ブースの『フィクションの修辞学』を読む。文学について

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ロードランナー様 @shinkai35

「信頼できない語り手」という用語を提起したブースの「フィクションの修辞学」、今はじめて読んでるんだけどフローベールめっちゃ悪役扱いなのな。客観主義の権化みたいな扱いされてる。いまや信頼できない語りの祖みたいにみられてる人なのに。この時代のフローベール観はまだこんなんか。

2015-07-29 05:27:51
ロードランナー様 @shinkai35

フローベールの扱いはともかく、フィクションの修辞学は面白い。これ文庫化されないかな

2015-07-29 05:47:54
ロードランナー様 @shinkai35

これめっちゃいい本じゃないか。今回全部参照するかわからないけど

2015-07-29 05:55:30
ロードランナー様 @shinkai35

バルトなんかとどういう位置関係にあるんだろう。もうバルトはほとんど忘れたからな。

2015-07-29 05:57:16
ロードランナー様 @shinkai35

ブース読んでたらバルトが何で作者の死とか言い出したのかよくわからなくなってきたな。なんでだったっけ。

2015-07-29 06:00:17
ロードランナー様 @shinkai35

こんなに元気になる批評はひさしぶりだ。これは面白いぞ。

2015-07-29 06:18:43
ロードランナー様 @shinkai35

もっと若いころに読んでおきたかった気もするが、若いころに読んでもこのありがたみはわからなかったかな。あほだったからな。

2015-07-29 06:19:35
ロードランナー様 @shinkai35

フィクションの修辞学、なんとなく流布してるけどあまり根拠のない話に「根拠ないですよね」といいまくる本なので面白いっすね。

2015-07-29 15:30:49
ロードランナー様 @shinkai35

文学は客観的であるべきという主張には特に根拠がないという話、内在する作者の話、作者は登場人物に不公平な扱いをするものだという話、などがされているようだ。いまいちこれらの話の関連性がすっきり理解できない。もう少し読み進むか。

2015-07-29 15:42:10
やぴ@C103_31テ10b @henachokodoumei

私小説はどうみても「客観的」だとは思えないんだがそういう主張もあるのか…と思ったなど

2015-07-29 15:44:13
ロードランナー様 @shinkai35

これ論点がバカスカ出てくるので繰り返し読む必要のある本だね……まあ今回はとりあえず通読だけしよう

2015-07-29 15:53:27
ロードランナー様 @shinkai35

大雑把に言うと、私小説はかつて、国内の批評家に、西洋の客観的な文学に全然追いつけてないからだめだ!みたいな論法で叩かれていましたから、そのへんともかかわりある話ですね。

2015-07-29 16:00:05
ロードランナー様 @shinkai35

ブース、予想以上に過激な人なんじゃないのか

2015-07-29 18:31:33
ロードランナー様 @shinkai35

ブースはなにがすごいって、ヴァレリー、チェーホフ、フローベール、ジョイス、アリストテレスといったビッグネームの文学観にガンガン喧嘩を売っていく姿勢がとりあえず熱い

2015-07-29 18:37:52
ロードランナー様 @shinkai35

ブースはバフチンが好きな人だったらたぶん受ける。フライと並び称されるだけあってスケールがすごくでかい。

2015-07-29 18:42:42
ロードランナー様 @shinkai35

ブースはどうもこんなことを言いたいらしい。メモ代わりに書いておく。まだ140ページくらいまでざっと読んだだけなので誤読もあるかもしれない。そのつもりで読んでください。

2015-07-29 18:44:48
ロードランナー様 @shinkai35

文学作品に作者がしゃしゃり出て自分の意見を言うべきではないって芸術観はアリストテレスからある。ホメロスは客観的だからいいとほめてる。ここには硬直化の兆しもある。つまり、ホメロスがもっと自分の意見書くのを控えてたらイリアスの文学的価値はもっと向上したんですかとつっこみたくなるよね。

2015-07-29 18:51:04
ロードランナー様 @shinkai35

現代には、文学は音楽のように現実とは無縁なそれ自体で完結したものであるべきとするヴァレリー的文学観も、科学のごとく客観的に中立に現実を映し出すべきとするフローベール的文学観もある。この二つは真逆の立場なのに、どちらも作者は作中で意見を言うべきでないとする結論に至るんだ。

2015-07-29 18:57:25
ロードランナー様 @shinkai35

しかし、その理想が果たされたことは一度もない。前者についてはヴァレリー自身たどり着けない理想だとしてるし、後者についてはいくら見た目で客観性を装っていても、ある題材を選んだ時点で作者の何らかの意図は反映されている。ただ、文学と作者を切り離したくなる理由もわかる。

2015-07-29 19:02:05
ロードランナー様 @shinkai35

作者の伝記的事実を調べると作品のメッセージに反する生き方をしていたり、作品によってちがうメッセージを発していたりすることがある。だから、作品=作者のような考え方をすると足をとられることも事実だ。ブースがこれを解決するために提起しているのが、(作品に)内在する作者という概念みたい

2015-07-29 19:09:00
ロードランナー様 @shinkai35

この概念についてはまだくわしく読んでいないのだけど、文学はなんらかのかたちで作者なるものによって語られるという形式をとる芸術だ、ただしこの作者が現実の作者その人と一致するかどうかは定かではない……ということらしいんだよね。

2015-07-29 19:14:12
ロードランナー様 @shinkai35

内在する作者の概念がただの都合いいブラックボックスではなく内実のあるものかはもう少し読み進める必要があるけど、少なくともこの立場をとると、作者=作品的な文学観と、作品のメッセージ性を重視する文学観の間に区別をつけられそうではある。

2015-07-29 19:19:31
樫原辰郎@700万年のLIKE A ROLLING STONEおじさん @tatsurokashi

@shinkai35 その辺をバルトのアレと比較したご意見を伺いたいんですよ。

2015-07-29 19:24:49
ロードランナー様 @shinkai35

@tatsurokashi 作者の退場みたいなこという人よくいるけど微妙だよねっていうブースの本が出たのは61年で、バルトが作者の死を書いたのは68年なんで、いつものマッチポンプ的なやつじゃないすかね

2015-07-29 19:31:31
ロードランナー様 @shinkai35

@tatsurokashi 昔からある意見を自分の新説の様に言うアレですよ。ただ、この人みたいに、ブースを踏まえつつバルトを擁護する人もいるようです d.hatena.ne.jp/nakaii/2011112…

2015-07-29 19:33:25