電撃文庫編集者 三木一馬 dengeki_miki氏の語る、「小説家志望者への忠告」・・・読者が「流し読みする」ことを前提にして、小説を書く

>とても大切な伏線や世界観設定、肝心な台詞や気合い入れて書いた風景描写などの記述を「流し読まれて」しまったときは、せっかく書いた作品なのに、自分の想いが伝え切れていないことになります。しかし、そういう読み手は無視できない数字で存在すると考えるべきです。
25
三木一馬 @dengeki_miki

小説は一文一文、作家さんの想いが込められた作品です。本来であれば、願わくば一文字一文字じっくり噛みしめて読んでほしい、と読者に対して思います。しかし、そんなこちらの事情は読み手としてはしったことではありません。ここで、印象には残らないけど、重要なテクニックの話をします。

2010-12-18 23:16:04
三木一馬 @dengeki_miki

小説を書いている志望者の皆さんも意識してもらえると幸いなのですが、自分の小説に「流し読みできる心地よさ」が備わっているかどうかを気にしてみてください。「流し読み」とは通常であればやってほしいことではありません。

2010-12-18 23:16:23
三木一馬 @dengeki_miki

とても大切な伏線や世界観設定、肝心な台詞や気合い入れて書いた風景描写などの記述を「流し読まれて」しまったときは、せっかく書いた作品なのに、自分の想いが伝え切れていないことになります。しかし、そういう読み手は無視できない数字で存在すると考えるべきです。

2010-12-18 23:16:34
三木一馬 @dengeki_miki

立ち読みする漫画や、つけっぱなしのTV、かけっぱなしの音楽、ケータイいじりながら観るコンサート……すべてのエンターテイメントにおいて、ユーザーが100%真剣にその作品に向き合っているわけではないです。その落とし穴をあらかじめ意識しておくだけでも、執筆への取り組み方が変わるはず。

2010-12-18 23:17:15
三木一馬 @dengeki_miki

たとえば、「いいたいことが伝わらないな」と感じているなら、それは肝心な部分を「流し読み」されているかもしれません。絶対に読んでほしいところは、演出を強化したり、説明をもっと加えたり、事象を複数の人間から多面的に言及させてみてください。それだけでも、作品の印象が変わるかもです。

2010-12-18 23:17:57
三木一馬 @dengeki_miki

また、これは次なるステップですが、今度はむしろ、流し読まれることはいいことであると考えてみてください。なぜなら、流し読まれるということは、その作品の文章のリズムがスムーズに流れている証拠かもしれないからです。

2010-12-18 23:18:13
三木一馬 @dengeki_miki

「流し読み」は、作家にとって不利な面もありますが、読み手にとって心地よい一瞬です。「こんなに読み進めたのに、全然肩凝らないな」とか、「こんなに設定パートあったのに、さらさら読めた。これを理解できるって俺ってむしろ頭いいんじゃね?」といったポジティブな評価や印象を抱いてもらえます。

2010-12-18 23:18:32
三木一馬 @dengeki_miki

本来であれば流し読まれることは残念なことですが、どうせ防げないのなら、前向きに利用していってみましょう!というお話でした。電撃小説大賞の締め切りまであと約4ヶ月。野心的な、魂こもった作品をお待ちしています! 

2010-12-18 23:18:47
風花@アイマス全ライト収集終了します @kzhn4a

なんかこう、哀しいんだけど。http://togetter.com/li/84346 「売って、稼ぐ」ことを視野から外した場合でも、同じ事が言えるのかなこれ。

2010-12-31 01:11:04