学習意欲を損なわない方法

学習意欲の固まりだった子どもが、なぜ意欲を失ってしまうのか?それは「拒否」と「教えすぎ」のどちらかの経験が多すぎたときに起きる。
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shinshinohara @ShinShinohara

子どもは学習意欲の固まり。「あれ、なに?」「なんで?」質問ばかりする。教えなくても歩こうとし、教えなくても言葉を話そうとする。子どもの学習意欲は底知れないほど強い。この意欲をそのまま維持できれば、どんなことでも早く習得できるだろう。

2015-06-24 23:18:40
shinshinohara @ShinShinohara

しかしいつのまにか、子どもは学習意欲を失う。「いやだ」「だるーい」。関心や好奇心を失ってしまう。なぜこんなにも変化してしまうのか? それは恐らく、「面倒くさい」と「教えよう」を、親がやってしまうことに大きな原因がある。

2015-06-24 23:21:46
shinshinohara @ShinShinohara

料理をしていると「ぼくもー」と子どもは寄ってくる。火のそばに来ると危ないし、包丁で手を切っては危険だし、台所に近づけたくないのが親心。で、自然に「危ないからあっち行って!」「かえって時間がかかるんだからあっち行ってなさい!」と言ってしまう。仕方がない。仕方がないのだが・・・。

2015-06-24 23:25:08
shinshinohara @ShinShinohara

子どもが好奇心をもって近づいてきたとき、峻拒(冷たく拒絶)されたと子どもが感じると、それに近寄らなくなると同時に、興味を失う。好奇心を持とうとしなくなる。つまり、学習意欲を失う。それが様々な場面で繰り返されると、学習意欲全体がしぼんでしまう。

2015-06-24 23:27:31
shinshinohara @ShinShinohara

もうひとつ学習意欲をそぐ対応がある。「教えよう」だ。子どもの学習を手助けしたい、早く高い学習レベルに達してほしい、というにが親心。だからつい、子どもが関心を持つ前に教えようとしてしまう。すると、学習意欲が湧く前に教えてもらうパターンが定着する。すると、湧いてこなくなるのだ。

2015-06-24 23:30:05
shinshinohara @ShinShinohara

分かりやすい例が「今やろうと思ってたのに」現象。子供についつい「勉強はしなくていいの?」と言ってしまうと、「今やろうと思ってたのに、やる気なくした」と口答えする、あれ。言い訳にしか聞こえないかもしれないが、実際、先回りされると意欲は失われてしまうものなのだ。

2015-06-24 23:33:52
shinshinohara @ShinShinohara

「教えよう」としすぎたり、先回りしすぎたりすると子どもの学習意欲は失われてしまう。意欲は他人に言われて湧くものではなく、逆に湧かなくなってしまうものだ。他人にあれこれ言われずに自発的につかみに行ったとき、意欲は湧いてくる。

2015-06-24 23:36:20
shinshinohara @ShinShinohara

子どもの学習意欲を損なわないようにするには、意欲が湧くまで待つこと。湧いたときにはなるべくそれを邪魔せず、なるべく実現させてやること。そうすれば、学習意欲は尽きることのない泉のようにコンコンといつまでも自然に湧いてくる、もののようだ。

2015-06-24 23:38:19
shinshinohara @ShinShinohara

子どもが台所に「ぼくもー」と来たら、正直母親は大変だ。包丁も、火にかけた鍋も危ない。子どもが怪我をしたら大変だ。だけど反射的に峻拒しないように心がけよう。「お手伝いしてくれるの?ありがとー!じゃあ、卵を一緒に割ろうか?」と言えば、嬉しそうに「うん!」と答えるだろう。

2015-06-24 23:40:43
shinshinohara @ShinShinohara

卵は上手に割れないだろう。当分は、強く握りすぎてグシャっと潰してしまうだろう。殻を割ろうとしてそのまま大破してしまうだろう。うっかり手を滑らせて落としてしまうだろう。なんとか割っても殻の欠片が混じって取り除くのが大変だろう。でもこれらの一つ一つが、子供にとって学びなのだ。

2015-06-24 23:43:10
shinshinohara @ShinShinohara

卵の殻って割れやすいんだな。強く握るとつぶれるんだな。弱く叩くと割れないし、強く叩きすぎるとその場で割れるし、加減が必要なんだな。殻を二つに割るって意外と難しいんだな。殻が混じらないように割るって、どうしたらできるのかな。子供にとっては、発見の連続だ。

2015-06-24 23:45:33
shinshinohara @ShinShinohara

卵一つ割るだけでも、子どもは驚くほど大量の学習をしている。手や指の動かし方、力の加減の調整、卵の殻の強度、厚み、ヒビが入る程度の打撃力、二つに割るときのコツ、卵はぬるっとした液状のものなんだ、黄身を潰さずに割るって、さらに難しいんだ・・・これらのことが全て学びになる。

2015-06-24 23:48:31
shinshinohara @ShinShinohara

新しい発見がたくさんあるから面白い。面白いから学習意欲は自然と湧いてくる。しかし峻拒され、興味を持つこと自体を禁じられると、面白いことに出会えなくなる。発見できなくなる。面白くないから学習意欲は失われていく。

2015-06-24 23:50:11
shinshinohara @ShinShinohara

また、教えすぎもいけない。今はおもちゃで遊んでいたいのに「さあ一緒に卵を割ろう」と押し売りされても、楽しみを邪魔されたという気分の悪さが残るだけ。教えられても不愉快だから聞いていない。学習意欲はだだ下がりになる。

2015-06-24 23:52:04
shinshinohara @ShinShinohara

子どもは学習意欲の固まりだから、今は興味を持たなくても、そのうち興味を示すタイミングがやってくる。それまで待てばよい。そして学習意欲を見せたときは、それをなるべく邪魔しないよう、子どもが怪我しない形で活かしてやる。すると子どもの学習意欲は、コンコンと湧き続けるだろう。

2015-06-24 23:55:00