検診の考え方(2)利益、不利益について

一般的な検診の利益は、癌を早期発見して治癒する確率を上げる、癌がなかった時に安心できる。不利益は、偽陽性(余分な検査、治療、精神的負担)、偽陰性、過剰診断など。これに、甲状腺癌の特殊性、事故の問題が関わる
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シュー @shu_n148

手術が結果的に適切であろうと不要なものであろうと身体を傷つけて臓器をとるというのは患者にとってデメリットであるという感覚が医療者以外にはあまりないのかも。メリットが上回る可能性が高いと評価されているからデメリットが許容されているだけなんだけど。

2015-11-28 17:12:08
シュー @shu_n148

検診から身体を傷つける細胞診や手術までの個人の判断では避けようのない必然的な流れの中で、メリット面は検診のおかげと考えるのにデメリット面を検診のせいだと考えない人が多いのは何故だろう。間にインフォームドコンセントが挟まっているからか。

2015-11-28 19:59:42
シュー @shu_n148

検診の有効性について 早期発見が増えない→検診無効 早期発見増加、死亡率低下→有効 早期発見増加、死亡率不変→過剰診断 (早期発見が増えればその恩恵を受ける人がいるはずだけど、診断の増加に見合った低下がなければ、過剰診断の不利益が利益を上回る可能性を考えないといけない)

2015-05-31 07:50:55

スクリーニング効果(真の増加があるかどうか)と検診の有効性の関係

シュー @shu_n148

@niigatamama スクリーニング効果と過剰診断は別問題です。スクリーニング効果は真の増加があるかどうかで過剰診断は検診が予後の改善に結びつくかどうかです。殆どスクリーニング効果でも検診が有効な可能性もありますし、真の増加であっても過剰診断の不利益が上回ることもあります。

2015-07-06 23:55:29
シュー @shu_n148

検診の有効性を確認する過程 新しい検査技術が開発→早期癌がたくさん発見される→治療成績は向上→小規模検診を行ってみる→死亡率が下がらない(早期発見の利益<過剰診断の不利益)→おとなしそうものを無理に診断しない、検診対象を絞るなどの努力→小規模検診→→→死亡率低下→大規模検診

2015-07-07 16:42:59
シュー @shu_n148

癌の悪性度と検診の関係 ①悪性度が高くて(転移が早くて)検診でみつけても改善効果なし ②悪性度が中等度で症状発見では手遅れだけど検診発見なら根治できる ③悪性度が低くて症状発見から治療しても間に合う ④治療しなくてもよいものをみつけてしまう 検診が有効なのは②のパターン

2015-07-04 23:45:27
for the 高知❗@ ゆるサポ 4-3-3 銀の羅針盤 クオータ制推進派‼️ @aozoratosa

検診が有効なのは②のパターンと仰ってますが、②~④は患者には判断できない。 twitter.com/shun148/status…

2015-07-06 23:46:26
シュー @shu_n148

↓医者にも大まかにした判断できないので、みつかったものは基本的には②と考えて治療する

2015-07-07 07:13:50
シュー @shu_n148

さらに言うと、①でも病期が手術適応範囲であれば、①かどうかわからないので②の可能性を信じて治療する。その結果が再発となって後からわかる。

2015-07-07 07:17:19
シュー @shu_n148

癌の治療は無症状の人の身体機能を損なってでも死のリスクを下げようというもの。命にあまり関わらない甲状腺癌の検診を受けないことの不利益は主に術式が大きくなることによるQOLの低下と考えられる。これと比較するのは子どもに不要な手術や早すぎる癌の宣告をすることによるQOL低下

2015-07-06 00:09:00
シュー @shu_n148

そう考えると、癌検診の利益が確実に不利益を上回ったといえるのは、やっぱり死亡率が有意に低下した場合かな。(注、この死亡率は癌と診断された人のではなく、検診受診者全体の死亡率を全国データと比較して)

2015-07-06 17:13:30

検診と甲状腺癌

シュー @shu_n148

甲状腺乳頭癌はリンパ節転移を起こしやすく、リンパ節郭清を行うと80%程度に転移がみつかるのに非郭清部位からのリンパ節再発は10%程度。低リスクタイプの癌に伴う顕微鏡的リンパ節転移には生涯顕在化しないものが多く含まれると考えられるtwitter.com/yotayotaahiru/…

2015-07-01 12:26:26
あひるっくす第4形態(ただいま進化準備中) @yotayotaahiru

「甲状線がんの診断・治療と今後について」杉谷巌先生 youtube.com/watch?v=E1__B0… @youtubeさんから←日医大の内分秘外科の先生で前職はがん研有明病院。乳頭癌について、普通の癌の常識と異なる特性を有明病院の「手術後35~45年の経過観察結果」の資料も交え説明

2015-06-29 01:02:19
シュー @shu_n148

@yotayotaahiru @neko3no3te 増加するしないに関わらず、癌の性質として早期発見のメリットが少ないのだと思います。超音波検診でもリンパ節転移は防げないし、再発もそこそこあると思います。それでも命にはあまり関わらない。癌というよりも慢性疾患に近い性質ですね。

2015-07-09 09:23:56
シュー @shu_n148

@yotayotaahiru @neko3no3te 悪性度が高ければ早期発見が有効かといえば、そうでもないと思います。早期発見の最大のメリットは転移前に発見して根治の確率を上げることですが、おとなしくても転移しやすいのに悪性度が高ければなおさらそれは難しいように思います。

2015-07-09 12:41:37
シュー @shu_n148

@yotayotaahiru @neko3no3te でも、気管や神経への浸潤は早期発見によって減らせるはずなので、手術が小さくなるメリットはありますね。

2015-07-09 12:57:54
シュー @shu_n148

甲状腺乳頭癌は、早い段階からリンパ節転移を起こして、検診では防げそうにない。それでも多くの場合はおとなしいので経過がよいが、フライデーで紹介されたような数は少ないがおとなしくないタイプの場合は検診+手術だけで根治させるのは難しそう。

2015-09-13 15:40:16
シュー @shu_n148

転移は防げそうにないが、先行調査でEX2レベルがみつかっていないことから局所浸潤防いで術式を小さくできたというのが今回の検診の最大のメリットだと思う。それと過剰診断や早すぎる早期発見などのデメリットとのバランスがどうかということで。

2015-09-14 00:28:58
シュー @shu_n148

過剰診断を心配するというのは、現在の知見で正しい手術適応で手術をしても、それらが100%悪さをする癌とは限らない。癌の性質がおとなしいほど手術を受けた集団の中に悪さをしないものが含まれる確率が高くなるので利益、不利益のバランスを考えないといけないという主張

2015-07-10 06:16:53
シュー @shu_n148

利益が上回るかどうかわからなくても、それを説明した上での任意型検診なら構わない。でも、建前は任意かもしれないけど、学校で行えば対策型検診と同じ。過剰診断、偽陽性、偽陰性などの不利益問題もこれだけ反論がきたり鈴木氏が過剰診断を否定するくらいだから事前に理解されていたとは考えにくい。

2015-07-10 07:15:56
シュー @shu_n148

甲状腺癌の超音波検診は成人ではやるべきではないという評価もある検診。それと比べて今回は、年齢が低いほど過剰診断の確率は低くなりそう、細胞診を抑制するなど配慮している、事故による特殊事情(不安対策、やらないと自主検査が増えて混乱するなど)などが正当化要因。逆に

2015-07-10 07:48:04
シュー @shu_n148

.@shun148 早すぎる早期発見により子どものうちに癌の宣告をしたり甲状腺を切除する、みつかりすぎによる混乱や不安、(危険な癌が増えていると騒ぐ外野があらわれる)などが不利益を増す要因

2015-07-10 07:52:07
シュー @shu_n148

.@shun148 検診を続けるという前提のもとでは、後半の不利益部分の負担をなるべく減らしたい。

2015-07-10 08:09:57