えっ? 福島医科大の医療行為は「過小診断」

びっくりしたので、まとめました。
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cyborg001 @cyborg0012

福島医科大の医療行為は実態としては「過小診断」です。米国ガイドラインでは1cm以上の成人甲状腺癌は全摘出が推奨される。福島では1cm以上の癌は78%を占めるが、全摘出は8%に過ぎない。2巡目の細胞診率も1巡目の4分の1に抑えられている。過剰診断論の医師への委縮効果は絶大です。

2015-07-11 22:48:36
cyborg001 @cyborg0012

米国ガイドラインでは「1cm超の甲状腺癌では全摘出推奨」だが、これには理由がある。1cm超の癌に葉摘除手術(温存手術)を行うと、患者の再発率および死亡率に否定的な影響が見られることがUCLAやシカゴ大学の論文で裏付けられています。 ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/P…

2015-07-11 23:03:23
cyborg001 @cyborg0012

ベラルーシでは福島と同じく1cm以上の癌は7~8割を占めるが、甲状腺全摘出は57.6%に行っている。それでも癌再発率は28.7%と高い水準を保っている(Demidchi Y. E. et al. 2006)。福島では8%の患者にしか全摘出は行われていない。予後への影響が心配です。

2015-07-11 23:18:49
cyborg001 @cyborg0012

むろん、福島では全摘出を8%に抑えている代わりに、リンパ廓清を全例に実施し、(データは未公表だが)RI治療によって予後への影響を最小化している可能性もある。ただし、過剰診断・治療論が臨床の現場に携わる医師に委縮効果をもたらし、積極的治療を阻んでいるとすれば、その罪は大きいだろう。

2015-07-11 23:21:05
cyborg001 @cyborg0012

福島医科大については幾つかの不正行為や問題点も指摘される。判定の過小評価、臨床データ公表の消極性、セカンド・オピニオンの禁止など批判されるべき点も多い。ただし、過剰診断論のごとく医師に委縮効果をもたらす言動は、患者の予後やQOLにも影響を与えるものであり、厳に慎む必要があろう。

2015-07-11 23:25:28
cyborg001 @cyborg0012

なお、甲状腺全摘出は過酷に見えるが、温存手術によって癌が再発した場合、結局2度目の手術で甲状腺の全摘出を行わざるを得ない。最初の手術で全摘出を実施した方が、癌の再発を抑え、結果的に患者のQOLの向上に寄与する。これが全摘出を推奨する米国ガイドラインの考え方の一部である。

2015-07-11 23:39:11
cyborg001 @cyborg0012

いずれにせよ、患者と向き合う医師には高度な臨床判断が求められる。外野がどうこういうべきことではなく、敢えて言えば、セカンド・オピニオンを与える専門医に委ねるべきものだ。過剰診断・過剰治療という抽象的なバッシングによって、医療現場に混乱や委縮効果をもたらすのは無責任と言うほかない。

2015-07-11 23:43:07