安倍政権の安保法制と「人命軽視の思考」について 《山崎雅弘》

表題に関連するツイートをまとめてみました。安倍晋三政権下で進められる安保法制と憲法の「解釈変更」、戦後50年以上続いた日本の安全保障政策が根底から変更され、自衛隊の海外派兵、そして海外での自衛隊員の交戦や戦死という事態が、現実に起こりうる道へと政府が進みつつある今、こうした問題をさまざまな角度から考える材料として、参考になれば幸いです。 また、以下のまとめも関連するテーマを扱っていますので、合わせて読まれることをお薦めします。 「集団的自衛権行使容認」問題について 続きを読む
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山崎 雅弘 @mas__yamazaki

外国軍隊への軍事面での後方支援を「国際平和支援」と呼ぶことで、国民が問題の実質を理解できなくし、異論や反対を封じる現政権の手法は、自国民に対する裏切りであるのと同時に、海外派遣される自衛隊員への裏切りでもある。彼らの命を軽視している。 pic.twitter.com/FyVc9oDcpg

2015-05-12 16:13:11
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山崎 雅弘 @mas__yamazaki

正規軍と非正規の武装勢力が戦う非対称の軍事紛争において、非正規の武装勢力が攻撃目標とするのは、正面からぶつかっても勝ち目がない前線の戦闘部隊ではなく、比較的弱体な後方の輸送部隊などで、ソ連軍が侵攻先のアフガニスタンから撤退したのも、後方部隊の損害と駐留戦費の増大が主原因だった。

2015-05-12 16:14:47
山崎 雅弘 @mas__yamazaki

「後方部隊の方が前線部隊よりも安全」というイメージは、正規軍同士が「戦線」を挟んで対峙した第二次大戦のような戦争に基づいているが、現代の非対称戦争で正規軍側の兵士にPTSDが続発する理由は、戦線と後方の区別が存在せず、周囲にいる市民と私服を着た戦闘員の見分けがつかないことにある。

2015-05-12 16:16:07
山崎 雅弘 @mas__yamazaki

新・安保法制は 自衛隊員の “戦死” を想定しているのだろうか?(テレビ朝日2015年4月23日)bit.ly/1bRknsN「イラク戦争でのアメリカ軍の死者4500人のほとんどが『治安維持活動(後方活動)』での死亡」 pic.twitter.com/IeUgYoPerh

2015-05-14 15:28:59
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山崎 雅弘 @mas__yamazaki

自民党岩屋毅議員「停戦の合意が整っている場所に自衛隊が派遣され、そこにたまたま武装集団が来て銃撃戦になっても、国や国に準ずる組織とは認められないので、それを『戦闘』とは言わない」こんな思考程度しか持たない政治家の「決定」によって、自衛隊員は戦場で人を殺し殺されるリスクに晒される。

2015-05-14 15:30:08
山崎 雅弘 @mas__yamazaki

「形式的に戦場でないとされる場所で銃撃戦が起こっても、形式的には『戦闘ではない』という形にできるから問題無い」という与党岩屋毅議員の言葉は、現政権が国民(もちろん自衛隊員も含む)の命を守る意思がなく、「自分たちの政治的地位を守るのに必要な形式」だけ必要としていることを示している。

2015-05-14 15:31:25
山崎 雅弘 @mas__yamazaki

「『現場を知らない官僚や政治家が作り上げた法案。隊員が殺し、殺される、血なまぐさい話が避けられている』。イラクに派遣された自衛隊の幹部は、危険な任務を担わされる自衛官の命の問題と向き合わない机上の議論が進んでいると感じるという」(朝日)bit.ly/1PmVAj1

2015-05-15 13:25:47
山崎 雅弘 @mas__yamazaki

独裁国は別ですが、民主主義国では、軍人の命は政治権力者の私物ではありません。権力者が利己的な「政治目的達成の代償」に、自国の「軍人」を他国軍に「下請け」として差し出す行為を、国民が認めるか否かという問題です。@senooakio 軍人は国家、国民のために命を投げ出す覚悟をしている

2015-05-15 13:33:41
山崎 雅弘 @mas__yamazaki

国の命令で海外に派遣された自衛官が「戦死」し、靖国神社がその人を祀ったなら、首相や閣僚は以後、堂々と靖国神社に参拝を行う「大義名分」を得られる。「国のために殉じた自衛官に感謝の誠を捧げる」と言えば、反対する者が「戦死した自衛官を冒涜する者であるかのように見せる形式」を創り出せる。

2015-05-15 15:34:24
山崎 雅弘 @mas__yamazaki

海外で「戦死」した自衛官が靖国神社に祀られ、首相や閣僚、そして現職自衛隊幹部らが日常的に同神社を参拝する状況になれば、社会における靖国神社の地位も「戦後70年」とは大きく変わる。戦前戦中と同様の「社会的役割」を取り戻す。国家体制のための犠牲が顕彰の対象となり、国民の模範とされる。

2015-05-15 15:35:41
山崎 雅弘 @mas__yamazaki

首相「殉職自衛隊員1800人いる」「戦死者」への批判かわす狙い(北海道)bit.ly/1Hj5j2p「殉職者の大半は任務中の事故によるもので、戦闘に巻き込まれて亡くなった隊員は、過去1人もいない。隊員に『戦死者』が出かねないとの批判をかわす狙いとみられるが、性質の

2015-05-16 13:34:15
山崎 雅弘 @mas__yamazaki

(続き)違う数字を挙げる首相の論法に、専門家は『論理のすり替えだ』と批判」「『首相は戦死者が出ても驚くことではないと言っているようだ』『自衛隊員の殉職はやむを得ないとも聞こえる』と批判の声も」 首相の言葉は矛盾ばかりで、整合性がない。 pic.twitter.com/aMaZvshRE4

2015-05-16 13:37:42
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山崎 雅弘 @mas__yamazaki

先の戦争で、日本は「国を守るため」という曖昧な言葉を使い、「国家体制を守るため」の戦いに軍人と市民を動員し、不条理に死なせた。当時の日本では「国を守る」は「国民を守る」ことを意味せず、逆に国民は「国家体制を守るため」の戦いに、命を捧げて犠牲になることが「正しい道」だと教育された。

2015-05-18 13:13:03
山崎 雅弘 @mas__yamazaki

独善的な価値判断を共有する仲間だけで状況判断を行い、自分の行動を自分の仲間内で正当化することが習慣化してしまったら、自分たちと「外部」との関係や周囲の情勢が悪化しても路線修正を行えない。嘘や詭弁で現実認識を操作・修正し続けるしかない。その過程で、大勢の「末端の人間」が犠牲になる。

2015-05-22 13:53:14
山崎 雅弘 @mas__yamazaki

中谷元・防衛相は22日の閣議後の記者会見で、集団的自衛権の行使容認を柱とする安全保障関連法案が成立しても、任務にあたる自衛隊員の「リスクが増大することはない」との認識を示した(日経)s.nikkei.com/1HlKuRF pic.twitter.com/dsLPwTLQ7n

2015-05-22 15:23:59
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山崎 雅弘 @mas__yamazaki

防衛省で現代の紛争を研究している専門家は、既に「前線」と「後方」の区分が無意味になっている現実をよく理解しているはずだが、そうした人々の意見は安保法制の議論に全く反映されていない。完全に「結論ありき」の政治主導論で、前線と後方が区別できるかのような錯覚の上に説明が構築されている。

2015-05-25 13:32:21
山崎 雅弘 @mas__yamazaki

政府は「敵が撃ってきたら応戦する」「危険な事態になれば後方に逃げる」という、第二次大戦型のイメージで国民を騙しているが、イラク戦争で米兵がどんな「死に方」をしているかを正しく説明していない。「後方地域」の道路や路肩に設置された簡易爆弾が突然炸裂して、輸送車両の乗員などが即死する。

2015-05-25 13:33:36
山崎 雅弘 @mas__yamazaki

【閲覧注意・ショッキングな映像です】走行中の米軍車輌が即席爆発装置(IED)で爆破される動画。砲弾や地雷の信管と携帯電話等を繋げて、遠隔操作で爆破する。運良く生存しても、凄まじい衝撃波で脳の損傷(TBI=外傷性脳損傷)を受ける場合も。bit.ly/1Q5txiT

2015-05-25 13:35:27
山崎 雅弘 @mas__yamazaki

2001年10月から2008年11月までの7年間に、アフガニスタンで死亡した米軍および多国籍軍の兵士は699人にのぼったが、その約四割に当たる290人が、敵との銃撃戦ではなく、IEDによる死亡者だった。言い換えれば、死者の四割(半数弱)以上は、前線での交戦でなく後方で死んでいる。

2015-05-25 13:37:24
山崎 雅弘 @mas__yamazaki

2010年2月に米国防総省が発表した調査結果によると、アフガニスタンとイラクで2001年10月から2009年10月までの8年間に「対テロ戦争」に従軍した米兵約200万人の約7%に当たる約14万人が「外傷性脳損傷(TBI)」と診断された。同省は最終的に患者数は30万人に上ると推計。

2015-05-25 13:38:45
山崎 雅弘 @mas__yamazaki

防衛省で現代の紛争を研究している専門家は、当然こうした過酷な現実をよく知っている。しかし国会での安保法制議論では、このような「現実に基づく話」ではなく、「全く違う時代の古いイメージ」の枠内で派兵問題の是非が話し合われている。自衛隊員の命が、日本政府によって著しく軽く扱われている。

2015-05-25 13:40:00
山崎 雅弘 @mas__yamazaki

前大戦中の日本が、戦争であれほど自国民や他国民を必要以上に多く死なせた要因として、戦後繰り返し指摘されてきたのは「人命軽視」と「精神主義への異常な傾倒」、「兵站(=合理的な準備)と不都合な情報の無視」だった。今、そうした諸問題の再発で国民、特に自衛隊員の命のリスクが高まっている。

2015-05-26 13:34:38
山崎 雅弘 @mas__yamazaki

首相「外国でも要件で集団的自衛権行使」(毎日)bit.ly/1Rmn4mp 首相「隊員のリスクを極小化するための措置をしっかりと規定している」首相は今まで一度も、IEDに言及したことがない。自衛隊員がどんなリスクに晒されるのか、厳しい現実と向き合う意思が全然ない。

2015-05-27 13:50:23
山崎 雅弘 @mas__yamazaki

首相は国会で「自衛隊員の安全に十分配慮しており」「隊員のリスクを極小化するための措置をしっかりと規定している」と述べているが、裏付けの無い「呪文」でしかない。「戦争の当事者ではなかった」自衛隊員は「限界に近いリスク」など負っていない。 pic.twitter.com/JV0ghWjdPL

2015-05-27 13:59:31
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山崎 雅弘 @mas__yamazaki

「しかし、このころを境に議場から緊張感が薄れていく。枝野氏の次に質問に立った維新の党の太田副幹事長が、『(安保法制が)紛争を助長することにならないか』と発言すると、『ならないって』と自民党席から男性のヤジが飛び、笑いが広がった」(毎日)bit.ly/1FCtoRp

2015-05-27 14:00:36