うさぎの黄昏町旅行記 1〜10日 #黄昏兎

黄昏町を旅するうさぎのテキスト。
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@usagi0913

[ハンドアウト]気が付くと、壁を掌で擦っている。チョークの落書きを消していたようだ。何を消したかったのだろう、手がヒリヒリとする。《開始地点[町]shindanmaker.com/541547#黄昏町の怪物 shindanmaker.com/541552

2015-07-16 12:06:41
@usagi0913

[町]狭い路地から大通りを伺う君の背を、誰かが思い切り突き飛ばした。エンジン音が近付く。《所持異形2つ以下なら保護される【魂+1】、異形3つ以上で轢死【魂-2/異形『半透明(探索+3、力-3)』を入手】》 #黄昏町の怪物 shindanmaker.com/541547 #黄昏兎

2015-07-16 18:10:02
@usagi0913

【魂10/力0/探索0】 #黄昏兎 …ざりざり……ざりざり……ざりざり… …ざりざり……ざりざり……ざりざり… …ざりざり……ざりざり……ざりざり…

2015-07-16 18:12:31
@usagi0913

…ざりざり……ざり「痛っ」微睡みに沈んでいた意識が急速に浮上する。何をしていたんだったか…。壁にチョークで書かれた何かを延々と掌で擦っていたことはぼんやりと覚えている。だが、何が書かれていたのか、何故消そうとしていたのか……そもそもここが何処だ?掌には血が滲んでいる。 #黄昏兎

2015-07-16 18:19:51
@usagi0913

ここは何処だろう。黄昏色の町に見覚えはない。…ないはず。壁に書かれていた何かはもう読み取れない。とりあえずこの路地を出て大通りに出てみよう。 #黄昏兎

2015-07-16 18:26:18
@usagi0913

誰かが 背中 エンジンの音 【魂11/力0/探索0】 #黄昏兎

2015-07-16 18:28:08
@usagi0913

[町]老婆がくれたパンには毒が盛られていたようだ。動けない君の首に、縄が…。《所持異形1つ以下なら助かる【魂+1】、異形2つ以上で吊死【魂-2/異形『虫羽(探索+3、力-1、水や火の判定で消失)』を入手】》 #黄昏町の怪物 shindanmaker.com/541547 #黄昏兎

2015-07-17 22:42:13
予備ミヤコ @miyako385v1

兎先生ー!毒殺(ちょっと違うけど)とはまたこう…ファンシーな死に方を… #黄昏兎

2015-07-17 22:45:12
@usagi0913

「ん…」目を覚ます。無傷だ。どうやら何かに轢かれずに済んだようだが…。ここはどこだろう?「知らない天井だ…」そりゃそうだ。知らない町だもの。 #黄昏兎

2015-07-17 22:49:53
@usagi0913

足音がしたと思ったら、ノックも無しにドアが開かれた。腰の曲がった老婆だ。「おや、起きておったかね」「えー、おはようございます?貴女が私を助けてくれたんです?」「そうだよ。危ないところだった。婆さんひとりの家だがゆっくりしていきな」 #黄昏兎

2015-07-17 22:56:57
@usagi0913

「ありがとうございます」(少なくとも老婆ひとりは嘘だな…)兎は小柄な体格をしているが、それでもこの腰の曲がった老婆に運べるほど軽くはなかった。老婆は一旦退出し、パンと水を盆に載せて再び現れ、食べるよう促した。 #黄昏兎

2015-07-17 23:03:51
@usagi0913

「いただきます」手を合わせ兎は素直に食事をした。空腹だったこともあるし、助けておいて、就寝中も手を出さなかったのに、今更食事に毒を盛るような回りくどい真似をするとは思えなかったのだ。(思えなかったんだけどな…)毒だった。 #黄昏兎

2015-07-17 23:07:09
予備ミヤコ @miyako385v1

世の中には回りくどい手段をとる人もいるのです… #黄昏兎

2015-07-17 23:10:55
@usagi0913

「おばあちゃんこれ毒入ってるみたいだから食べない方がいいよ…死ぬかも……」「死ぬような毒じゃないから大丈夫だよ」「そっか……あ、安心だね…体、動かないけどね……。…おばあちゃんそれ縄?」「そうだよ。縄は便利だよ」(拘束かー。老婆が結んだ縄ならチャンスはあるかな…?) #黄昏兎

2015-07-17 23:12:31
@usagi0913

「…あ、あれ?おばあちゃん……そこは首だよ…?やだなあ……ボケちゃった……?こういう時…縛、縛るのは手首でしょ…?一文字違いで…大違…い、だよ…?」「大丈夫。これでいいんだよ」老婆は兎の首に縄をかけると、縄を梁に通し、老婆とは思えぬ膂力であっと言う間に兎を吊り下げた。 #黄昏兎

2015-07-17 23:19:25
@usagi0913

「ぐぅ…」流石に軽口を叩く余裕も無くなったか、兎は呻くばかりだ。縄を脱しようともがくものの、毒のせいかろくに力が入らない。老婆は何に満足したのか、大きく頷くと部屋を出て行き、二度と戻る事はなかった。 #黄昏兎

2015-07-17 23:25:19
@usagi0913

「ぐ、ぐげ…」兎は必死にもがくが、手も足も空を掻くばかり。だが、それが功を奏したか、はたまた偶然か、梁にかかっていた辺りで突如縄が切れ、兎は墜落した。 #黄昏兎

2015-07-17 23:33:50
@usagi0913

「ゲホッ、ゲホッ、うぇー…げほげほ……おえっ…」縄は随分くたびれており、そこへ老婆が怪力を発揮したために千切れたのだろう。釈然としないものを感じながら、兎はそう結論付ける。 #黄昏兎

2015-07-17 23:38:24
予備ミヤコ @miyako385v1

そっか!兎先生はまだ異形が少なかったから助かったんですね…よかった… #黄昏兎

2015-07-17 23:40:31
@usagi0913

「怪力ばあちゃんだったなー…あれなら私くらい運べるね。助けて、寝かせて、毒を盛って、首吊り…回りくどいにも程があるよ…。土産話にしてもみんな信じないだろうなあ…」兎は倒れたまま、知らない天井を見上げて呟いた。  【魂12/力0/探索0】#黄昏兎 2日目終了

2015-07-17 23:47:26
@usagi0913

[町]どこからか、君の大好きな人の声がしている。狂おしいほど愛おしい。君は大声でその人の名前を呼んだ。《探索3以上で発見【魂+3、不要な異形を1つ捨てることができる】》だが、それは夢であった。 #黄昏町の怪物 shindanmaker.com/541547 #黄昏兎

2015-07-18 07:36:32
@usagi0913

どこからか声がする。ミヤコ先生の声が…園児たちの声が…そして、妻子の声が…。みんなみんな愛おしくてたまらない。声は少しずつ遠ざかっていく。「!」大声で呼びかけたつもりだったが声は出なかった。(ああ、みんなが遠くへ行ってしまう。私を置いて…)「!!」声は、出ない。 #黄昏兎

2015-07-18 07:41:46
@usagi0913

「……やだな、またこの天井だ」兎に床に転がったまま目を覚ました。首吊りを脱して、そのまま寝てしまったようだ。「やな夢…」兎は立ち上がり、体が動くことを確かめる。もう毒は抜けたらしい。 #黄昏兎

2015-07-18 07:47:52
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