【2010】ボクの煩悩ツイノベ【大晦日】
大晦日ツイノベ企画●タイトル『ボクの百八つの煩悩』●参加方法「一人称は『ボク』を必ず一度は使う」+「テーマは『煩悩』」+「多重人格のボクは煩悩をお題にツイノベを書こうと思う、みたいな」+「まとめは[twnovel]タグと『ボク』で検索します」●目指せ百八作品♪●参加待ってます
2010-12-30 23:57:26ボクの家の裏には小さなお堂がある。自然、毎年大晦日には鐘を突きに行く。だって彼女も欲しいし美味しいご飯も食べたい、就職先もあずにゃんのフィギュアも欲しい。新しいPCも欲しい。煩悩まみれだ。正直百八つで消える気がしないから、今年もせめて百八つだけは消しに行くのだ。 #twnovel
2010-12-31 00:09:50#twnovel ボクの煩悩は1年かけて108つの人格を形成するに至り、そして除夜の鐘を経て1つの人格に戻る。ボクラがボクになるまで後一日を切った。甘いものに目がないボクは、年がら年中、こっそりとつまみ食い。他の107人のボクよ、最近ズボンがきついのはボクの所為だ、ゴメンね。
2010-12-31 00:15:43ボクの目の前には炬燵があり、炬燵の上にはおせちやお寿司やオードブル。おせちというのは正月中に台所に立たないために作る意味合いがあったはずだが、それにしては多すぎる。お腹はたるんできていて痩せようとはしているのにこれじゃ……ボクは伊達巻きを手に取ってしまう。 #twnovel
2010-12-31 00:17:18#twnovel ボクはお腹いっぱいに美味しい空気を食べたかった。ボクはなかなか空気の味にうるさいのだ。街中、都会、田舎、海、山。あちこち行ったけれど、ずっと食べていたい美味しい空気は見つからない。ボクは意気消沈して家に帰ってきた。あれれれれ? 家の空気が一番美味しいのかも。
2010-12-31 02:49:05煩悩って心身に付きまとう全ての欲望らしいです。●「ボク」の『煩悩』ツイノベを募集してます〜♪●大晦日限定お気軽ツイノベ企画です。●「ボク」を一度以上使って、『煩悩』をテーマにしたtwnovelを書いてみてください●コミケでも初詣でも年越しライブでも、ふとした待ち時間にどぞ〜
2010-12-31 02:55:02ぶっちゃけ思い付きと勢いの企画なので、108作品以上集まったら凄いなぁと思います。リアルタイムで作品数を数えたり、年越しカウントダウンしたり、光の速さでトゥギャったり、僕は全部出来ませんっ。いわゆる投げっ放し! あなたの大晦日にささやかな楽しみが増えますように! よいお年をっ
2010-12-31 03:01:30#twnovel 「オレが一番頑張ったわー。確実に一番だわー」「いや、ボクが一番ですわー。当然のようにもっとも頑張ったスわー」「わたしは全然頑張ってないけれど、なんとなく一番。ごく自然体で一番。自明の理的に一番」──主張の激しい若者達。老人いわく「もっと謙虚な心で……」
2010-12-31 05:25:55#twnovel 「オレが一番ダメだった。確実に一番ダメ」「いや、ボクが一番ダメですわー。当然のようにもっとも駄目スわー」「わたしはなんとなく一番駄目。ごく自然体で駄目。自明の理的に駄目」──謙遜する若者達。老人いわく「もっと迫力が欲しい」
2010-12-31 05:28:14#twnovel 大晦日。ボクラは各々の煩悩に従い生きる為、大掃除は終わっていない。潔癖症なボクには汚れた部屋は許せない。散らかった部屋を、ボクの欲求に従い掃除していく。調った部屋に満足したのか急に意識が揺らぐ。はっと目覚めた時、目の前には煩悩の限りを尽くされ汚された部屋がある。
2010-12-31 09:56:12ボクはモノに囲まれていないと不安だ。正月準備は全てネットショッピングで済ませた。買い忘れたものもポチッてしまえば問題ない。便利すぎる。ついでにオススメされたものも買っちゃえ。いつか使うかも知れない。要らなくなったら捨てればいい。目に見えるモノだけが、確かなもの。 #twnovel
2010-12-31 10:33:08ボクの大晦日はクリスマスより忙しい。人混みの中を掻き分けておせちの買い出しに走り回る。少し豪華にしようかな。自分への遅れたクリスマスプレゼント。よし、そうしよう。さぁ伊勢海老はどこかな!? #twnovel
2010-12-31 10:40:21遊ぶより仕事している方が好きだ。落ち着くし、その分稼ぎになるし、何より遊んでる時間が勿体無い。休みなんて要らない。自分でも病的だと自覚はしてるから、勤勉なんて外聞のいい言葉を使う気は更々ない。これはある意味ボクの煩悩。誰かがボクを止めてくれるまで治らないだろう。 #twnovel
2010-12-31 11:00:33RT @xsheeenax: 遊ぶより仕事している方が好きだ。落ち着くし、その分稼ぎになるし、何より遊んでる時間が勿体無い。休みなんて要らない。自分でも病的だと自覚はしてるから、勤勉なんて外聞のいい言葉を使う気は更々ない。これはある意味ボクの煩悩。誰かがボクを止めてくれるまで治らないだろう。 #twnovel
2010-12-31 11:07:38キミに会えない冬休みなんて嫌いだ。キミのことばっかり考えて宿題も手につかない。せっかく買った新作ゲームも何だかつまらない。年賀状なんて出してやるもんか。でも明日「あけましておめでとう」とメールくらい送っても、いいよね。ボクの気持ちを鐘なんかに消されて、たまるか。 #twnovel
2010-12-31 11:10:20#twnovel 目覚めたボクはまた敗北感に包まれた。くそっ、また及ばなかったか。でも決して諦めたり逃げたりはしない。この命ある限り何度だって挑み続けるさ。いつの日か『惰眠の極み』をこの手に掴み取るんだ。よーし、やるぞー。 「忙しいんだからいいかげん起きなさい!」
2010-12-31 11:40:13食べすぎないように、どんなに大きくても、美味しそうに見えたとしてもボクは手を出さなかった。でも、この匂いの前には無条件でひれ伏してしまった。焼いたお餅をさっそくほおばる。・・・火傷した。 #twnovel
2010-12-31 11:46:19「ねえ」「ん」「ボクの番なんだけど」振り向くと小さな男の子。「え、順番…」「だから、はやくはやくー」顔をしかめてじだんだを踏む。実にうるさい。ええいと鐘を打つと重い音が響いた。「わーい」上から声が降ってきて、彼は雪の中に消えていった。ああ、そうか。君は私の煩悩。 #twnovel
2010-12-31 12:00:02初詣に向かう石階段を上る。ごった返し肉詰め状態だ。着物なのにモコモコをつけている女性を毎年見るが、あれの意味はなんなのだろう。他人の投げた小銭を得るためにフード付きの服を着てくる男はそんなはした金が欲しいほど切羽詰まっているのだろうか。ボクは眼下のアリを見つめた。#twnovel
2010-12-31 12:20:39大晦日。初詣。除夜の鐘が響く中、ボクは煩悩を振り払えずにいた。右手側には振袖をきた女の子。左手側にはダウンジャケットを羽織った幼馴染。このままではいられない。 #twnovel けど、どちらかなんて選べない。どちらもボクの大切な人だから。まあ左側は男なんだが。でもなあ……
2010-12-31 12:32:43#twnovel ボクはイタリア生まれのボンノー職人。みんなの溜まったボンノーを、耳から吸い上げ改造するんだ。ジョヤの鐘が仕事の合図。ボーンボーンボーン。はい、これで終わり。気分いいでしょ?次の朝にはボンノーからボンジョルノー!爽やかな挨拶に変わってるはずさ。
2010-12-31 12:39:11#twnovel 今日は一緒に寝る。ボクは自分ながら情けない声で叫んだ。母さんが呆れ顔でボクを見ている。来年から離れ離れになってしまうんだ、とボクは続け、涙を零す。父さん、と声が響く。ボクが振り返ると、来年嫁に行く娘が呆れ顔で、子煩悩にも程があるよ、と呟く。頬には涙の跡があった。
2010-12-31 13:23:31