古代人も我々と同じように考えていたのかな?とついつい考えてしまう。

2015-06-21 07:43:57
佐藤賢一の中の人 @ke_1sato

そんなこともあり、和算家がとんでもない計算結果を出しても、ひとまず現代数学の知識を横に置き、当時の人たちが使えた道具や情報が一体何だったのか?と、そこから調査を始めるのが数学史の研究。これが結構、時間がかかる。だから、数学としての解は出ても、歴史としての解は無いということにも。

2015-06-21 07:49:04

以下オススメ本紹介です

天地明察(1)

冲方丁,槇えびし

「徳川四代将軍家綱の治世、ある「プロジェクト」が立ちあがる。
即ち、日本独自の暦を作り上げること。当時使われていた暦・宣明暦は
正確さを失い、ずれが生じ始めていた。
改暦の実行者として選ばれたのは渋川春海。
碁打ちの名門に生まれた春海は己の境遇に飽き、算術に生き甲斐を
見出していた。
彼と「天」との壮絶な勝負が今、幕開く―。

日本文化を変えた大計画をみずみずしくも重厚に描いた傑作時代小説。」アマゾン内容より


ここが違うよ『天地明察』:参考文献の著者から

リンク satokenichilab's blog 『ここが違うよ『天地明察』:参考文献の著者から(0/前口上)』 まえがき: このエッセーの趣旨その事件は、突然我が身に降ってきた。冲方丁氏の著書『天地明察』(角川書店、平成21年11月30日初版)に、拙著『近世日本数学史 …

「今世紀に入って書かれた、新しい情報を踏まえた研究書であり、
さまざまな史料の検証や和算と儒学や測量術とのつながりなど、
内容も充実して興味深く拝読しました。

 私自身もそうだったのですが、関孝和という人をめぐる和算史の
本で、手軽な「読み物」ではないものを何か、と考えているかたには
真っ先におすすめできると思います。」アマゾンカスタマーレビューより


和算・数学関係 オススメ本