「腐向け」（BL・801）において「受け攻め」はジェンダーである、という仮説。

鈴掛 真 @suzukakeshin

ブログにLGBT理解促進コラムを更新しました。 amba.to/1LKeZI5 同性愛者に「受け？攻め？」「タチ？ネコ？」と気軽に聞きたくなってしまう皆さん、それセクハラですよ‼︎ リツイートして頂けたら嬉しいです。 pic.twitter.com/etzFs7ZSDv

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雨子 @amane62

RT、「現実の」同性愛においてはタチネコは往々にして単なる性的場面での役割分担だけど、BL・801においては攻め受けは第二の性別分類やキャラの属性として捉えられることがあり、そこらへんの認識のズレが「セクハラ質問」につながってくるのかなぁ　と思った

雨子 @amane62

「どちらが攻め／受けですか？」って、昔の個人サイトとかにあった「お宅のAB（カプ名）に100の質問！」みたいなコーナーの2、3番目の質問にありそう　「A『オレが攻めです！！』B『……不本意ながら受けだ』」とか答えてるやつ

雨子 @amane62

名前の次くらいに重要なアイデンティティとしてとらえられる、腐向けにおける攻め受けという概念

雨子 @amane62

「攻め」「受け」というのは単なる夜の役割分担という考えもあるけど、一方で（フィクション・ファンタジーの中にのみ存在する？）新手のジェンダーでもあると思う

雨子 @amane62

受け攻め問題は、「攻め」「受け」を凸×凹の性役割とみなすかジェンダーとみなすか、という時点で意見が割れている感がある　究極的には前者だけど現実的には後者が根強い　みたいなことを何かで読んだ

雨子 @amane62

私しょっちゅう「ジェンダーとしての受け攻め」とか言ってるけど、例えばバカだけどまっすぐな熱血漢と知的だが陰のあるクールキャラがいたとして、そのどちらに攻めらしさ／受けらしさを感じるかは腐ごとに違うわけで、つまり受け攻めというジェンダーがあるとしてもその定義は百人百様なのではないか

雨子 @amane62

「攻め＝（性行為での）男役」「受け＝（性行為での）女役」という原義が拡張して「攻め＝男性的」「受け＝女性的」という定型が生まれたのだと思う　いつか読んだ商業BL小説の言説分析をした本では、「受けの描写には『細身』『色白』など、女性的な特徴とされる要素が多く含まれる」としていた

雨子 @amane62

だけど今は「女性的な（とされる特徴を持った）攻め」も「男性的な（とされる特徴を持った）受け」も当たり前になっている　それはあけすけな言い方をすれば「女性的なキャラが突っ込むのが好き」「男性的なキャラが突っ込まれるのが好き」という嗜好の問題なのだろうか　固定観念から解き放たれた欲望

雨子 @amane62

でも、「受け攻めは性行為時の役割分担にすぎない」という意見に対しては、「じゃあプラトニックカプの受け攻めって何だよ」という疑問が生じる　今の腐界隈では、挿入描写のないカプに対しても受け攻めを決めていることが多い　もし受け攻めが単なる性役割なら、そんなものいらないはずなのに

雨子 @amane62

「もし挿入することがあれば」という仮定に基づいて決めてる、という場合も多いと思う　だけど、そうじゃない場合だってあるはずで、そこにはやっぱり単なる性役割を超えた、だけど必ずしも男／女らしさとはイコールではない、個人個人にとっての「攻めらしさ」「受けらしさ」の定義が働いているのでは

雨子 @amane62

カップリングというものを「（攻めの名前）（受けの名前）」で表現する、という仕組みは便利だけど、同時に「受け攻めを決定する意思はないけど二人がまとまっているのが好き」ということを表現することが難しくなってる気がする　どうしても、先に表記された方に攻めバイアス（？）がかかってしまう

雨子 @amane62

私の場合、その二人を恋人同士にしたいわけじゃなくて、ただ一緒にいるところをもっと見たい、二人の間に存在する感情を知りたい、という気持ちがまずあって、その手段の一つとして腐向け作品を読むことが多い　だから余計に「性役割による受け攻め決定」というものに馴染まないのかもしれない

雨子 @amane62

だから往々にして「どっちが受けでも攻めでも構わない」という気持ちにもなる　一方で、「このキャラは受けだわ」と自分の中で解釈が固まることもある　でも、その時の判断基準は大抵、己の中の受け攻めジェンダー観であってセックスシーン妄想ではない