【界隈】政治家まとめ

政治家・スティーブとその周辺のまとめ(~2015 7/25) in界隈
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汚職により追放された前議員の代わりとして"街"にやって来た政治家、スティーブ・ラッセル。極端な二面性を持つ彼は柔和で温厚な人間を装いつつ、前議員に負けず劣らず数々の汚職を平気な顔で働く。更に彼の欲望の矛先は妻のベラ、娘のニーナにも向かい……

政治家 @_politician_q

「お父さま!お帰りなさい!」 屋敷の廊下を歩いていると、満開の向日葵のような笑顔を咲かせた少女が飛び出してきた。 「ただいまニーナ、いい子にしてたかい?」 ニーナと呼ばれた少女は、はい!と元気に答えてから躾けられた通り父親に頭を下げる。

2014-10-19 22:16:14
政治家 @_politician_q

「そう、ニーナは物覚えが早い。ただ、お辞儀をするのは声を上げる前だよ」 少女はしまった、と言いたげに慌てて口元を押さえた。 この年頃の子供は、何をやっても愛くるしい。 彼が少女の頭を撫でると、少女は笑顔で応えた。 「お帰りなさい、あなた。お出迎え出来なくてごめんなさい、」

2014-10-19 22:19:10
政治家 @_politician_q

「構わないよ、ベラ。帰る時間を告げていなかった私が悪い」 少女の飛び出してきた部屋から、彼の妻がゆったりと歩み寄った。 お帰りなさい、と軽いキスを交わす。 「さあ、そろそろニーナは寝る時間だね」 「はあい、おやすみなさいお父さま!」 少女と妻は、彼に手を振り寝室へと向かう

2014-10-19 22:22:49
政治家 @_politician_q

ネクタイを緩めた彼は、ゴミ箱を思い切り蹴飛ばした。 「どうやって躾けたら、何回言っても聞かないメスガキが出来上がるんだあのクソ女」 「女を産んだ時点でアイツはただのお荷物だ、ガキ共々さっさと死んでくれよ」 他の部屋に聞こえないよう、押し殺した声で呟く彼の声はひどく恐ろしい。

2014-10-19 22:28:25

ある日、彼は溜まった鬱憤を娘で晴らそうとする。

この日の出来事が彼の家族のみならず彼の周辺にも異変をもたらす原因となる……

政治家 @_politician_q

「あのねお父さま、お父さまが居ない間に、ニーナはたくさんお勉強したの!」 「ニーナは偉いね、流石は私の自慢の娘だ」 (彼は寝室の椅子に腰掛け、淹れたての珈琲を啜っていた。どういう風の吹き回しか、側には娘の姿がある。彼はふと思いついた。子供の悪戯のようなものだ。)

2015-01-09 00:01:02
政治家 @_politician_q

(右手に持っていたカップが、宙で不自然な動きを繰り返す。どの場所がいいだろうか、と彼は吟味を重ねた。) 「お母さまも褒めてくれたの!それでね、ニーナ、お父さまに、」 (少女は頰を赤く染めながら、口に出す言葉を躊躇う) 「キス、してほしいの」

2015-01-09 00:02:33
政治家 @_politician_q

(ばしゃ、と夜のように黒い液体が、熱湯のまま少女の腕を瞬間的に焼き上げた。途端に、少女の顔が歪み劈くような悲鳴が部屋中に響く) 「あ、あ、あ、うわあああああああん!!!!」 (その様子を、彼は何の表情も浮かべずに見ていた。)

2015-01-09 00:05:11
政治家 @_politician_q

「ニーナ、大丈夫かい?火傷をした時には、すぐに冷やさなくてはいけないよ」 「う、ぐす、うう、うあぁ、」 (彼は娘を抱き上げ、浴室へと赴いた。少女の嗚咽は未だ止まない。汲み上げ式ポンプを押すと、屋内にも綺麗な水が供給される仕組みだ。今は季節柄、水はとても冷たい。)

2015-01-09 00:08:28
政治家 @_politician_q

「そう、こうやって冷水で患部を冷やすんだ」 「う、うぅ」 (火傷した箇所は可哀想なほどに赤くなっていたが、所詮は珈琲だ。痕が残るわけがない。面白くないな、と内心舌を打った彼はこっそりと排水口に栓をした。) 「ニーナ、直ぐに治る方法を教えてあげる」 「ほ、本当?パパ、お願い」

2015-01-09 00:12:47
政治家 @_politician_q

(栓をしたその真っ白い陶器には既に充分な量の水が貯まっている。彼は少女の頭を掴むと、その水の中に思い切り沈めた。) 「ーーっ、ーーーーー!」 (ゴボゴボと音を立てて浮かび上がる泡と共に、声にならない悲鳴が彼の耳には届いた。ふと顔を上げた先の鏡は、彼の心底嬉しそうな顔を映している)

2015-01-09 00:16:03
政治家 @_politician_q

「う、うーーー!げほ、げほッ!」 (目、鼻、口から涙とも水ともわからない液体を垂れ流しながら、少女はより一層激しく泣いた。彼は少女の顔を優しく拭きながら、その頭を撫でてやる。) 「よく頑張ったねニーナ。ほら、痛みが和らいだだろう?」

2015-01-09 00:22:12
政治家 @_politician_q

「……ほん、とだ!パパ、凄い!」 (少女は真っ赤に充血した目を見開いて、未だ赤味の残る肌を見た。もちろん、冷やしたために痛みが麻痺しているに過ぎない。) 「さあ、もう少し乾かそうね。髪が濡れていると、風邪を引いてしまうよ」 (優しく微笑む彼の表情は、当に父親のそれだった。)

2015-01-09 00:24:59

彼が娘に"おまじない"を教えてから暫らくが経ったある日、再び娘が火傷を負う。

政治家 @_politician_q

(ガチャン、と音を立てて真っ白な陶器が砕けた。淹れてから時間が経っているとはいえ、まだ湯気の立つ紅茶を少女は被ってしまった。) 「あ、やっ、熱いっ!ママ!」 「ニーナ!?大丈夫!?」 (母は慌てて少女に駆け寄り、抱きかかえて洗面台へと連れて行った。)

2015-02-08 19:06:52
政治家 @_politician_q

(メイドの一人に氷を持って来させた母は蛇口を捻りつつも、幹部に直接流水を当てぬように少女の火傷を冷やしてやる。半泣きの顔で愚図る少女が口を開いた) 「ママ、ママぁ、あれやって、痛くなくなるおまじない」 「お、おまじない?」 (母は少女におまじないとやらを教えた覚えはない。)

2015-02-08 19:10:00
政治家 @_politician_q

「ニーナの頭、ぐーって押さえて、冷たい水の中に沈めるやつ、痛くなくなるってパパがやってくれたの、ねえママお願い、」 (目にいっぱい涙を溜めて、少女は母の顔を見上げた。水の中に頭を沈める?そんな、虐待じみたことを、夫がーー) 「ねえママ、ママぁ、やって、お願い、」

2015-02-08 19:13:40
政治家 @_politician_q

「……ごめんねニーナ、ママは出来ないの。そんなことをしたら、ニーナが苦しい思いをするでしょう?」 「苦しくても治ったもん!びりびりしてたとこがすーって治ったの!」 (遂に少女は泣き出してしまったが、母の頭の中は真っ白だった。とにかく、今は患部を冷やすことが最優先だ。)

2015-02-08 19:17:00
政治家 @_politician_q

(日付が変わり、少女はとうに眠ったが、母は到底眠れそうになかった。きっと遅くに帰ってくるであろう夫を問い詰めなければならない。) 「あの人がーー……ニーナを、…………どうして」 (私達のかけがえのない一人娘ではないのか。秒針の音に、涙が落ちる音が加わる。)

2015-02-08 19:21:30
政治家 @_politician_q

「……驚いたな。ベラ、まだ起きていたのかい」 「……あなた、」 (細い蝋燭が一本だけ灯っている広い部屋で妻の姿を認めた彼は少しだけ驚く素振りを見せた。暗がりだが、その顔が酷く窶れているのも手に取るようにわかる。)

2015-02-08 19:45:57
政治家 @_politician_q

「あの子の、……ニーナの頭を、……掴んで水に沈めたって、本当ですか?」 (彼はすうと目を細める。どういう経緯か知らないが、娘が妻に何か話したらしい。もっともあの時の娘の様子からして、暴力を振るわれたとは思っていないだろう。) 「…………あなた、本当なんですね?」

2015-02-08 19:49:26
政治家 @_politician_q

「……ベラ、聞きなさい。私がニーナにそんなことをするはずがないだろう。ひょっとしてそれは、"おまじない"の話かな?」 「……ええ、ニーナはおまじないと」 (はあ、と彼は溜息を吐く。その間にほんの少しだけ薄目を開けると、妻の表情には未だ疑いが残っているのが見て取れた。厄介だ。)

2015-02-08 20:01:05
政治家 @_politician_q

「それなら見当違いの話だ。ニーナに教えた"おまじない"はカモミールを使った安眠療法だよ。ニーナは錯乱してたんじゃないのかい?」 「……確かに、ニーナはあの時泣いていたから……」 「おいで、ベラ」 (彼は妻を横抱きにして、そのまま部屋を出た。)

2015-02-08 20:06:22
政治家 @_politician_q

「……やっ、あなた、まだ話は、」 「ベラ、子供の言うことを何でも鵜呑みにするのは良くないよ。あの可愛い一人娘に、どうして私が虐待するんだい?」 「それは、……」 (妻をベッドに組み敷き、丁寧に衣服を脱がしてゆく。妻が何も言わなくなった辺りで、彼は密かにほくそ笑んだ。)

2015-02-08 20:19:01
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