ア・ショート・ライティング・アポン・カットアップ・スタイル
◆考◆シヨン版メナスを見た日の夜明け前、初期のエピソードについて思いを馳せたものをまとめました◆察◆
しっかり確かめたわけじゃないが、文章技術、エピソードスタイル、原案との共通性から考えるに、サンスイ・ドージョー・メナスあたりが最初期に書かれたであろうエピソードと思われる。
2015-06-26 03:37:04これらはニンジャスレイヤーが中心となって、ニンジャがニンジャを殺すという、日本の特撮等の文脈を受け継いだ非常にシンプルな話だ。
2015-06-26 03:37:09その後トーフみたいな一回のモータルを中心として話が展開し、ニンジャスレイヤーがデウス・エクス・カラテとして締めを担当するもの、あるいはサツバツ・ナイトのように敵ニンジャが主軸となるものなどが出て来ると思われる。この間の移行がどうなってるかは知らん。
2015-06-26 03:38:30※一回→一介
ボンドとモーゼズには作風にけっこう違いがあって、ボンドは巨大なうねりの中の一部を物語として抜き出す大作志向、モーゼズは弱者が強者に立ち向かうピカレスクロマン志向、という傾向がある。
2015-06-26 03:43:01割と後半に書かれたと思われるタヌキやカインドオブはボンとモーの個性が強く出てるけど、初期の作品はそこまで作風に違いが無いので完全に合作で一つのエピソードを書いてる感じがする
2015-06-26 03:47:52最初期に書かれたであろうメナスでダークニンジャとユカノという二人の重要人物が長期間ログアウトしてしまうという事態が発生するが、これは作劇上明らかに手落ちであろうと思う。
2015-06-26 03:41:38恐らくまだ書き始めで構成もうまくできなかったんだろうが、書きたい部分を最初に書いた結果、後から見れば稚拙なものになってしまうという現象は、創作においては割と普遍性のある現象だと思う。
2015-06-26 03:41:44ボンド&モーゼズの小説家としての長所にして異常性は、その執筆量だと思う。彼らより数を書いてる作家はいるだろうが、一つの作品をここまで膨らませているものはそうそう多くないんじゃあないか。そしてその経験の中で小説家としての技術がぐんぐん磨かれている。
2015-06-26 03:43:39この一助となっているのが忍殺の特徴として知られたカットアップ方式ではなかろうか。時系列順に話を書かなくてはいけないという通常の制限を撤廃することで、書きたい部分・書ける部分から先に書ける。これによって執筆速度が上がる。メナスでは短所になったが、全体としてはこれが長所になっている。
2015-06-26 03:45:34まとめると、影の薄いヒロインと人気投票36位はカットアップ方式の犠牲者だが、その一方でその方式が作者と作品をともに大きく成長させることに一躍買っていると考えた。
2015-06-26 03:47:49最初期のエピソードはやはり小説としては後のものと比べるとあまり巧くないが、その力量でも「書きたいものを書こう!」という強い衝動に駆られていたんだろうと推測される。そのエネルギーこそが原動力なんだろうなあ。
2015-06-26 03:49:35