Nyar_Horten氏の防衛大綱感想まとめ

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錆猫 @Nyar_Horten

大綱から幾つかの先入観を極力排して考えると、動的防衛の動的の部分は戦略或は作戦レベルでの機動を指すのではなく、平時の情報収集や有事を想定した演習等の強化と其れを支援する体制の確立を指すのではないか

2010-12-24 01:37:26
錆猫 @Nyar_Horten

例えば、戦力=戦いは数だよ兄貴的直接的抑止力ではなく、平時の哨戒任務や機動演習の回数/規模を増やし、又其れを行う為の基地機能並びに整備保守といった支援体制を強化する事による間接的、というより巡回警備的な形での抑止力強化、と

2010-12-24 01:37:50
錆猫 @Nyar_Horten

ただ其場合、重装備の削減とセットであるという事は、少なくとも近い将来に於いて警備的行動以上の事態は発生し得ない、と判断するに足る何らかの根拠(或は前例)がないと其の様にはならない訳で、それが何なのかがよく分かりません

2010-12-24 01:38:17
錆猫 @Nyar_Horten

確かに近年は大規模な戦争というより低強度の戦争、というか継続した戦闘や挑発行為が主になりつつありますが

2010-12-24 01:38:57
錆猫 @Nyar_Horten

@BigCalibre_John  軽部隊化によって維持費等を軽減、少ない資金の遣り繰りをする心算か、或は金の元締めが防衛省の要求を蹴った、といったところかもしれません>比率以下略

2010-12-24 07:20:38
錆猫 @Nyar_Horten

なんにせよ作戰辺りからモノを見る限り、衝撃力の低下に対する懸念しか浮かんでこない訳ですが、それ以上となると考えが纏まらないので、正直お手上げ状態です。ただ「動的」という言葉について、自分は何か大きい見当違いをしているのではないか、と個人的に思いつつ

2010-12-24 07:22:08
錆猫 @Nyar_Horten

加えて、動的防衛力を十分に発揮させる為に、燃料(油購入費)や修理費(各種修理費・維持費)の予算を積極的に確保する事で装備品等の運用基盤を充実させる(油購入費:前年比+10.9%、修理費:前年比+5%)(平成23年度防衛関係予算のポイントより抜粋)

2010-12-25 07:10:30
錆猫 @Nyar_Horten

先の「金の元締めが防衛省の要求を蹴った」との発言は事実無根だったと。前言撤回すると同時に、間違った事を言ったことを謝ります

2010-12-25 07:11:11
錆猫 @Nyar_Horten

@BigCalibre_John 油の原価もですが、政府が来年の物価の変動をどの程度と見積もっているかで修理維持費も変ってくる辺り頭が痛いです。金絡みの話はさっぱり門外漢なので、とりあえず表面的な数値を追うだけにしていますが

2010-12-25 20:24:22
錆猫 @Nyar_Horten

とりあえず、少なくとも巡回警備的なニュアンスでの防衛を、それが理屈の上あっても行う心算らしい事は分かった気がしなくもなく(理屈の上=こんだけ金出しておけば哨戒行動や演習を増やせるだろう的意味合い。装備や人員の消耗は考えているのかどうか知りません(じゃべりんモード)

2010-12-25 20:26:19
錆猫 @Nyar_Horten

E767機体定期修理2機約6億3315円、F15機体定期修理27機約29億4861万円、AH64機体定期修理1機約2億4803万円、CH47機体定期修理2機約2億8167万円(何れも2010年の軍事研究各号から抜粋)、計約41億円

2010-12-26 20:31:12
錆猫 @Nyar_Horten

アパッチの定期修理費が妙に高い気がするのはさておいて、現状でこんなもん、と。これが動的防衛に因って稼動頻度が上昇した場合、定期修理の間隔が狭まる可能性がある、と。380億程度の増額で其れに対応出来るかどうか

2010-12-26 20:33:04
錆猫 @Nyar_Horten

…金銭的に対応出来たとしても、補修部品的に対応できるかは又別問題かもしれず。確かMH53Eは補修部品の納品停滞に泣かされたと以前聞いた記憶がありますので

2010-12-26 20:36:58
錆猫 @Nyar_Horten

一般的に空戦時の燃費は巡航時の4倍とされていたとうろ覚え。戦闘行動半径1300km=2600km÷巡航(900km/h想定)=約180分-30分x4=60分x巡航900km/h=900km=戦闘行動半径450km。…えーっと?

2010-12-26 21:41:56
錆猫 @Nyar_Horten

朝日新聞、東シナ海での中国軍機の活動急増の記事。記事の内容とは逆だけど、日本側が動的防衛と謳って活動量を増やせば中国側も其れに合わせて活動量を増やす可能性が生じる=平時に於ける財政的チキンレース、なんてことに(相手が其れに付合う必要は無いともいう)

2010-12-27 07:17:51
錆猫 @Nyar_Horten

空母キラーとも呼ばれる中国の対艦弾道弾の開発状況は:米国流に言えば初期運用能力に到達した。設計された飛行パターンは達成したが、なお今後数年間は、テストが続けられるのではないか

2010-12-27 20:14:29
錆猫 @Nyar_Horten

近接拒否の兵器としては潜水艦より大きな脅威ですか:そうは思わない。中国の近接拒否能力とは、防空システム、潜水艦、対艦弾道弾の組合せだ。第一列島線を越えた海域で、他国の作戦行動に影響を及ぼすよう設計されている。日本、韓国、フィリピン、越南などが其範囲に入る。米国にとっても懸念材料だ

2010-12-27 20:16:29
錆猫 @Nyar_Horten

以上、2010年12月27日の朝日新聞14面、検証中国の海洋戦略、米太平洋軍ウィラード司令官に聞く(聞き手:加藤洋一編集委員)より抜粋。米軍的には、少なくとも対艦弾道弾単独では脅威にならないという認識の様子

2010-12-27 20:17:35
錆猫 @Nyar_Horten

大規模な戦争がすぐに起こりそうな危険は遠のき、その代りに鋭い国際緊張の長い時期が予想されるようになった。短期的に、集中的に再軍備のスパートをかける様な計画は、もはやこういう情勢の必要には適さないものである事や、寧ろその代りに長期持久な考えを以てせねばならない事がはっきりしてきた

2010-12-30 04:27:36
錆猫 @Nyar_Horten

以上は有名な1957年の英国国防白書の一文です(国防政策検討資料第18集より抜粋)

2010-12-30 04:28:12
錆猫 @Nyar_Horten

1957年英国国防白書は主に空軍のSAM化、欧州派遣軍の削減、大型艦艇の廃棄といった合理化と軍縮によって、厳しい状況にあった財政の負担軽減を狙った事、空軍のSAM化が先進的に過ぎた故に失敗に終った事、又英国軍用機産業の衰退の発端となった事で知られています

2010-12-30 04:28:50
錆猫 @Nyar_Horten

後の世(現代ですが)で其一部具体案について散々な評価をされる事のある英国防白書ですが、しかし正確に的を射ている部分もあります。それが冒頭の一文、周辺環境の分析、予測です(実際、東西冷戦は長期化、その後世界規模の大戦は起きていません)

2010-12-30 04:29:47
錆猫 @Nyar_Horten

さて、先に発表された防衛大綱、これの序盤にも現状分析と予測が記載されています。大雑把には主要国家間の大規模戦争の蓋然性の低下、しかしながら低列度で長期的な武力衝突が増加する傾向にある、となっています

2010-12-30 04:30:40
錆猫 @Nyar_Horten

之は過去十数年程遡って見ると、イラク戦争以降大規模な戦争は起きておらず、又発生した武力衝突もPKOや対非対称戦といった長期ではあるものの低列度のものが主である点

2010-12-30 04:31:40
錆猫 @Nyar_Horten

そして一つの防衛大綱がフォローする約十年程の将来に於いて、北方の仮想敵は軍備再建中、南方は軍拡中なれど、接近拒否戦略等を鑑みるに、近年の内に大国と直接戦争になる状況は望んでないであろう点からみて、其予測は的外れではないと思われます

2010-12-30 04:32:44