鈴木真一氏資料におけるリンパ節転移75%の評価とincidental N1aについて

鈴木真一氏資料におけるリンパ節転移75%の評価について「incidental N1aだから放置しても症状の出ない可能性が高い」という玄妙医師の主張を発端にした会話をまとめました。
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発端

まとめ 福島県甲状腺検診における過剰診断についての会話:グラフへの加筆とリンパ節転移 2015年6月12日に上記の話題について交わした会話をまとめました。 2908 pv 45 2 users 5

 

Yuri Hiranuma @YuriHiranuma

「incidental N1aとは、たまたま見つかったようなリンパ節転移」とは、厳密には引用文献での定義「N1a潜在的転移(「潜在的」は、少数の中央頸部リンパ節への顕微鏡的な転移の存在、と定義されている。)」と同じじゃないですね。 twitter.com/drsteppenwolf/…

2015-06-28 09:32:09
Yuri Hiranuma @YuriHiranuma

参考: twitter.com/YuriHiranuma/s… togetter.com/li/813700?page…

2015-06-28 09:37:32
Yuri Hiranuma @YuriHiranuma

(続)1. ATA小児低リスク N0あるいはNXで、肉眼的に甲状腺内に限定した腫瘍、あるいはN1a潜在的転移(「潜在的」は、少数の中央頸部リンパ節(レベル4)への顕微鏡的な転移の存在、と定義されている。)が認められる患者。

2015-05-02 08:40:23
Yuri Hiranuma @YuriHiranuma

「たまたま見つかったようなリンパ節転移」よりも、「中央頸部リンパ節への顕微鏡的転移」と、もっと詳細に定義してあると思うのだけど。 そして、顕微鏡的転移ということは、術後の病理診断でなければ診断できない だからこれはイミフ twitter.com/drsteppenwolf/…

2015-06-28 09:46:15
Yuri Hiranuma @YuriHiranuma

2011年の、伊藤氏と宮内氏の共著論文 ”Thyroidectomy and Lymph Node Dissection in Papillary Thyroid Carcinoma”「甲状腺乳頭がんにおける甲状腺摘出とリンパ節郭清」 hindawi.com/journals/jtr/2…

2015-06-28 09:49:26
Yuri Hiranuma @YuriHiranuma

この論文から一部引用和訳 欧米における甲状腺乳頭がんの治療は、甲状腺全摘と放射性ヨード治療だが、日本では、法的制限のために放射性ヨード治療実施に限界があり、日本の医療システムでは放射性ヨード治療のコスト効率が良いとみなされていないため、甲状腺の部分摘出が実施されている。

2015-06-28 10:07:50
Yuri Hiranuma @YuriHiranuma

(続)また別の理由は、日本の内分泌外科医らは経験上、甲状腺乳頭がんのほとんどは予後が良いと認識しているからでもある。甲状腺の部分摘出は、両側反回神経麻痺や持続性副甲状腺機能低下症などの重篤な合併症の発症を減らし、また患者は甲状腺ホルモンを服用しなくても良いかもしれない。

2015-06-28 10:08:04
Yuri Hiranuma @YuriHiranuma

(続)反面、リンパ節郭清は、欧米諸国では積極的に行われていない。しかし、日本では、広範的で予防的なリンパ節郭清が、中央頸部だけでなく、側方部でも広く行われている。これは、乳頭がんが最も頻繁に転移するのがリンパ節であり、予防的リンパ節郭清はがんの再発率を低減するからである。

2015-06-28 10:08:17
Yuri Hiranuma @YuriHiranuma

(続)以前は、甲状腺乳頭がんは、中央頸部に転移してから側頸部に転移すると思われていたが、そうではなくて中央頸部にも側頸部にも同じように転移すると思われる。日本の内分泌外科医は、側頸部への転移が多いことを経験上認識している。(中略)

2015-06-28 10:50:15
Yuri Hiranuma @YuriHiranuma

(続)リンパ節郭清に関しては、超音波検査で検出される臨床的リンパ節転移を持つ患者は、リンパ節郭清治療後も再発する可能性が高い。残念ながら、リンパ節郭清されたコンパートメントでの再発率は、リンパ節郭清されなかった場合と同程度である。

2015-06-28 10:50:50
Yuri Hiranuma @YuriHiranuma

(続)ゆえに、そのような患者ではリンパ節郭清が非常に注意深く行われることが必要である。 超音波検査がリンパ節転移を見落とすことが非常にしばしばあることに留意することが重要であり、予防的リンパ節郭清の適用が疑問となる。

2015-06-28 10:51:02
Yuri Hiranuma @YuriHiranuma

(続)日本のガイドラインとわれわれの院内ポリシーでは、ルーチンの中央頸部郭清が推奨されているが、これは、欧米でのガイドラインとはかなり異なっている。 (所々訳してみました。伊藤・宮内両氏が採用されている術式は日本でのガイドラインとして、福島県での手術でも採用されているのでは?)

2015-06-28 10:53:17
Yuri Hiranuma @YuriHiranuma

5月の内分泌外科学会の発表では、92%と、ほとんどが片葉切除。全例に実施されたリンパ節郭清は、去年11月発表から中央領域のみが67%から82%に増加、外側領域までが33%から18%に減少 twitter.com/YuriHiranuma/s… pic.twitter.com/5qj5inrQ4k

2015-06-28 11:00:29
Yuri Hiranuma @YuriHiranuma

25例の追加症例中、術式は、甲状腺全摘が1例増え、片葉切除が24例増えている。全例に実施されたリンパ節郭清は、中央領域のみが67%から82%に増加、外側領域までが33%から18%に減っている。これは、術前診断で、外側領域までのリンパ節郭清が不必要だと分かったから?

2015-06-08 10:27:56
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Yuri Hiranuma @YuriHiranuma

この割合の変化の理由は不明だけど、できるだけ不必要なことはしないようにしているのでは?と推測。鈴木眞一氏には、どこかの場で、治療の変化があるのかなど説明してほしい。経験値が上がったためなのか、術前診断の内容の変化なのか、症例の特徴が変わっているのか・・?

2015-06-28 11:05:26
Yuri Hiranuma @YuriHiranuma

いずれにしろ、玄妙氏の「今見つかっているリンパ節転移例の多くは、incidental N1aなわけで、かなりの過剰治療が行われているものと考えるのが妥当」という発言は破綻しており、その後の茶化した発言は極めて悪質なので、要永久保存。 pic.twitter.com/tH5mdaXLoZ

2015-06-28 11:12:19
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Yuri Hiranuma @YuriHiranuma

これまでに診断されている甲状腺がんが過剰診断かどうかというのは、各症例の詳細が不明なので何とも言えない。過剰治療の可能性は、非手術経過観察を勧められながらあえて手術を要望した3例に当てはまるかもしれないけど、本人・家族が望んでも過剰治療となるのか?

2015-06-28 11:21:36
Yuri Hiranuma @YuriHiranuma

まず、診断された甲状腺がんで症状があったかどうかがわからない。自覚していない症状があったかもしれない。家族性である篩状モルレ型乳頭癌4例は、事故後の甲状腺検査がなければ検出されなかったかもしれないが、少なくともそのうち3例は、 jstage.jst.go.jp/article/jaesjs…

2015-06-28 11:30:08
Yuri Hiranuma @YuriHiranuma

(続)腫瘍径がやや大きかったために全摘されている。ということは、必ずしも過剰診断とも言えないのではないいだろうか?実際にどの症例が過剰診断なのか、誰が知っているのだろう? fukushimavoice2.blogspot.com/2014/11/blog-p…

2015-06-28 11:31:47
クリエネ(出口戦略なしの緩和がコロナ禍を引き延ばす) @morecleanenergy

@YuriHiranuma 確認ですが、例のincidental N1aの説明があった資料でmicroscopicという言葉がありましたが、文字通り「顕微鏡で見えるくらい小さい」という解釈でよろしいのでしょうか? 単に「微小」というくらいの意味とも考えられるのでしょうか?

2015-06-28 16:32:55
Yuri Hiranuma @YuriHiranuma

@morecleanenergy 私が理解している範囲内では、病理学的意味の”microscopic”は、臨床的に肉眼でも分かる”macroscopic”と対照的に、電子顕微鏡でしか識別できない、という意味だと思います。thyroid.org/patient-thyroi…

2015-06-28 16:52:00

訂正 電子顕微鏡→顕微鏡 (ご本人の訂正twあり)

Yuri Hiranuma @YuriHiranuma

@morecleanenergy " The spread to the lymph nodes can either cause an enlarged lymph node and be obvious (macroscopic) or...

2015-06-28 16:52:51
Yuri Hiranuma @YuriHiranuma

@morecleanenergy ... not change the size of the lymph node and seen only by a microscope (microscopic). ” Background thyroid.org/patient-thyroi…

2015-06-28 16:54:16